2017年12月28日

日本人なら知っておきたい、和食の定義とは?

今週は、株式会社 紀文食品・顧問 山本真砂美さんをお迎えしています。

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山本さんは、お正月ニッポンプロジェクト事務局、
そして和食文化国民会議・全国「和食」
連絡会議副議長を務めていらっしゃいます。

お正月ニッポンプロジェクとは?
山本さん「お正月ニッポンプロジェクトは、
“日本人のしきたり(青春出版社)”を書かれた
飯倉晴武先生が発起人となっていて、
私どもがお正月の行事そのもののいわれや文化を
保護継承していこうということがきっかけになっています。
そういった、いわれを継承していくためには、
世の中の皆さんにも 関心を持ってもらうことが大事ということで
“お正月ニッポンプロジェクト”が立ち上がりました。」

山本さん「和食文化国民会議は、和食文化が
無形文化遺産登録されたときをきっかけに
熊倉功夫さん(現 名誉会長)が発起人となって
作られた一般社団法人です。 ユネスコの無形文化遺産は、
審査もあります。 そのために、どんな普及活動をしているかとか、
商業的に無形文化遺産登録が使われていないことを証明するとかですね、
そういう機能を持っているための”和食文化国民会議”というところです。

では、和食の定義とは?
山本さん「例えば、ラーメンは和食なの?
とよくご質問を頂くんですけど、やはり日本人が
海外から受け継いで来たものもあるんですね。
例えば、”とんかつ”… カツレツが変わったとか、
いろんなものがそういう形になっているので、
これが和食だと料理で表現するものではないと考えていて、
「和食の心とかたち」というように定義しています。
日本の四季や自然を生かしたものであること、
日本の伝統的な食材を上手に使っていること、
健康にも良いこと、地域色、行事色が残っている、
例えば正月行事では、祝い箸など周りにある物も
含めまして和食文化としていて、
それらを保護継承していこうと定義付けをしています。」

和食文化の継承、、私たちも大切にしていきたいですね。
「みなさん、おせち料理を作って、鯛入りのかまぼこを食べて
良いお正月をお迎えください」小黒

今夜の選曲:WHAT A WONDERFUL WORLD / LOUIS ARMSTRONG

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2017年12月27日

地域代表のお雑煮 インスタ映えの”飾り切り”

今週は、株式会社 紀文食品・顧問 山本真砂美さんをお迎えしています。

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お正月料理といえば、”お雑煮”がありますが、
地域のよって随分違うものですね。
山本さん「京都は白味噌仕立てのお雑煮ですね。
東はやはり醤油仕立てのすまし汁、
具材はそれぞれ地域によってみんな違います。
(お雑煮が)1番地域性のあるおせち料理だと思います。」
北海道のお料理の先生に教えていただいたなかには、
すまし汁に、丸餅、いくら、鶏肉、鮭まで入っているという、
豪華なお雑煮もあるそうです。

今年は、インスタ映えなんていうことも
考えていらっしゃるかと思いますが。
山本さん「流行語大賞に“インスタ映え”がなってますけど、
紀文でも、それを意識しまして今までもやっていたのですが、
かもぼこの飾り切りを動画で、手順を提供したり、
新婚さんを集めてやっている料理教室でも
インスタ映えするおせち料理の盛り方とか、
お重詰めの仕方などを教えています。」

ーインスタ映えの”飾り切り” ー
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ところで、“かまぼこ”を切る厚さ…
1番美しい厚さというのはあるのでしょうか?
山本さん「はい ”12mm” です。決まっています。
初めておせち料理を作るような新婚さん用の
商品の中には、”切れているかまぼこ”がありまして、
これは12mmに切られています。 コンビニエンスさんの
重詰めに入っている かまぼこも、ほとんどが12mmです。」

かまぼこのプロが導き出した12mm。
食感、かむ回数、口に広がる風味など
あらゆる角度から検証されたとのことでした。

今夜の選曲:JEEPERS CREEPERS / LOUIS ARMSTRONG

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2017年12月26日

全国調査にみる”おせち料理”の現状とは?

