海洋ゴミの再利用でゴミがスニーカーへと変身!?
昨年5月に行われたG7伊勢志摩サミットや、富山環境大臣会合などにおいても、世界共通の課題として議題に挙がった海洋ゴミの問題。
毎年900万トン近いプラスチックごみが海に流れ込み、他国まで漂流したり、海洋生物や鳥がエサと間違って食べてしまったり、また、時間とともに劣化して自然物と混ざってしまうため、マイクロプラスチックは収集することも難しいと言われています。
自然環境下で分解されないため、海洋や河川に化学物質を流出させてしまう問題もあるプラスチックゴミ。
WHOによると、その中でもプラスチックごみの問題が深刻化しているのがインド。インドの首都デリーではプラスチック製の容器・フォーク・ナイフ・ビニール袋などの使用を全面的に禁止する法律が公布されるほどになっていますが、効果が出るのはまだまだ先。
そんな中、ここ数年、海洋環境保護団体Parley for the Oceansと新たな海洋ゴミの再利用を進めているのが、スポーツウエアブランドのアディダスなんです。
一昨年には、海洋プラスチックごみや違法漁船から回収した漁業用の網を材料として再利用したシューズを発表。
また、昨年のワールド・オーシャンズデーには、この靴を限定50足で、海洋環境保護団体Parley for the Oceansの活動に賛同する動画を投稿するコンテストの賞品として提供してきましたが、いよいよ実際に購入できる日が近づいているようです。
100%海洋ゴミを再利用したというハイテクスニーカー、
網を再利用したというグリーンのデザインは、
「ゴミ」という概念を全く感じさせない美しいフォルムに生まれ変わっています。
また、問題意識を高めようと、世界のサッカークラブもこう言った取り組みに賛同しているようで、レアル・マドリードやバイエルン・ミュンヘンが昨年末、リーグ戦で身につけたユニフォームもモルディブ沿岸の清掃活動で回収されたプラスチックゴミをリサイクルして作られたというもの。
一度汚れたらその美しさを取り戻すのがいかに困難か、
そして、海洋汚染の問題を身近に感じてもらうためにと進められている海洋ゴミを再利用したアイテム。
実際に手にこう言った商品を手に取れるようになると
より多くの人が、海洋ゴミへの問題意識を持てるようになりそうです。


