2024年03月18日

全国高校生マイプロジェクトアワード

今週のゲストは、認定NPO法人カタリバ代表理事、今村久美さん。
4年ぶり、リモートでのご出演になります。

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カタリバは、2001年から活動する教育NPOで、高校への出張授業プログラムから始まり、子どもたちに学びの場と居場所の提供など、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

カタリバでは2013年より、高校生が自ら問いを立てて課題を解決する
プログラム『マイプロジェクト』を運営しています。
立ち上げのきっかけについて伺いました。

カタリバが初めて被災地支援をしたのは東日本大震災の時。
この時に出会った高校生たちに『支援を受けてるばかりでなく、自分たちも支援に来てくれた人たちにお礼を返したい』と言われたそう。

中でも、星が好きな“ユキちゃん”という女の子は、勉強は苦手だけど、星に詳しいということで、街灯がなくなってしまった夜の街で、支援にきてくれた方々に星の事を伝えるということを始めました。
この手伝いをする中で、今村さんは『学校の勉強が苦手でも自分がやりたいと思ったことを、プロジェクトできるのは素敵だ。これを日本の高校生たちの学びの軸にしていけないか?』と考えました。

「全国と名のつく大会を作って、高校生たちの発表会を作れば、
学校の先生たちもこれって学びの形なんだってことを知っていただけるかなと思いまして、全国高校生プロジェクトアワードを作ってみたというのが、ことの発端でした。」

全国高校生マイプロジェクトアワードの決勝戦が3月23日、24日に開催されます。

こちらは、オンラインで観覧することができます。
詳しくは全国高校生マイプロジェクトアワードのHPをご覧ください。

今夜の選曲… Norwegian Wood / The Beatles

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2024年03月13日

天災と人災

今週のゲストは、ジャーナリストで映画監督の土井敏邦さんです。
リモートでのご出演となります。

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土井さんが福島を題材に初めて作ったドキュメンタリー映画は、震災の翌年2012年に制作された『飯舘村 第一章 故郷を追われる村人たち』です。

2011年震災当日は、多くのジャーナリストが東北へ向かう中、土井さんは東北へ向かう事ができませんでした。
それは、土井さんがそれまで34年にわたり追っていたのが『パレスチナ』だったこと、またパレスチを追ってきた自分が『なぜ福島に行くのか』という事を自分の中で納得できなかったためです。

「フリーランスのこれ特徴なんでしょうけど、組織ジャーナリストは上司から言われたら、自分のモチベーションがどうであろうと行くわけですよ。でもフリーランスが動く時には、自分がなぜそれをやるかが自分の中できちんと捉えられてないと、動けないんです。
 みんながやることを自分がやってどうすんだと。」

東北へ向かわなかった土井さんは、予定通りのに沖縄に取材に行きましたが、そこでも取り上げられていたのは『東北の原発事故』についての話。
土井さんは『パレスチナを追ってきた自分はなぜ福島に行くのか』を考え続ける中で、気づいた事がありました。

「パレスチナは、いわゆるイスラエル建国のために故郷を追われた人なんですよ。それで、こじつけかもしれないんですけど、東北で今起こってることは津波などで故郷を追われた人たち『故郷を追われる』という接点があったら、自分も東北へ行っていいのだと、言い聞かせたんです。」

理由を見つけて東北に行った土井さんは、3月後半に陸前高田に行きました。そこはビル以外には何もないという凄まじい現状でした。

津波による被害は目も当てられず、衝撃を受けましたが、同時に一つの事に気がついたといいます。

「津波の被害は天災なんです。比べてパレスチナは、イスラエル建国という名目でユダヤ人によって家を追われた人たちで、人災なんです。
そして福島の事故は人災なんです。」

土井さんの最初の映画のタイトル『『飯舘村 第一章 故郷を追われる村人たち』はパレスチナと重ね合わせてつけられたものです。

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2024年03月12日

『津島 -福島は語る・第2章-』

今週のゲストは、ジャーナリストで映画監督の土井敏邦さんです。
リモートでのご出演となります。

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現在、東京K's cinemaで上映されている映画
『津島 -福島は語る・第2章-』
この映画を製作するきっかけになったのは、NHKにいる土井さんの友人が作ったドキュメンタリー『赤宇木』を見たことでした。
赤宇木は津島の一角に当たる場所で、土井さんはそこで区長をつとめる今野義人さんにとても魅力を感じたそう。
土井さんは2011年以降、被災者の証言を集めるというプロジェクトに取り組んできたため、是非魅力的な人の声を残したいと思い、会いに行ったことが津島との出会いだと話していました。
また、本格的に映画を作ろうと決心したのは、津島原発訴訟における32人の原告の意見陳述がまとめられた記録を読んだことから。
『この声を映像にしよう』と思ったことが映画の出発になりました。

