2018年04月11日

“スポーツのちから”について

今週は、先日 丸ビル1階 マルキューブで行われた
公開収録の模様をお届けしています。
ゲストは、百獣の王武井壮さん
車いすアスリート廣道純さんです。

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スポーツは、社会をも動かし、人に思わぬ感動も与えてくれます。
おふたりは、競技者でありあるときは応援者でもあると思います。
その「スポーツのチカラ」についてお二人は、
どのように捉えているのか教えてください。

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廣道さん「僕は高校1年生の時に自分のミスで
バイク事故を起こして車いす生活になったんです。
一歩間違えていたら死んでいたかもしれないという
状況の中でたまたま助かって、たまたま車いす生活に
なったおかけでスポーツと出会えたんです。それで人生が
大きく変わって、パラリンピックを目指そうとなって、
世界中にライバルができ、世界を転戦する
という生活がもう27年目となりました。
こんなことが起こりうるだなというぐらい、
スポーツによって生き方を変えてもらった。
それがものすごくいい方向に変わったんです。
これがもし、怪我した当時に日本に車いすマラソンが
誕生していなくて、車いすでどうやって生きてこう… と
悩んでいたらこういう人生にはならなかったと思います。」

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武井さん「(スポーツを始めたきっかけは)具志堅用高さんが
きっかけだったと思います。具志堅さんの防衛戦とかの
映像を見て、戦っている素敵なアスリートがいるんだなと
憧れました。それからあと「少林寺」という映画を見に行って
空手を始めたのが最初だったと思います。
でもそこからだいぶ考え方も変わりまして、
スポーツって人間が1代でできる進化だと今は思っているんです。
今は1キロ先まで3分かかってしまうかもしれないけれど、
鍛錬を詰めば、2分30秒で行けるようになるかもしれない。
そういった力を手に入れられる、自分のことを成長させられる
素敵なものなんだというのが1つと、同時にそれは僕らが
持っている1つの武器なんだとも思っています。
今はアスリートの活躍の場も増えていきていると
思うんですけど、さらにそれにプラスして経済社会の中でも
アスリートの力が発揮できるよとか…
アスリートがスポーツだけに没頭する世の中に僕はしたくなくて…
スポーツやっているけど、ちょっと生活困っているんだっていう
人が1人もいなくなるような、スポーツやっている人は何を
やらせても最強だなと言えるような後輩たちを
育てていきたいという気持ちもあるんです。」

今夜の選曲:GOOD TIMES BAD TIMES / LED ZEPPELIN

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2018年04月10日

車いす競技の奥深さとは?

今週は、先日、丸ビル1階 マルキューブで行われた
公開収録の模様をお届けしています。
ゲストは、百獣の王武井壮さん
車いすアスリート廣道純さんです。

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今夜は廣道さんに、車いす競技について伺いました。
廣道さんは、2000年シドニー大会で銀メダル、
2004年アテネ大会では銅メダルを獲得、その後、
北京、ロンドンと 4大会連続出場されていらっしゃいます。
さらに車いす陸上の400m、800m、
5000mの日本記録保持者で未だ破らせていません。
4大会連続出場はなかなかできるものではないですよね?
廣道さん「オリンピックで、しかも陸上で
4大会というのはかなり厳しいかなと思います。
やはり年齢と共に落ちてくる競技でもありますし。
ただ、車いすの競技は椅子に座って腕だけを使って
動かせばいい。1番大きな太ももの筋肉は
使わなくていいし、椅子に座って車輪が
回ってくれるので、自転車みたいな感じです。
競技用の自転車並みのスピードで走ってくれるんですね。
だから年齢は関係なく、むしろ経験値を
積み重ねていけばいくほど、強くなるという世界なんです。」
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武井さんは、車いすレーサーを
体験されたことがあるそうですが、
どんな印象を持たれましたか?
武井さん「(僕は)力はある方で、スタミナもそこそこ自信あるし、
体幹もずっと鍛えているので、障がいのある人に比べたら
より強く漕げるだろう思っていたんですが、どんなに力を
入れても全く追いつけないんですよね。100m走とか勝負しても
長距離の選手にも勝てないんです。パワーや体力以上の
ホイールを腕で漕ぐという技術の高さというのが1本目で
理解できたんですね。なので、パラ競技いろいろと
体験しているんですけど、障がい者の方が健常者スポーツを
できないから仕方なくやっているんだという思いは
全くなくて、僕らが健常者スポーツをやっているのと
同じような積み重ねの楽しさがあったり、
人生を輝かせるための要素がたくさんあるのが
パラスポーツだと思っているので、非常に楽しい思いを
新たなスポーツの楽しさとして感じさせて頂いています。」

