2016年12月12日

カメラとの出会い。大学時代に撮影した、デモでの奇跡の1枚とは?

写真家のハービー山口さん。
小黒さんとは同世代の写真家と編集者ではありますが、
今回が初対面でした!

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中学1年で吹奏楽部でフルートを始め、音楽家を目指すものの、挫折。
「これは才能ないな、と思って、写真部に入り直したのが中学2年ですね。」
カメラは、父親から譲ってもらったCANON、
ペトリ最初に使用し、高校に入る頃にはお金を貯めてニコンも購入。

大学時代は学生時代真っ盛り。デモは最高の被写体だったそう。
「1970年、我々が20歳の頃、沖縄返還とか、
 国際反戦とかでデモがあるたびに、同世代が何をやっているのか、
 被写体として彼らの勢いを撮ってましたね」
スタジオには、ハービー山口さんが当時撮影した
デモの様子の1枚をお持ちいただきました。
明治公園から赤坂見附に向かう道でのジグザグになった
デモが写っている1枚です。

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「歩道橋に乗っかって、数秒シャッターを開けて
 蛇みたいにクネクネしてるのを撮りました。
 そしたらその数秒の間に、隣で新聞社のカメラマンが
 フラッシュを切って撮ったんです。
 そのフラッシュの効果で、フラッシュが届く範囲のヘルメットが
 固定されて撮れているんです。偶然。」

今夜の選曲: MEDLEY (BLACK WOMAN / GYPSY QUEEN) / SANTANA

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2016年12月09日

12月12日から16日までは

写真家のハービー山口さんをお迎えします。

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ロンドンの10年。そして、最新の写真集
「And STILLNESS」のお話などたっぷりと伺います。

■プロフィール■
1950年東京生まれ。
東京経済大学卒業後の1973年にロンドンへわたり
写真家として活動をスタートされ、
帰国後もアーティストや、街、人々を撮り続け、
写真家のみならずエッセイの執筆、
ラジオのパーソナリティなど、
ジャンルを超えて幅広く活躍されていらっしゃいます。

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2016年12月09日

40年以上続ける、夢を視覚化して描くこと。いつまでも続く記憶の旅。

最新の作品集『Fragrance Of Kogiku (小菊の香り)』と
『Dream Fragment (夢のかけら)』を発表された
アーティストの田名網敬一さんをお迎えしています。

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田名網さんは40年以上、夢を描き続けています。
夢を描くために、起きてすぐに忘れる前に
残像をメモするようにしているそう。
「その残像を事務所で見て、思い出して、細く、文章と絵にするんですよ。
 途中でノイローゼ状態の不眠症になった時があって、
 医者に夢を描くのをすぐやめろって言われて、一回中断したんです。
 でもまた始めると、不眠症になるんですよね。」
今では見たい夢を念じてから寝ると、それに近いものは見れるのだとか。

今回の作品『Fragrance Of Kogiku (小菊の香り)』、
『Dream Fragment (夢のかけら)』も、
田名網さんが大切にしていることが詰まっています。
「僕は、一番大事にしているのは、”記憶”ですね。
 過去に経験したことから発想するものが、
 こう視覚化されることが多いんですよね。
 記憶を思い出そうとする、強い思いを持つと、蘇ってきます。」
旅はあまり好きでなく、興味が無く、
自身の中にある記憶を旅する方が好きだ、とも田名網さん。

田名網さんの個展は、青山GALLERY360°にて
明日12月10日まで開催しています。
DREAM FRAGMENT

今夜の選曲: SATELLITE OF LOVE / VELVET UNDERGROUND

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2016年12月08日

時を超え評価される短編アニメーションと、海外の若手アーティストの現在。

ポップアートのトップランナーとして国内外で活躍する、
アーティストの田名網敬一さんをお迎えしています。

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60年代、70年代には、
短編のアニメーション制作もされています。
きっかけは、『11PM』という深夜のテレビ番組。
「僕とか宇野亜喜良さんとか。
 1週間くらい前に、短編作ってって依頼があるんだけど、
 誰にも頼めなくて1人で500枚くらい書いて流してたんですよ。」
その当時の作品が、現在海外を中心に評価を受けています。