今週は、株式会社 紀文食品・顧問 山本真砂美さんをお迎えしています。

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おせちに関する全国調査をされたそうですが、
どういった調査を?
山本さん「この調査は2010年から始めています。
それ以前、1970年代から始めた首都圏だけの
調査がありますが、やはりお正月料理には
地域色があるので、首都圏だけの調査で全てを
語ることはできないということで、2010年から
全国47都道府県、1都道府県100サンプル以上、
7000サンプルでの調査を行なっております。
その結果、いちばん分かったのは、
若い人は、あまりおせち料理を用意していない。
全体でいうと7000サンプルのうちの約55%近い人が
おせち料理を用意しています。おせち料理を用意しないと
言っている人たちでも、その半数にあたる22%ぐらいの方は
実家で食べているので、基本的には、
おせち料理を食べた人は7割を越えています。
おせち料理離れがあるとはいっても、
食べない方はほんのわずかですね」

おせち料理を”作る人”もまだいるのでしょうか?
山本さん「物によって違いますが、
伊達巻だと、11%ぐらい手作りされている方がいます。
はんぺんを買って、卵とミキサーにかけて、
フライパンで焼いてとか。 黒豆とか、栗きんとんですと、
まだ3割4割は作られている方がいます。
煮しめは、いちばん作っていただけているかと。
なんといっても、お雑煮はメーカーでは提供できないので
家庭の味、地方の味が残っている代表的なものとなります。」

今夜の選曲:BLUEBERRY HILL / LOUIS ARMSTRONG

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2017年12月25日

日本人なら知っておきたい、おせち料理の歴史

今週は、株式会社 紀文食品・顧問 山本真砂美さんをお迎えしています。

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紀文食品は、蒲鉾、はんぺんといった水産の
練り製品の食品メーカーですが、創業何年に?
山本さん「来年で満80年になります。
先代は丁稚奉公から事業を始めまして、
八丁堀で米屋さんを始めたり、築地で海産物問屋とか
をやりまして、ご縁があって練り製品の事業に
参画する形になります。」

練り製品は日本人から見たら、かまぼこ、
はんぺん、ちくわなど… 馴染みの深いものばかりですが、
これらは随分昔から食べられたいのでしょうか?
山本さん「平安時代からだと言われていまして、
1115年、この時の練り製品はナマズのすり身を
使って、ガマの穂のように棒にすり身を握りつけてあって
今でいう’ちくわ’のようなものの原型だったと言われいます。
それがガマの穂に似ているので、”がまほこ”…”かまぼこ”
という名称になったと伝えられています。

山本さんは2003年から、紀文食品のお正月担当
ということで、お正月に向けて毎年新商品などを
出されるのですか?
山本さん「毎回考えます。おせち料理自体は
あまり変わるものではないんですけど、やはり
流通さんは新しいものをお求めになるので、
毎年出しています。1度失敗作になるのですが、
“温めるおせち”っていうのを出したことがあります。
ある方の一言で、「おせち料理ってなんで冷たいの?」、
「普段温かいもの食べているのに温かいものないの
おかしいよね」って言われて真剣に温めるおせちっていう
のを作ったんですけど、あまり売れずに2年でダメに
なりました。やはり温めて美味しいっていうと
焼き魚とか限られたものなのに、おせちっていうと
イメージとしてかまぼことか、伊達巻とか、栗金団とか、
黒豆とかで、それらを温めて食べる黒豆とか伊達巻とか
栗金団にして作ったので、やっぱりそれがちょっと
遠かったってことですかね。」

おせち料理の歴史もかまぼこ同様に
平安時代からなのでしょうか?
山本さん「おせち料理はですね、一般化するのは
していったのは江戸時代だと言われています。
江戸時代の中期から後期にかけて庶民の間で広がって
いったと言われていまして、もともとはお正月に
お迎えする年神様ためのお供え物から始まっています。
お酒やお米やお餅、プラスその地域で取れる産物が
お供えされてそれを下ろして、家族で食べるってことに
なります。1番最初のおせちはお餅を入れた雑煮と
言われています。」