今夜の選曲:WE WILL ROCK YOU / QUEEN

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2018年04月09日

前回大会 金メダルに輝いた世界マスターズ陸上について

今週は、先日、丸ビル1階 マルキューブで行われた
公開収録の模様をお届けしています。
ゲストは、百獣の王武井壮さん
車いすアスリート廣道純さんです。

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今夜は武井さんに、前回大会 金メダルに輝いた
世界マスターズ陸上について伺いました。
武井さん「マスターズ陸上というのは、35歳以上から
参加することができて5歳刻みでクラス分けがされます。
僕が参加したのは40歳以上44歳以下のクラスで、
4×100mリレーに参加しました。そこで前回大会に
金メダルを取らせていだたきました。
(世界マスターズ陸上は)2年に1回やっているんです。
次は今年の夏にスペインのマラガというところで
開催されるんですが、今年も参戦する予定です!
今年は45歳になる年なので、最年少になるんですね。
この年にまた是非世界記録を作りたいなと!
前回は世界記録までに0.05だったので、
今年はビックチャンスなんです!」

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4×100mリレーということは、他にもメンバーが
おられるということですよね? そのメンバーはどちらから?
武井さん「我々は、友人というか、陸上で繋がった仲間と
チームを組んでいて、なるべく専業でやっている
選手ではない方を選んでやっています。仕事をしていて
余った時間で、その夢を叶えたいという仲間と走っています。
1人は整体師、1人は空手道場の館長、1人は沖縄でコールセンターと
陸上教室の社長をやっているんですが、みんな仕事の傍、
余った時間で、もう1つ夢を叶えよう! というメッセージを
送りたいという思いでやらせて頂いています。」

今夜の選曲:IMMIGRANT SONG / IMMIGRANT SONG

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2018年04月05日

4月9日から4月12日は

先日、丸ビル1階 マルキューブで行われた
公開収録の模様をお届けします。
ゲストは、百獣の王武井壮さん
車いすアスリート廣道純さんです。

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武井さん
陸上の十種の元日本チャンピオンであり、
世界マスターズ陸上の金メダリスト。
陸上は大学時代から本格的に始められました。
現在はタレントとしてもご活躍中です。

廣道さん
パラリンピック車いす陸上800mで
2000年シドニー大会で銀メダル、
2004年アテネ大会では銅メダルを獲得。
その後、北京、ロンドンと4大会連続出場されていらっしゃいます。


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2018年04月05日

常に軽やかに! 隈研吾的 世界の周り方とその美学とは?