作品の中には、美しい自然の映像が出てきます。この演出の中には土井さんの『なぜ、こんなに綺麗な場所で生活できないのか。』という思いが込められています。

 「これは見てる人もそれを感じると思うんです。
  こんな美しいところになぜ戻って来れないのかっていう。
  そこはとっても大事なところで、だから私は自然というものを
  すごくこだわって撮ったんです。」

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2024年03月11日

津島とは

今週のゲストは、ジャーナリストで映画監督の土井敏邦さんです。
リモートでのご出演となります。

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土井さんは1953年佐賀県生まれ。
広島大学を卒業後、1985年より、パレスチナ、イスラエルの現地取材。
93年からは映像取材も開始され、多くの報道映像や
ドキュメンタリー作品を発表。東日本大震災以降、主に福島県を取材し、
2019年、映画『福島は語る』が、文化庁映画賞 文化記録映画 優秀賞を受賞しています。

現在は東京K's cinemaで土井さんが監督・撮影・編集・製作をされた
映画『津島 -福島は語る・第2章-』が上映中。
こちらは、東日本大震災によって生活を一変させられた津島の住民たちの証言を集めたものです。

津島とは福島県の浪江町にあり、太平洋側にある山間部の地域です。
人口は1400人ほどで、人々は農業を中心にしながら、近くの町に働きに行くという形で暮らしていました。
東京電力福島第1原発から北西に30キロも離れている場所でありながら、当時の風向きによって、放射能が町まで流れてきてしまい、大部分が帰還困難区域に指定されています。
現在は一部地域で避難解除もされていますが、一部とはたった1.6%という現状です。

今回の映画で証言をしていらっしゃるのは、2015年津島原発訴訟の原告団の方々で、現在でも国と東京電力の責任を求めて提訴しており仙台高裁で係争中です。
土井さんは『今年の夏ごろには判決が出るのではないか』と仰っていました。

原告の方々は皆さんが高齢者で、既に100名近くが亡くなっています。
「間に合わないという焦りがものすごく皆さんにあるんですよね。」

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2024年03月06日

竹の中に泊まる『野宿』

今週のゲストは、若竹の杜/若山農場 代表取締役社長の若山太郎さんです。

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若山農場では、栗・筍の栽培や、竹の植栽事業だけでなく、映画やCMのロケで使用できるような観光事業も行っています。

代々続く筍農家として1年中竹林を手入れしているため、とてもきれいな竹林が出来上がっていたそう。
『せっかくきれいだから、是非皆さんに見てもらいたい』ということが、観光事業開始のきっかけでした。

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この事業のターニングポイントとなったのは『るろうに剣心 伝説の最期編』という映画。この映画の主要シーンが若山農場の竹林で撮影されており、放映当時、聖地巡礼として多くのファンの人たちが訪れたそうです。

「最初はみなさん、ロケ地という事にしか興味がなかった様なのですが、
 実際に入るとそんなことを忘れて、『竹って綺麗ですね』と。
 それがすごく印象的で、きっと年代に関係なく竹って喜んで
 もらえるのかなと思って、竹林を観光として開放し始めました。」

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また若山農場では、竹林の中に泊まることができる『野宿』という事業も行っています。
実は、農地の上ではキャンプテントを建てることは違法です。そのため、若山農場では竹と竹にハンモックを吊るし揺られて眠る『ハンモック型テント』で泊まれるように工夫を凝らしました。

ぜひみなさん、HPをご覧ください

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2024年03月05日

『近代的な空間の中に竹ほど映える植物はない』

今週のゲストは、若竹の杜/若山農場 代表取締役社長の若山太郎さんです。

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若山さんが三代目社長を務める若山農場。竹林の面積は日本一で、大きさはおよそ24ヘクタール、東京ドーム約5つ分の大きさです。

会社全体では20名ほどのスタッフが居ますが、広大な竹林を管理しているのは、若山さんを含めた9名、1年中なにかしらの管理をしています。

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1年中、竹林を管理していますが、筍が採れるのは年に10日ほどだそう!
そのため、筍の栽培だけでなく若山農場では『竹の植栽事業』も行っています。これは、六本木ヒルズでも見ることができ、六本木・グランドハイアットホテルの1階入口の横と、6階の広場になっている所に生えています。

竹というと、日本庭園を連想しますが、なかなか新しく日本庭園を造ることが無いため、なかなか需要がないという状況でした。

しかし若山さんは『近代的な空間の中に竹ほど映える植物はない』という考えがあり、この考えに多くの人が賛同してくれて、都内で新しく開発されたところでは、街角に竹が植栽されています。
なんと約9割が、若山さんの作品だそう!

