2017年11月01日

経営するフレンチレストラン 「ROTISSERIE KEIJUAN 桂樹庵 YUGAWARA」について

「ワインと文化社」代表の南谷桂子さんです。

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パリで40年以上ジャーナリストとして
活躍されてきた南谷さんが、日本に帰国後、
フレンチレストラン「ROTISSERIE KEIJUAN 桂樹庵 YUGAWARA」
を湯河原にオープンさせました。このお店は?
南谷さん「ROTISSERIEはフランス語で、ローストする
って意味です。なので、お魚とかを炙ったり、
お肉を焼いたりとシンプルな家庭の料理を提供しています。
食べることって日常じゃないですか?
そうなるとやはり家庭料理が良いなぁと思ってたんです。」
「元々、そのお店のあった場所は私の両親が別荘として
持っていたお店で1987年に建てた純和風の建物なんです。
その雰囲気をわざと残して、お庭の日本庭園も見ながら
フランスの家庭料理とワインを飲んで食べて頂けるという
ようになっています。」

お店のスタッフは?
南谷さん「最初は日本の方を雇用しようとして
いたんだけど、人材不足で日本人のスタッフは
1人も見つからなかったんです。でも結果的に
フランス人の若手の子たちが来てくれてよかったと
思っています。お店の特徴を持たせるには
フランス人のやる気のある子たちを日本に来させて
やらせて、逆に日本人のスタッフでもフランスに
行きたいと考えている方たちをこれからどんどん
リクルートしていって、うちのお店をプラットホームに
していきたいなと今後は考えています。

今夜の選曲: JIMMY JAZZ / CARLA BRUNI

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2017年10月31日

「食」を通じて日本とフランスの文化をつなぐ、「ワインと文化社」設立のきっかけと活動について

「ワインと文化社」代表の南谷桂子さんです。

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パリでジャーナリストとして活躍していた
南谷さんがワインや食に興味を持ち始めたのは
いつ頃だったのでしょう?
南谷さん「私がフランスで勤めていた時代は
80年代バブルで、日本からのVIPが星付きレストランに
行きたがるわけです。それがきっかけで色々な
レストランに通い続けていたら、だんだんと
料理のことやシェフ、お店のことを知るように
なっていったんです。それで気づいたらそれが
本業になっていたんです(笑)
でもこれがきっかけで、「ワインと文化社」という
自分の会社を立ち上げたんです。」

南谷さんは小学校への食育活動も精力的に続けられています。
南谷さん「日本に食育を紹介したのは私なんですけど、
食育っていうのは、子どもたちが食べて健康に
育ってくれるっていうのが目的だからそれはそれで
いいと思うんですが、私はそれよりもこれだけ飽食の
時代に食べられない人がたくさんいるっていいう現実、
そっちの方に興味を持っていったんですね。
例えば、失業者で美味しいものを食べようと思っても
食べられない人だったりですよね。」
「私がなんで隣人祭りに興味を持ったかというと
1人一品ずつ持ち寄るシステムで、飲み食いすることに
よって人間ってオープンになっていくんだけど、
これが大きくなって祭り化すればするほど、
引いちゃっている人がいるなってことに気づいんたんです。
それがやっぱり失業者であったりとか社会の下にいる人
たちだと思うんです。やはりそういう人たちがハッピーに
ならないと世の中絶対良くならないと思ったんですよね。」

今夜の選曲:LOVE LETTERS / CARLA BRUNI

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2017年10月30日

40年に及ぶフランスでの活動、渡仏を決めたきっかけとは?

「ワインと文化社」代表の南谷桂子さんです。

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南谷さんは、パリ発祥の「隣人祭り」
日本に紹介する際にに番組にご出演して頂きました。
ご出演頂いたのが、約10年前になります。
その後、「隣人祭り」は如何でしょう?
南谷さん「もう10年前ですよね。当時は、
アタナス・ペリファンっていうフランス人を連れて
来日しました。隣人祭りが必要とされているんだなと
実感していて毎年どんどん増えていっています。
今年は、世界36カ国、3600万人の人が集まりました。」
南谷さんは「隣人祭り」の最高顧問を務めていらっしゃいます。