田名網さは最近、アジアの若手集団『:phunk』との
コラボレーション展もされています。
「アジアは面白くて、特にシンガポールと香港。
 英語圏なので、都市そのものがインターナショナルで、
 美術もそうで、国家的な規模で大きな美術館を作ったり。」

今夜の選曲: WHITE LIGHT / WHITE HEAT / VELVET UNDERGROUND

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2016年12月07日

サイケデリックを生み出した、幼少期の戦争体験。漫画家、手塚治虫先生との交流。

ポップアートのトップランナーとして国内外で活躍する、
アーティストの田名網敬一さんをお迎えしています。

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田名網さんの作品に登場する金魚や極彩色の世界は、
”サイケデリック”とも言われます。
このような作品が生まれたのは、
幼少期に体験した戦争が元になっているそう。

「戦争で、空襲があって防空壕に逃げたりしてたんですよ。
 で、うちのおじいちゃんが、金魚の養殖をしていたから
 巨大な金魚の水槽があったんです。それを見てるときに、
 照明弾が落ちてくると金魚の鱗に反射してピカピカするんです。
 そういった幼年期のイメージが蓄積されて、
 それがサイケデリックにつながったんじゃ無いかな。
 子供ながらに、ショックだったんじゃないかな…」

また、お洒落でコレクターだった叔父の影響も。
「絵はがきとかコレクションしていたものが
 僕の家の納戸に山積みされてて。そこが好きで、遊んでたんです。」
小学校の時は、漫画好きだった田名網さんは、
毎日ファンレターを書くほどの、手塚治先生フリークだったそう。
「後年、手塚さんとお会いする機会があって、その時に、
 ”実は毎日ファンレターを書いていました”って伝えたら、
 その後日、返事が遅れましたって、手塚さんから手紙が届きましたよ。」

今夜の選曲: SUNDAY MORNING / VELVET UNDERGROUND

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2016年12月06日

ポップアートの起源と、銀座で出会ったポップアート。

最新の作品集『Fragrance Of Kogiku (小菊の香り)』と
『Dream Fragment (夢のかけら)』を発表された
アーティストの田名網敬一さんをお迎えしています。

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NY在住の友人のアーティスト:篠原有司男さんを訪ねて、
60年代にNYへ頻繁に行かれていました。
「最初に行ったのは1968年なんですけど、その頃は
 もうアンディ・ウォーホルは皆知っている存在だったけど、
 それよりも漫画家のロバート・クラムとか、
 実験的な映像を作ってた ケネスアンガーとかの方が、NYでは有名でしたね。」

そもそも、ポップアートというのは、イギリス発祥の言葉。
画家:リチャード・ハミルトンのコラージュ作品の中に
”POP ART“の文字があり、このような作風のジャンルが
ポップアートと呼ばれるようになっていったそう。

田名網さんがポップアートと出会ったのは、
今はもう無い、銀座のイエナ書房の常連だった、
映画/ジャズ評論家の植草甚一さんがきっかけでした。
「以前から一方的に植草さんのことは知ってたんですけど、
 ある時本を抱えた植草さんが、階段から落ちてきて、
 一緒にいた篠原有司男と僕で、助けたんです。
そしたら、”君たち絵をやっているなら、面白いの教えてあげる”って、
 アメリカで流行ってるっていう、アートを見せてもらったんです。
 それがポップアートとの出会いなんだよね。」

今夜の選曲: COOL IT DOWN / VELVET UNDERGROUND

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2016年12月05日

最新の作品集、小菊の香り、夢のかけらについて。

最新の作品集『Fragrance Of Kogiku (小菊の香り)』と
『Dream Fragment (夢のかけら)』を発表された
アーティストの田名網敬一さん

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出版の記念に、青山・GALLERY360°にて個展を
12月10日まで、開催されています。
「久しぶりに今回、やることになったんです。
 1960年〜70年初めくらいにつくったコラージュを
 倉庫にいれてたまま忘れてて、大掃除で発見されて。
 全部で300点くらいあったので、倉庫から持って帰ってきて
 剥がれた所などを修正して、本の一部になっています」
DREAM FRAGMENT