今夜の選曲… Pittsburgh / Wilco

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2024年03月04日

日本一の大きさを誇る竹林

今週のゲストは、若竹の杜/若山農場 代表取締役社長の若山太郎さんです。

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若山さんは1968年生まれ。
東京農業大学を卒業後、造園会社を経て、家業の若山農場の
三代目社長となり、自然循環型農法を心がけた、筍と栗の出荷のほか、
竹の植栽事業や観光事業等など。
竹の魅力を多角的に発信されていらっしゃいます。

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若山農場があるのは、栃木県宇都宮市北部。車だと東北自動車道に乗って、宇都宮インターチェンジを降りて5分程度。
新幹線では、東京から48分ほどでアクセスすることができます

若山農場は手入れのされている竹林としては全国一の大きさを誇っています。
私たちの身近にも『竹』が生えている場所はありますが、竹が重なり合って込み合っている状態の場所を『竹藪』
綺麗に間伐をし、整えられた場所を『竹林』と区別します。
若山さん『竹が使われない時代になってしまったために、竹林が減ってしまった』とおっしゃっていました。

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筍の栽培をおこなっている若山農場。
おいしい筍を作るためには、土壌がとても大切です。
筍を育てる農家は京都にも多くあるそうですが、京都は土が粘土質であるため、中に空気があまり入らなく微生物叢が無いので、浅根なタケノコなってしまい、小さな筍しか取れなくなってしまうそう。そのため、土を毎年積み上げて栽培する方法をとっています。
比べて若山農場もある関東の土は火山灰土(黒ボク土)であり、土の中まで空気が入っているので、微生物叢が深くまであり、苦労せずとも良い筍を作ることができます。

「京都の方を多少的に回す可能性がありますが(笑)
 京都の土は『えぐみ』っていう成長するための栄養が少ないわけです。
 なので『えぐみ』の 少ないタケノコというのが売りになるわけですが、
 関東のタケノコは、良くも悪くも全ての養分が濃いので『えぐみ』も
 なくはない。どちらにしても、アク抜きはしますが、食べるんだったら、
 栄養価の高いタケノコと少ないタケノコ、どちらがいいですか?
 なんていうことを言いながら、京都の筍と戦っております(笑)」

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2024年02月29日

著書『だから声かけ、話し合う 親と子の気持ちいい関係をつくる「やってみた」と「話してみた」』

今週のゲストはソウ・エクスペリエンス株式会社
代表取締役社長 西村 琢さんです。

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西村さんは今月、東洋館出版社より初めての著書
『だから声かけ、話し合う 親と子の気持ちいい関係をつくる「やってみた」と「話してみた」』を出版されています。

こちらは、単に親が子を育てるということが書いてあるのではなく、
子どもと一緒に暮らした結果“こんな風にしたら良かった”というようなことを少しずつかいつまんで書かれたものになっています。

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 「『育児はこうしなければいけない』という風に息詰まって酸欠状態
  みたいになっている人が多いような印象を受けていまして。
  なので、そういう人たちに、呼吸をするために読んでもらえると
  嬉しいなと思ってますね。」

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2024年02月28日

体験を探すための、軍資金制度

今週のゲストはソウ・エクスペリエンス株式会社
代表取締役社長 西村 琢さんです。

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多様な働き方を推進している、ソウ・エクスペリエンス株式会社。
現在は当たり前になりつつある、週4日間労働、副業が自由といったものを昔から行っています。

その中でもユニークなものとして『軍資金制度』があります。
これは、体験をギフトとして送る会社という事で、活力の源泉になる『新しい体験』が常に求められる会社だからこそ、社員が『体験』を探し、実際にやってみた時、その半額を会社から支援するという制度です。

西村さんは会社を運営するにあたり『せっかく一緒に働いて多くの経験をしてくれた人を簡単に手放してしまうのは損だ』と考えているそう。

ソウ・エクスペリエンス株式会社が、多様な働き方を推進している事については『一緒に働いてもらうためにはどうするのがいいんだろうということを考えてやってきた結果』と話していました。

 「社員それぞれ、100人いれば100通りの事情があるので、
  働き方に社員を当てはめるというより、それぞれの事情を
  鑑みてその都度やってみようかっていう風にしていますね。」

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2024年02月27日

子連れ出勤制度とは?

今週のゲストはソウ・エクスペリエンス株式会社
代表取締役社長 西村 琢さんです。

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ソウ・エクスペリエンス株式会社は、『モノ』ではなく『楽しい時間・体験』をギフトとして送れるというユニークな事業を行っていますが、
創業以来、多様な働き方を推進している点も注目されています。

なかでも、2012年に開始した『子連れ出勤制度』についてのお話を伺いました。

この制度のきっかけは、西村さん自身が3人の子の父親であることでした。
子どもが体調を崩すといった家庭の事情でいつも仕事を休むわけにもいかず、たまに職場に子どもを連れてきていたことがはじまりでした。

一般的に『子連れ出勤』というと専用のスペースが設けられていることを想像しますが、西村さんの会社は特に部屋を分けていません。
また西村さんの会社のこの制度は内閣府の少子化社会対策白書にも取り上げられています。

「待機児童の問題が一番ピークの時でもあったので。保育園が増えるのが一番の解決策だとは思うんですけど、それ以外のプランBといいますか。
当社の取り組みが視察に来られる方が多かったですね。」

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