現在、南谷さんは「食」を中心に
活動をしていらっしゃいますが、
1974年にフランスに行かれたのは、
何がきっかけだったのでしょう?
南谷さん「当時 私はまだ学生でしたので、将来
こんな人生を歩むとは思ってもみなかったです(笑)
ですが、私は昔からフランスに憧れを持っていて、
ヌーヴェルヴァーグが好きで、特にアランドローンとか
好きだったんです。彼の話すフランス語を吹替ではなくて
生の声で聞きたい、彼の話す言葉を理解したっていうのが
最初のきっかけだったんです。そして(学生の時に)たまたま
フランスに行く機会があって、最初は半年ぐらいで
帰ってくるつもりが、40年にもなってしまいました。」

今夜の選曲:MOON RIVER / CARLA BRUNI

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2017年10月26日

10月30日から11月2日は

「ワインと文化社」代表の南谷桂子さんです。

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「食」を通じて日本とフランスの文化をつなぐ、
その様々な活動について、たっぷりと伺います。

東京生まれ、1974年にフランスに渡り、
モンペリエ・ポール・ヴァレリー大学
文学部修士課程を卒業され、
商事会社のパリ駐在員を経て、
94年に「ワインと文化社」を設立。
以来、ジャーナリストとして、
フランスの文化・教育・芸術を数多く取材し、
執筆、講演活動をされていらっしゃいます。

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2017年10月26日

11年ぶりの国内美術館展示! 刈谷市美術館で開催中の「篠原有司男展」について

前衛芸術家、篠原有司男さんです。

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現在、愛知県の刈谷市美術館で11月5日まで
『篠原有司男展 ギュウちゃん “前衛の道”爆走60年』
が開催されています。この展示では、篠原さんの絵画、
立体、ドローイング、版画など約100点の作品を紹介しています。
日本の美術館での展示は11年ぶりだそうです。
篠原さん「(11年前は、)鎌倉近代美術館の
リ・ミナっていう学芸員が頑張ってくれて、
まさかとは思ったけど、(展覧会を)やりましてね。
それから11年ぶりですね。今回の刈谷市のやつでも
カミヤ君っていうのが10年間、僕のことを追いかけてくれていて
篠原(の展示)をいつかやってやろうって思っていて実現したんです。
中身も充実していますよ。しかも9月のオープニングでは
85歳で大ボクシングペインティングをやりました。
それから教育委員会からの推薦で、
隣の小学生、700人に演説してくれって言われちゃって(笑)
最初は、「えー!」って言って小学生に芸術とかわかるのかな
とも思ったんだけど、とにかく熟してきたんですよ。
最後に小学生のからの質問があったんだけど、
「なんで、牛ちゃん先生は絵を描くんですか?」って
質問があってこれゃ困ったなって思って(笑)」

この展覧館の会期中、刈谷日劇では、
篠原さんと奥様の乃り子さんの日常を描いた
映画「キューティー&ボクサー」が
1日1回上映が予定されています。
美術館のチケット提示で映画料金の割引もあるそうです。

今夜の選曲:PRELIDE/CELLO SUITES NO.1 / YASUAKI SHIMIZU AND THE SAXOPHONETTES

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2017年10月25日

映画「キューティー&ボクサー」の制作秘話について

前衛芸術家、篠原有司男さんです。

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篠原さんと奥様でいらっしゃるアーティストの
乃り子さんとの日常を捉えた
ドキュメンタリー映画『キューティー&ボクサー』
この映画について教えてください。
乃り子さん「監督はザカリー・ハインザーリング
という白人の方なんですが、白人の方だからこそ
この映画ができたんだと思います。日本人だと、
牛ちゃんのところばっかりになってしまって、
この映画は(世の中から)埋もれていましたよ。
私は芸術として絵を描いていて、それを見た監督の
気持ちがグラグラと変わっていったんです。
最初は牛ちゃん中心にスポットが当たっていったんだけど、
それが私の「キューティ~&ブリー」を見せたら、
監督はショックで帰っちゃって
1ヶ月ぐらい来れなくなっちゃったの。
というのは、それを読んだら牛ちゃんのイメージがダウンして
ショックだったの。内膜を漏らしている物語だからね。
それで、(映画の)話は全然変わっちゃって、
男と女の憎しみの作品になっていったわけです。」 

今夜の選曲:COURANTE/CELLO SUITES NO.1 / YASUAKI SHIMIZU AND THE SAXOPHONETTES

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2017年10月24日

牛ちゃん、ニューヨークへ! 渡米決めたきっかけとは?

