EVERY SATURDAY
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2016.11.26
今年9月、16年ぶりの新刊『メモランダム』を出版した長谷部千彩さん。
今日は、この『メモランダム』を片手に、長谷部さんが持つ独自の美意識をひもときいていきます。
「覚えているのは、母とよく映画を観ていました。小学校1年生位の時にはもう大人の映画を一緒に観ていてその映画の中の女優さんとか、洋服とか、どんな映画だったとかは随分ハッキリ覚えている方だと思います。今思うと、どうしてあの映画を母が見せたかは分からないんですけど、小学校1年生の時にマレーネ・ディートリヒの『嘆きの天使』を観ました。その時は物語の意味はよく分からなかったんですけど、でもそこに出てくる仕掛けのある時計とか、教授がボロボロになってヨタヨタ歩いているところとか、そういうシーン、シーンは覚えているんでね。その後に印象に強く残っている映画はルイス・ブニュエルの『昼顔』っていう映画なんですけど、カトリーヌ・ドヌーヴが主演で。あの映画も小学生の時に母と観ていたので、ずいぶん大人びた映画を子どもの頃に観ていたんだなと思います。でも、子どもなりに面白いと思って観ていたのでそれが経験ということになるか分かりませんけど、子どもの頃から大人と同じような感覚で子ども用のものとか、子どもらしい考えとか、そういったことは全く意識しないで大人と同じような気持ちで暮らしていました。」
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