2010年01月08日

ちょっとした我慢、ちょっとした不便のススメ

東北大学大学院環境科学研究科教授、石田秀輝さんは、最近、小学生の環境教育にも強い関心を持っていらっしゃいます。本来、子供が持っている興味や熱心さが、中学校・高校になると専門分野にすすむために捨てていかざるをえない状況。だからこそ小学生への教育に力を入れていらっしゃるそうです。
例えば…カタツムリは汚れ知らず。カタツムリの殻に油性マジックでマーキングをして、水をかけて拭くとキレイにとれます。なぜなのか?

ishida_oguro.JPG 『ちょっとした我慢、ちょっとした不便さが、いかに想像力を豊かにしたり快適なのか。これをベースにして楽しい、遊べや遊べのライフスタイルを絵として提示していきたい』

今夜の選曲: KEEP ON RUNNING / SPENCER DAVIS GROUP

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2010年01月07日

鉱物に魅せられて

今週のゲスト、石田秀輝さんは、東北大学大学院環境科学研究科の教授として教鞭をとられていて、研究の専門は地質・鉱物学。
子供の頃から宝石が大好きで、どうしてキレイに、その形になるのか不思議でたまらなかったとか。鉱物オタクだったとご本人談。自然の不思議が魅力だったそうです。

鉱物が出来上がるのには条件があり、地球の循環にはその条件を満たすものが入っています。何で自然が当たり前にやってることを、人間はちょっとでも習えないのか…いつもそちらに考えがいってしまうそうです。 ishida_tue.JPG


今夜の選曲: EVERY LITTLE BIT HIRTS / SPENCER DAVIS GROUP

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2010年01月06日

懐かしい未来〜江戸文化

私たちがもう一回、学ばなければいけない懐かしい未来は「江戸の粋」あるのかも知れません。
今週のゲスト、東北大学大学院環境科学研究科教授、石田秀輝さんはコラムで「江戸の粋」についてよく取り上げていらっしゃいます。粋の文化、その根底は「遊び」=「ためない」。盆栽にみる手のひらサイズの宇宙観・自然観は、西洋にはありません。見立てという概念がないそうです。江戸時代はエンターテイメントを楽しんだ文化。

環境問題をシンプルに考えると、難しいことを目指さなくて、心の持ちよう。ライフスタイルをどうつくるか…と石田さん。

ishida_wed1.JPG ishida_wed2.JPG

今夜の選曲: STRONG LOVE / SPENCER DAVIS GROUP

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2010年01月05日

COP10に向けて、生物多様性の大事

東北大学大学院 環境科学研究科教授、石田秀輝さんをお迎えしています。
今年は10月に名古屋で、世界の生物多様性を守るための目標を決定するCOP10が開催されますが、その生物多様性の認知度が低い…と石田さん。石田さん曰く「生物多様性を簡単に言うと、生態系サービス」。私たちは自然に生かされているのです。人間がどんなに頑張っても多くは作れない水とか、そういったいろんなサービスを無償(タダ)で受けています。このサービスが無いと、私たちは生きていけません。だから結果として、種や遺伝子を守らなければいけないのです…とのこと。


ishida_thu.JPG

今夜の選曲: STEVIE'S BLUES / SPENCER DAVIS GROUP

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2010年01月04日

ネイチャーテクノロジーとは?

ネイチャー・テクノロジーの第一人者として、国内外で活躍していらっしゃる東北大学大学院環境科学研究科教授、石田秀輝さん。石田先生が新しいものつくりとして提唱されている「ネイチャー・テクノロジー」とは…? ishida_mon.JPG
ishida_mon2.JPG 一言でいうと「自然のスゴさを賢く活かす」。自然は持続可能な世界を、地球で唯一作っています。もう一回地球の循環を学ぼうよ、それをテクノロジーの形に仕上げよう、というのがネイチャーテクノロジー。そして、その先にあるものは「ライフスタイルが見えるテクノロジーを作っていこう」。

今夜の選曲: I'M A MAN / SPENCER DAVIS GROUP

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2010年01月01日

1月4日から8日のゲストは

東北大学大学院 環境科学研究科教授、石田秀輝さんです。 

ishida.JPG


■■石田秀輝さん■■
1953年生まれ。名古屋工業大学卒業後、78年、伊奈製陶株式会社(現在のINAX)に入社され、取締役技術統括部部長、技術戦略委員会、環境戦略委員会の両委員長を歴任。2004年より、東北大学大学院 環境科学研究科教授として教鞭をとる傍ら、ネイチャー・テクノロジーの第一人者として、国内外で活躍していらっしゃいます。

staff| 20:52 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2010年01月01日

あらためて生物多様性を語る

今週は、年末年始の番組恒例、分子生物学者の福岡伸一さんをお迎えした一週間。元日は2010年への展望のお話でした。

生物多様性を守るための目標を決定するCOP10が、名古屋で10月に開催されるにあたって、あらためて生物多様性についての話題に。生物多様性は難しい概念、なぜ多ければいいのかということ。生物は地球環境のエネルギーをぐるぐる回す、それぞれのプレイヤー。バトンを回す結び目。その結び目が多ければ多いほど地球の動的平行は健全に守られるわけで、だから多様性が必要。失われると分子やCO2が淀んだりして地球が苦しくなるそうです。それをみんなで考えようと言うのがCOP10…と福岡さん。