今週は建築家の隈研吾さんをお迎えしています。

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隈さんの著書「建築家、走る」の中には
隈さん流の世界の周り方が綴られていますが、
それについて教えてください。
隈さん「まず1人で移動することが大事。
スタッフには1人なんですか?! ってビックリ
されてるんですけど、旅行って人数が多いほど
不自由が出るからまず1人ですね。それから荷物も
最小限にしようって思っていて色々進化を重ねた結果、
肩にかけられるものしか持たない。(笑)
それからキャリーバッグも持たない、あれは走れない…
特に階段になると走れない…
階段も含めて早く走れるのは肩にかけられるものだけ。
例えば、2週間の海外旅行でも肩に持てるものだけで
旅行するにはどうしたらいいかというと、
汚れが目立たない黒いものだけを持って行くとか…(笑)
そういうテクニックを駆使してある完成形に達しましたね。」

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展覧会『くまのものー隈研吾とささやく物質、かたる物質』
会期:2018 年3月3日(土)- 5月6日(日)
会場:東京駅丸の内駅舎 東京ステーションギャラリー
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今夜の選曲:TAKE ME TO PARIS / INARA GEORGE


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2018年04月04日

建築家を目指したきっかけとは? 隈研吾流、建築哲学について。

今週は建築家の隈研吾さんをお迎えしています。

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隈さんが建築家を目指したきっかけというのが
1964年の東京オリンピックだとお聞きしましたが、
その時のエピソードなどあれば教えてください。
隈さん「元々 猫が好きだったので、(子どもの頃は)獣医に
なりたかったんです。でも小学校4年生の時、
1964年東京オリンピックの年に、
うちの親父が代々木の丹下健三が設計した体育館、
あそこに連れて行かれて、ぶっ飛んだんです。
「こんなカッコイイ建物見たことない!」ってね。
そして中入ると、天から降りてくる光が
キラキラしていてすごかったんです。
「こういうの誰が作るの?」って聞いたら、
建築家って仕事があるんだ、でこれは丹下健三っていう
すごい人が作ったんだって教えてもらったんです。
それでその時から獣医はやめて建築家になろう!って
決めちゃったんです。」


建築に対する隈さんの考え方について教えてください。
隈さん「作品を残そうとするとどうしても
硬くなりすぎてしまうんです。そうすると妥協しないぞ俺は!
ってなっちゃう(笑) そういう人もよくいるんですが…
妥協しない建築家が作ったものって見ているこっちも
息が詰まってきちゃうんです。なので僕は、
面白いものをみんなで作っていこうぜ。
妥協もどんどんしちゃおうぜっていう方向で、
作っていくと段々と楽しいものが出来てくるんです。
作品意識ではなくて建築のプロセスを楽しむ、
そこでうまく行かなかったらまた次頑張ろうぜってことに
することで建築を一個の流れとして考えているんです。

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展覧会『くまのものー隈研吾とささやく物質、かたる物質』
会期:2018 年3月3日(土)- 5月6日(日)
会場:東京駅丸の内駅舎 東京ステーションギャラリー
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今夜の選曲:SOMEWHERE NEW / INARA GEORGE

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2018年04月03日

世界に誇る、日本のモノづくりの特徴とは?  キーワードは「自然」

今週は建築家の隈研吾さんをお迎えしています。

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隈さんの著書に「自然な建築」がありますが、
私たち日本人が作った文化財は環境・自然に溶け込んだ
ものが多いように感じますが、建築と自然の使い方、
関係性についてお話しいただけますか?
隈さん「自然素材の使い方は、私たち日本人はとても
上手いように感じます。例えば、同じ木にしても
図面渡して、これ作れって言うと(日本の大工と外国の大工では)
全然違うものになって帰ってくるんですね。
それは、木のどの部分を取るだとかを日本の大工なんかは
微妙なバランスをとってやってくるんです。対して
ヨーロッパの大工なんかが突然僕の図面を見て作っても
すごい妙なものができたりするわけです。
だからやっぱり日本って材料を刺身を味見を
するように選りすぐって作っている。
すごい繊細なところがあるなと思いますね。」

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展覧会『くまのものー隈研吾とささやく物質、かたる物質』
会期:2018 年3月3日(土)- 5月6日(日)
会場:東京駅丸の内駅舎 東京ステーションギャラリー
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今夜の選曲:TUSKER 4 / INARA GEORGE

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2018年04月02日

開催中の展覧会「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」、 その見どころとは?