今夜の選曲:HELLO,DOLLY! / LOUIS ARMSTRONG

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2017年12月21日

12月25日から12月28日は

来週は、株式会社 紀文食品・顧問 山本真砂美さんをお迎えします。

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■プロフィール■
女子美術短期大学卒業後、紀文グループの広告会社に入社。
商品開発や新規事業に関わり、2003年より"お正月担当”に。
商品やコミュニケーションを中心としたマーケティング戦略、
文化やお節料理の継承に力を注いでいらっしゃいます。

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2017年12月21日

初めて島根行くならココ! 石見銀山遺跡の麓町”大森町”の魅力とは?

今週は、ローカルジャーナリストの田中輝美さんをお迎えしています。

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田中さんのローカルジャーナリストとして
ご活躍中で、著書に「ローカル鉄道という希望」
というものがあります。以前から鉄道好き?
田中さん「本当に鉄道は大好きで、JR線は
全路線乗りました! ただ私は鉄道好きでは
あるのですが、その前にローカルジャーナリストと
として出発しているのでそこはシビアにですね、
実際に現場を歩いて取材をしています。
実際に現場を歩いていますと、地域の役に立っている
ローカル鉄道がたくさんありまして、
移動手段をを越えた地域振興の路線がありまして、
その事例を本の中では紹介しています。
例えば、九州地方になります、肥薩おれんじ鉄道という
鉄道がありまして、そこでは日本で初めてレストラン列車
というものを始めたんですね。提供するものも
地元産の野菜を使いまして、コーヒー以外は全て
地元産ですと胸張っておられていまして、地域の食材を
使いまして、地域ののシェフがプロデュースした料理を
味わうっていうことができます。」

初めて島根に行くならココ!
という場所はありますか?
田中さん「世界遺産にもなっているんですが、
石見銀山遺跡というものがありまして、
その麓の町が大森町と言いまして、そこは
江戸時代の街並みが残りながら人々が暮らしている
というので有名なところです。一時期は観光客が
押し寄せたんですが、今は半減しています。
でも地元の人はそれで良いと言っています。
観光客が多くきてしますと、人も多いし、ゴミも
多しで… それよりも自分たちの暮らしを街並みを
残して暮らしたいと。なので観光客の人が
来てもらいながらも自分たちの生活が送れる今ぐらい
サイズがちょうど良いんだって言っておられて
そこは人口減少時代の一つの象徴というか、
なんでも増やしてなんでも多ければ良いっていう
ものではなくて、自分たちの暮らしを守りながら
外の人とも付き合うっていう一つのモデルを
提示しているなと思いました。」

今夜の選曲:MOHICAN(VU JA DE VER.) / 細野晴臣

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2017年12月20日

地域の素晴らしさを発見するには、”よそ者”の力が重要?!

今週は、ローカルジャーナリストの田中輝美さんをお迎えしています。

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先日、田中さんの新著『関係人口をつくる』が出版されました。
その中に、地方のお年寄りが自分の街に”誇り”を持てなく
なってきていると綴られていますが、これについて教えてください。
田中さん「ずっと人口が減ってくる中で、地方の人たちは
傷ついているっていうのを私も思っていまして、この地域に私も
住んで良かったと中々思えなくなってしまっていて、
何もなくてつまらない地域だと思い込んでしまったり、
思い込ませれている節があります。」

地域の人々に“誇り”を持ってもらうにはどうしていけば?
田中さん「ひとつは関係人口にも関係してくるんですが、
“よそ者”の力ですね。人が出て行ってしまうことが
当たり前になってしまっている人たちに「俺たちの
地域素晴らしい!」っていうのは難しいですが、
“よそ者”、外のたちがやってきて、「この地域はこんなに
水が美味しいじゃないですか!」とか「景色綺麗じゃない
ですか!」って新しく発見して伝えてくれることで、
地域の人がそうだなと再発見してもらうって効果が
大きくてですね、”よそ者”は新鮮な感動を伝えてくれるので、
これからは”よそ者”が大事になってくる。”よそ者”を積極的に
取り込める地域が元気になってくるのかなと思います。」

