
2024.9.17
今日は、宇宙スタートアップの最新事情!
ここ数年、宇宙開発をめぐって、各国の間で激しい競争が起きています。その競争の波は、民間の企業にも及んでいて、
宇宙ビジネスは急成長が大きく期待される分野となっています。
そこで今日は、宇宙ビジネス成長のカギを握る
宇宙スタートアップの最新事情に注目。
私たちの生活を変えるかもしれない今後の可能性に迫ります。
お話を伺ったのは、株式会社ElevationSpace代表取締役/CEO
小林稜平さんです。
Q.宇宙ビジネスは今、世界的に民間でも盛んになっていますが、
その宇宙開発の分野でもスタートアップは増えているんでしょうか?
→かなり増えてきています。
日本は約100社、世界は10,000社ほど増えています。
ロケットの打ち上げも年200回ほどで
宇宙はビジネスとして取り組み始めています。
Q.そんな中で、
御社はどんな取り組みを行っている会社なのでしょうか?
→東北大学発の宇宙スタートアップで
人工衛星が地球に戻ってくることができ、
人工衛星の中で、宇宙でしかできない、実証実験を行います。
国際宇宙ステーションが2028年ごろに無くなる予定で、
それを踏まえ、小型の人工衛星内で無人で実験などを行っています。
Q.その「小型の人工衛星」では、
具体的にどんな実験を行う予定なのでしょうか?
実験・試験系→タンパク質結晶化、
無重力の環境でしか作れない新たな材料など
地球では混ざらないけれど宇宙で混ざって
新しくできる材料などがあるので、それを地上で応用します。
製造系→地球上では作れない高機能材料の製造
地球上で作った物は宇宙の環境で動作するかなど。
Q.実際に、今、実証実験なども進んでいるんですか?
→2026年、衛星「あおば」を打ち上げる予定で製作中。
衛星の微調整、お客様との打ち上げに関する調整をしている段階です。
Q.これまであったISS(国際宇宙ステーション)との違いや強みとは、
何なのでしょう?
→一番の違いは人がいる大型のプラットフォームか
人のいない小型のプラットフォームかです。
この違いが大きく、小型の人がいないプラットフォームは
毎月の打ち上げも可能に!(1機当たりの価格が低く利用単価も低い)
弊社は横幅1m、長さ2mといった小ささで打ち上げようと思っていて、
人がいると利用するまで検査などで2年くらい必要ですが、
無人だとそういった検査があまり関係ないため、
比較的打ち上げがしやすい環境になっています。
Q.日本の宇宙スタートアップ全体を見ると、
業界自体に課題のようなものも感じますか?
→民間のマーケットをいかに作れるかが課題です。
宇宙開発は国から民間へと流れ、
民間のマーケットは時間・コストともに新たな領域なので、
その部分をどう伸ばしていくかが課題だと思います。
弊社では、企業をあつめた勉強会など実施しています。
Q.この先2040年には、
宇宙産業は1兆ドルを超える市場規模になるという
予測もあるようですが、宇宙ビジネスが成長していった先には、
どんな未来が待っていると、小林さんはイメージしていますか?
→宇宙が身近に。スターリンクなど含め、
サービスとして価値の高い物が増えたり、
民間によって競争が生まれ、価格が下がることが考えられます。
いずれは、自分で作ったロケットで宇宙に行きたいです!
もう一度聴きたい! という方は
こちらから