また、福岡さんはこんなことも。。。ニッチ(niche)という言葉があります。(もともと西洋建築の用語で「壁の凹み」のこと。一般的にニッチの語が登場する場合は「隙間」や「適所」の意味で用いられることが多いようです)。でもニッチは隙間ではなく、生態学的な地位(凹み)で、それぞれの生物は自分の凹みを守りながらパスを通していて、その凹みがありとあらゆるところにあるから地球はうまく回っています。ただ人間だけが自分のニッチを忘れて、人のところに入っていったり地球の反対側から食べ物を持ってきたりして、人間が贅沢になりすぎている…。

fukuoka_oguro.JPG


今夜の選曲: SHAKE AND FINGERPOP / JR.WALKER AND THE ALL STARS

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2009年12月31日

福岡先生が選んだ今年の一冊

分子生物学者の福岡伸一さんには毎回年末に「今年一年のロハスな本」を選んで頂いています。
2006年は・・「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ著
2007年は・・「針の上で天使は何人踊れるか」ダレン・オルドリッジ著 
2008年は・・「銀むつクライシス」G・ブルース・ネクト著
そして、2009年は「完全なる証明」 マーシャ・ガッセン著
fukuoka_book.jpg
ロシアの数学者でポアンカレ予想を説いたペレルマンに迫った本です。みなさんもお正月休みにぜひ、じっくり読んでみてはいかがでしょう?

fukuoka_thu.JPG 『すべてを忘れることが、新しいことを作ること。細胞も作ることよりも壊すことを一生懸命にやっているので、良いことも悪いことも過去に流して、また新しい年を迎えましょう!』

今夜の選曲: CLEO'S MOOD / JR.WALKER AND THE ALL STARS

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2009年12月30日

ライアル・ワトソンの翻訳を担当して

今年の初めにも番組にご主演いただいた、分子生物学者の福岡伸一さん。「Think Globally, Act Locally」という考え方があるが、今は「Think Locally, Act Globally」になっていることを懸念されていました。振り返ってみると「Think Globally, Act Locally」が少し忘れ去られていった気がする2009年だったとのこと。
環境問題の中で一番大事なのは、いつもいろいろなこと(お金、情報、エネルギー、物質など)がグルグル回っていること。絶え間なくバトンをタッチすることが環境の大事なことだったのに、みんな溜め込みはじめてしまっています。流れを塞き止めない努力が大事なのに「Think Globally, Act Locally」が忘れられてしまった気がする…と福岡さん。

fukuoka_wed1.JPG fukuoka_wed2.JPG

福岡先生が今年出された本は、『動的平衡ー生命はなぜそこに宿るのかー』(木楽舎)、『世界は分けてもわからない』(講談社現代新書)、ライアル・ワトソンの翻訳本が『エレファントム-象はなぜ遠い記憶を語るのか』と『思考する豚』(木楽舎)の4冊。なかでもライアル・ワトソンさんが亡くなる前の最後の2冊『エレファントム-象はなぜ遠い記憶を語るのか』と『思考する豚』は、生物は繋がりあっているもので、知性的なものを記した本。豚は世界でもさげすみの言葉になっていますが、実際は上品でキレイ好きで賢いということが丹念に書いてあって、動物は支配すべきものではないと書いてあるそうです。でも最後には美味しく頂く…人間と自然の在り方として書いてある本なんだそうです。

 

今夜の選曲: SHOTGUN / JR.WALKER AND THE ALL STARS

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

2009年12月29日

中国の桃源郷バーマーとは?

12月12日、13日に北京で開催された「第2回国際ロハスフォーラム」にパネリストとして出席した、分子生物学者の福岡伸一さん
fukuoka_tue.JPG 去年5月に開催された1回目に比べ、来ている人もゲストも拡大されて盛り上がったそうです。本当の意味でインターナショナルな炉は巣を考える会議になっていたともおっしゃっていました。
フォーラムには小黒編集長も参加していて、雲南省の世界五大長寿村のバーマーを訪れたそうです。水が湧く水郷で、水墨画にそっくりな風景なんだとか。そこには世界最大の鍾乳洞があって、歩くと健康になると言われており、実際、村には100歳上の老人が大勢暮らしているんですって。 中国の若者が考えているプロジェクトは、バーマーに現代のテクノロジーを入れたリゾート施設を建設することで、しかも日本の最先端の農業技術を移築して野菜を作ることも!日本の技術で、再び桃源郷を作ろう!と考えているようです。

今夜の選曲: PUKER UP BUTTERDUP / JR.WALKER AND THE ALL STARS
staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク


バックナンバー

カテゴリー