今夜の選曲:NEKO BOOGIE(VU JA DE VER.) / 細野晴臣

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2017年12月19日

島根県との関わりを考える団体 ”しまコトアカデミー”

今週は、ローカルジャーナリストの田中輝美さんをお迎えしています。

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島根県との関わりを考える団体 ”しまコトアカデミー”
このセミナーには田中さんも関わっていらっしゃいますが、
これについて教えてください。
田中さん「この”しまコトアカデミー” の講座には
毎期、参加しています。島根出身者以外にも地域に
関心があって地域のことが学びたいっていう方が
来ている印象です。
例えば農水省のキャリアの官僚の方が島根出身で
受けていまして、昔から故郷に関わりたかったんだけど
中々関わるきっかけがなかったんだけど、この講座で
島根で活動している農業の人と知り合うことができたと。
政策作ることもいいんだけど、プレイヤーとしても
1つ農業に関わりたいってことでUターンで故郷に
帰って来た人もいますし、あとは東大の学生で故郷が
あまり好きじゃなかったけど、故郷に対して自分なりの
関わり方を見つけたいってことで旅と間の移住研究会って
いうのを立ち上げて活動していたりしています。
自分と地域の関わりをこの講座を通して、みんなそれぞれ
見つけて自分なりに活動していくって方が多いですね。」

今夜の選曲: 天気雨にハミングを / 細野晴臣

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2017年12月18日

新たな地域との関わり方を考えるその活動について?

今週は、ローカルジャーナリストの田中輝美さんをお迎えしています。

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田中さんの肩書でもある、
“ローカルジャーナリスト”とはなんなのでしょう?
田中さん「私自身がこの肩書きを作りまして、
自分で名乗っているので日本で1人です(笑)
地方で暮らしながらその地方のことを外に向けて
発信するという定義づけして活動しています。
地方の中に情報届けるもの地方新聞などとがあるので、
逆に地方外に向けて発信していくものがほとんど
なかったので地方に暮らしながら、地方の情報を
東京や全国に発信していきたいということです。

先日、田中さんの新著『関係人口をつくる』が出版されました。
その中に、”関係人口”という言葉が出てきますが、
この”関係人口”というのは?
田中さん「この言葉は、最初ソトコト編集長の指出さんや、
東北食べる通信の高橋さんが言い出された言葉で、
一言言いますと、観光以上定住未満とも言いまして、
地域に住んでいないけど、地域に関わって応援したい、
地域からしますと”外に住んでいる仲間”という言い方もしますが、
観光んよりももうちょっと関わりたい、
でも定住はしない人のことを言います。
この本を作るときに誰に向けて書くかということを
考えたときに、もちろん都会の人に”自分も関わっていんだ”
と思って欲しいというのもあったんですが、1番は地域に
住んでいる人に、都会には関わりたいって言っている人が
たくさんいるから一緒に新しい関わり方をして
楽しくやっていこうよっていうことを1番言いたくて書きました。

今夜の選曲:悲しみのラッキースター(VU JA DE VER.) / 細野晴臣

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2017年12月14日

12月18日から12月21日は

来週は、ローカルジャーナリストの田中輝美さんをお迎えします。

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定住でも交流でもない「関係人口」とは? 
新たな地域との関わり方を考える
その活動についてたっぷりと伺います。

1976年島根県浜田市生まれ。
大阪大学文学部卒業後、山陰中央新報社に入社されて、
報道記者として政治、医療など幅広い分野を取材、
2013年に、琉球新報社との合同企画
『環りの海 竹島と尖閣』で、日本新聞協会賞を受賞。
現在は、新聞社を退社されて、ローカルジャーナリスト
として活動されていらっしゃいます。

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