2018年03月06日

マグニチュード7クラスの地震は毎年起きてる?

今週は東京大学地震研究所・地震予知研究センター長
平田直さんをお迎えしています。

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平田教授は、地震学を研究していく中で、
地震と震災は違うものとおっしゃられていますが、
これはどういうことなのでしょう?
平田さん「私たちが1番知っている地震の中に、関東大震災
というのがあります。この地震は10万人以上が
犠牲になった大震災です。多くの人は関東大震災ということを
知っていますけども、実は地震学者は‘1923年関東地震’とか、
‘1703年元禄関東地震’と言うんですね。
地震と震災というのは、地震学者や災害科学の研究者は
区別しているんですが、一般には地震と震災というのは
区別していません。」

地震は地下で起きる自然現象で、
震災はそのあとの人間が絡んだ事故のこと。
そんな区分けでよろしいのでしょうか?
平田さん「そうですね。人類が生まれる前に
度々大きな地震が起きましたが、
1度も震災は起きていないということです。」

平田教授の著書に「首都直下地震」があります。
改めて首都直下地震とは、何なのでしょう?
平田さん「首都で大きな震災が起こったのは、
大正の関東大震災ですけど、以降大きな
震災というのはありませんでした。しかし
23年前に神戸… 阪神淡路大震災が起こります。
その時には地下でマグニチュード7程度の地震が
起こったんです。熊本の地震もそうでした。
実は、マグニチュード7程度の地震は、
日本の周辺、海も含めると1年に
1回か2回は起きている地震なんです。
このマグニチュード7クラスの地震が都市で
起こると震災になるんですね。首都圏というのは
3000万人ぐらいの方が住んでいて強い揺れに見舞われると
残念ながら倒れてしまう家がまだまだ沢山ある。
なので首都圏でマグニチュード7の地震があると
非常に大きな災害になる。そういう意味で
「首都直下地震」というのは自然科学的な概念という
よりかは、地震学、経済学、社会科学的な
概念で本に書かせて頂いたんです。」
  
今夜の選曲:CANCAO AMIGA / MILTON NASCIMENTO

staff| 19:52 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

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