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TOKYO GAS
LIFE IS A GIFT

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この番組は、毎週、ある一人の人間の人生にフォーカス。誰もが知っている有名な
ワンシーンの裏にあったストーリーから、知る人ぞ知る隠された感動の出来事にも
クローズアップし、さまざまなエピソードや音楽とともに綴る30分間のプログラムです。

BACK NUMBER

2016.7.30

「大妖怪展」監修・安村敏信

現在、両国にある「東京都江戸東京博物館」で「大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで」が開催中です。今日は、この展覧会の監修をつとめた、安村敏信さんに、展覧会の見どころ、妖怪と日本人の古くから伝わる関係性について伺いました。

「海外にはなかなかなくて、精霊ではないし、天使でもない、悪魔でもない。
パリの日本文化会館で「妖怪展」を開催した時にフランス語で一生懸命“妖怪”にあたる語を探してもらったんですが、どうもうまくいかないんです。で、ついに、ちょうどその頃、妖怪(YO-KAI)って言うのもフランス語にしようとなりました。それほど海外には日本の妖怪にあたるものがなかなか難しいんですね。ちょっと怖いんだけども、かわいい存在。そしていたずらばっかりしてる。そういう存在っていうのはなかなかいないんですね。日本人にとっては不安のもとはこの妖怪だ!という形をつくりだすとその形を見て安心するところがあるんですね。安心材料というんですかね。そういっった形が日本の妖怪の原点じゃないかと、いうことだと思うんですね。

かわいくなってしまうのは、描き手の問題というか、日本人の体質的なものですね。中世に描かれ始める妖怪画の源流となった、地獄絵なんかを見ててもですね、地獄の鬼は怖そうにしてるんですけど、よーく見ると笑っていたり、責め苦を受ける罪人たちも辛そうにしてるんですが、なんか笑ってる表情だったり、ちょっとゆるくなってくるんですね。このゆるさっていうのがどうも日本絵画の本質的なもののようですね。ですから、ひとつ中国の仏画地獄絵が一つ飾ってありましたけど、本格的な怖さと日本の仏画の怖さとちょっと違うんですね。そのへんも見比べていただくと、楽しいかと思いますね。室町時代に入ってくる山水画なんかでも、中国の山水画のきちっとした構成的なのと違って雪舟なんかもちょとゆるくなるんですよね。それは文学にしても、怪奇文学と言いながらも日本の怪奇文学、ちょっとゆるいですね。笑」

(放送より抜粋)

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