作品集『Fragrance Of Kogiku (小菊の香り)』
というタイトルは、女優:花柳小菊さんの名前に由来しています。

「小説家:川口松太郎と、一緒にうちの近所に住んでて。
 僕は、その家の前でよく遊んでたんですよ。
 そしたら、小菊さんがお菓子とかくれるんですけど、
 芸者さんだから、本当に良い匂いがしていて(笑)
 子供ながらに、出て来なかな〜って。本当に綺麗だったんですよ」
今でも、その小菊さんの香りが忘れらない、と田名網さん。

今夜の選曲: THERE SHE GOES AGAIN / VELVET UNDERGROUND

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2016年12月02日

12月5日から9日までは

アーティスト、田名網敬一さんをお迎えします。

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最新の作品集『Fragrance Of Kogiku (小菊の香り)』と
『Dream Fragment (夢のかけら)』のお話を中心に、
近年の活動など、たっぷりと伺います。

■プロフィール■
1936年東京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒業後に博報堂に入社。
独立後、グラフィックデザイナーとして活動し、
1960年代にはポップアートの本場ニューヨークへ、
現在、ポップアートのトップランナーとして世界で活躍され、
また、京都造形芸術大学の教授でもいらっしゃいます。

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2016年12月02日

47都道府県での演奏達成!音楽だけに留まらない、今後の活動について。

新作アルバム、『ラプソディー・ジャパン』を発売された、
ギタリストの村治佳織さんをお迎えしてます。

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日本国内、すべての都道府県に訪れ、
その地で演奏をされています。
10年以上前に達成し、現在では2巡目、3巡目になるとか。

最近では、ギター演奏の他にも、
水泳、書道、料理など昔できなかったことをされていました。
「水泳は、まだたまにやってます。書道は、古代文字っていう
 象形文字みたいのを立って書いてます。
 ちゃんと教室いって、年に1回展覧会があるので出品しています。
 料理はやめちゃいましたね~」
さらに旅好きの村治さん。
今年は、マレーシアに初めていかれたそう。

「いつもだと、1年に1枚、新しいアルバムって感じで、
 発売されると次のプロジェクトなんですけど、
 今回は、ここに留まってジワジワ、良さ伝えていきたいです」
新作アルバム『ラプソディー・ジャパン』は現在発売中です。

今夜の選曲: ラプソディー・ジャパン ~ずいずいずっころばし / 村治佳織・村治奏一

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2016年12月01日

ギタリスト姉弟の留学先でのこと、画家の堀越千秋さんとの思い出。

新作アルバム、『ラプソディー・ジャパン』を発売された、
ギタリストの村治佳織さんをお迎えしてます。

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村治さんは、弟の奏一さんもギタリストですが、
留学先は村治さんはパリ、奏一さんはNYと異なっています。
「最初パリです。10歳から習ってた先生が
 パリに留学されてた方だったので、
 高校卒業したらパリかなって思ってたんです。」
一時期は、ギタリストといえばスペインでしたが、
ドイツやフランスでもギター奏者人口も増え、
現在は日本も、ギターのレベルが高い国なのだそう。

村治さんは、アランフエス協奏曲で有名な、
スペインの作曲家、ホアキン・ロドリーゴさんが
亡くなる前に、目の前で演奏するという経験もされています。

スペインを拠点に活動し、『翼の王国』の表紙を担当されていた、
画家の堀越千秋さんが先日亡くなりました。
もちろん村治さんも交流がありました。
「亡くなる、数日前にメールが来たんです。
 ”画集を作りたいから、コメントお願いします”って。
 喜んでってお返事したんですけどね。
 堀越さんが来るだけで、パーっと明るくなって 
 スペインの風を運んできてくれる感じがするし。」
現在、追悼プロジェクトとして、集大成の画集を出版する費用を、
クラウドファンディングで集めています。

堀越千秋集大成画集刊行・追悼プロジェクト

今夜の選曲: CAVATINA / 村治佳織・村治奏一

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