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2016.12.24
世界に誇る日本のポップアートの奇才、田名網敬一さん。
このたび、迫力満点の2冊の作品集を発表しました。
そのうちの1冊である『Fragrance of Kogiku~KEIICHI TANAAMI EARLY POP COLLAGES』には、なんと半世紀ぶりに発見されたコラージュ作品がまとめられています。
今日は、巨匠・田名網敬一さんの活動の原点と、作品のなかにひそむ「秘密」を探っていきます。
「目黒に雅叙園ってのが今でもありますけど、すぐそばの幼稚園に僕通ってたんですよ。その幼稚園が終わると遊んでたんですよ、毎日のように。そこのトイレとか壁面の装飾とか、当時から非常に華美というか キッチュとしうか、面白い装飾でそのトイレに今もありますけど太鼓橋がかかってるんですよ、トイレの中に。真っ赤な。それが子供ながらにものすごく印象として残っていて、 それ以後、僕は浮世絵に出てくるね、太鼓橋とか、そういうものに対して ものすごい興味を持ったんですよ。橋を色々研究するとね、橋っていうのはあの世とこの世という考え方もあるわけですよ。手前が現世で、渡るとあの世っていう考え方もあるし、それから一回渡ったらもう戻ってこれないという橋もあるわけですね。そういう橋にまつわる色んな逸話っていうのが見てて、 橋の神秘的な面白さっていうものに惹かれてそれで絵の中に橋を描くようになった。」