前衛芸術家、篠原有司男さんです。

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篠原さんは1932年の東京生まれ、
ニューヨークに行くことになったきっかけは?
篠原さん「60年代で新宿の文化にめちゃくちゃに
影響されて持ってきたバットマン、スーパーマンなんかの
DCコミックだね。それが安く売っていたりしたんだよね、
当時の新宿は。あとはハリウッド映画ね。
アメリカ面白そうだなぁと思っていた時に、
ポパートが貼り込んできてね、モリリンモンローの顔でも
絵になる時代だからね… こっちは芸大だからそのギャップに
野垂れ死そうになりながらもパリじゃなくてアメリカだ!って
頑張っていたの。そしたらロケート3世っていうのが来て、
丈夫でめちゃめちゃな絵を描くやついないか?って
ことになったの。そしたら篠原しかいない
じゃないか!って話になったの。」

今夜の選曲:PEANUT VENDOR / PEREZ PRADO AND HIS ORCHESTRA

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2017年10月23日

ニューヨークを拠点に活躍する85才、芸術家の破天荒な人生とは?

前衛芸術家、篠原有司男さんです。

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篠原さんの代表作のひとつが、丸めた布に
墨汁を染み込ませ、布に落としたり、
壁につるした紙にパンチしたりする「ボクシング・ペインティング」
1950年代から書き始めていましたが、これを始めたきっかけは?
篠原さん「アクションペインティングが世界で流行していて、
何か自分に良いものはないかなと思っていた時に、
『そうだ、ボクシングのグローブに絵の具をつけよう!』と。
ボカボカ塗っていけば、早く美しくなっていくと思ったわけ!
ところが当時はグローブはまだ高くて売ってなかったんだ…
それでも、毎日何かやってくれって言う人たちの為に、
500円貰って、そのうちの300円で遣唐使を
塗ったりなんかしてね… 後の200円で墨汁(絵の具)
なんかを買ってきたりして水で薄めて薄めて使ってりしてね…
グローブもなかったから、親父の下着かなんかを
全部巻きつけて使っていましたね。」

今夜の選曲:MAMBO NO.5 / PEREZ PRADO AND HIS ORCHESTRA

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2017年10月19日

10月23日から10月26日は

前衛芸術家、篠原有司男さんと奥様の篠原乃り子さんです。

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ニューヨークを拠点に
活躍する85才・芸術家の破天荒な人生、
映画「キューティー&ボクサー」
の制作秘話などたっぷりと伺います。

篠原有司男さんは、1932年東京生まれ。
東京藝術大学中退後、60年代の反藝術運動を
代表するグループ「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」の
一員として脚光を浴び、1969年に渡米。
2007年第48回毎日芸術賞を受賞。
現在も、ニューヨークを拠点に創作活動を続けていらっしゃいます。

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2017年10月19日

日本の食文化を支える、築地市場の文化と価値について

思想家で人類学者の中沢新一さんです。

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中沢さんが責任編集された現代思想の
臨時増刊号「総特集=築地市場」が青土社から発売中です。
中沢さん「昔、小黒さんから築地行こうよって言われた時は
あまり関心なかったんですね。割と最近なんですよ。
なぜか知らないけど、築地のいろんな問題がある中で、
興味を持ち始めて研究をし始めたんです。面白い…
まずは(移転)賛成、反対だけじゃなくて、築地が
どんなところかっていうのを知ってもらいたいです。
そうすると築地市場をどうすればいいかっていうのが
見えてくると思うんですね。」

実際に伊東豊雄さんと中沢さんが実際に築地市場を
歩いていてみたそうですが、どうでしたか?
中沢さん「仲卸って人たちね。つまり、問屋さんと
小売をやっている人たちの間に立って物品を集めてたり、
解体している人たちね。この中間をやっている人たちが
築地の文化を作っていて、日本の食文化を
担っているいんだってことがよくわかりましたね。
結局は仲卸なんですけど、今は日本のどこの業界でも
仲卸が追い詰められているっていう状況なんですよね。
中抜きをやるとね、例えば本屋なんかだと大手流通は
伸びていくと思うんだけど、本を作っている元の方は
痩せていっちゃうんだよね… これだと出版文化って
いずれ無くなってしまう。どうしたらいいかというと
仲卸をちゃんと健康に作って置くといい。築地に関しても
仲卸がちゃんと活動できる環境を作っておけば、
日本の食文化は残っていくんですよ。」

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「野生展:飼いならされない感覚と思考」
会期:2017年10月20日(金)ー2018年2月4日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1、2
休館日:火曜日、年末年始(12月26日 - 1月3日)
開館時間:10:00ー19:00(入場は18:30まで)
入場料:一般1,100円、大学生800円、高校生 500円、中学生以下無料
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今夜の選曲:Garcon / 細野晴臣

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