今週は建築家の隈研吾さんをお迎えしています。

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現在、東京駅丸の内駅舎の東京ステーションギャラリーで  
展覧会『くまのものー隈研吾とささやく物質、かたる物質』が
開催中です。美術館での個展の開催は初とのことですが、
盛況だとお聞きしました。これについて教えてください。
隈さん「今までの建築展と違うものを感じてくれたみたいです。
今までの建築展というのは、模型と図面で
おとなしい空間だったんですけど、今回はでかい実物大の
床の一部や壁の一部が並んでいるので、
物の迫力にみなさん驚いています。」

今回の展示方法ですが、仕事の時系列ではなく
“素材”マテリアルで分類されています。なぜこのように?
隈さん「(今まで)素材を好奇心で“これは面白そうだ!”と
直感で選んでいるんだけど、これまでの自分が
何やってきたのかを振り返ってみると、確かに木は多いんだけど、
木以外にも派生した竹とか、繊維の似ている紙
だとか… はたまた木とは全然違うプラスチックとかも
使っていたんですね。それを樹形図という系統図してみたら、
同じプラスチックでもこのプラスチックの
材料はこれを使ったから失敗したんだとか成功したんだとか…
失敗と成功の後みたいなものを樹形図にして例えられたもので
自分というものを振り返る最高の機会になったんです。」 

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展覧会『くまのものー隈研吾とささやく物質、かたる物質』
会期:2018 年3月3日(土)- 5月6日(日)
会場:東京駅丸の内駅舎 東京ステーションギャラリー
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今夜の選曲:ALL FOR ALL / INARA GEORGE

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2018年03月29日

4月2日から4月5日は

建築家の隈研吾さんです。

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東京大学建築学科大学院を修了し、
コロンビア大学客員研究員を経て、
1990年 隈研吾建築都市設計事務所を設立。
20か国を超す国々で建築を設計し、
国内外で様々な賞を受賞され世界的建築家として
活躍されていらっしゃいます。
また2009年からは東京大学教授でもいらっしゃいます。

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2018年03月29日

オオカミの復活にかける思いとは?

今週は一般社団法人 日本オオカミ協会 
会長の丸山直樹さんをお迎えしています。

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丸山さんが会長を務めている
「日本オオカミ協会」の会員数は
どのくらいいらっしゃるのでしょう?
丸山さん「これを聞かれるのは一番辛いけれども、
まだ600人弱ですね。」

アメリカやドイツなどとはシンポジウムも
共同で開催しているそうですが、この2カ国の実情は?
丸山さん「アメリカとドイツはすごいんですよね。
元々、自然保護文化というのはアメリカやヨーロッパで
生まれたものですからね。どの時代で生まれたかというと
ロマン主義が栄えた18世紀から
19世紀の初めごろに生まれたたんです。
それに押されてアメリカやヨーロッパの
自然保護運動もその頃に出てきました。」
丸山さん「ドイツの“NABU”という自然保護団体なんかは
会員数は50万人もいます。それからアメリカで
1番積極的に保護運動をしている
“Defenders of Wildlife”という団体も確か
30万人か40万人いると思います。」

今後の展開、活動の展望などあればお聞かせください。
丸山さん「自分で言うのもあれですが、元々私は自然動物の
保護の専門でプロですからね。プロは1番難しい問題に
取り組まなくてならない。特にこの問題は日本の
野生動物保護の中でも1番難しい問題だと思うんです。
コウノトリだって30年ぐらい、トキは15年ぐらい
復活するのにかかっているんです。
それと比べてもオオカミはもっと難しい要素がある、
言ってみれば逆風の中に帆船走らせているもんですからね…(笑)
当然時間はかかります。でも、あと10年ぐらいで
ケリをつけたいと思っています!」

今夜の選曲:WILL THE WOLF SURVIVE? / LOS LOBOS

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