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年上の部下が偉そうにして困っています⁉︎ 「部下ハラ」の問題

90年代後半「バブル崩壊」をキッカケに
くずれはじめた「年功序列」という雇用形態。
さらに、転職エージェントの
普及などをキッカケに
2010年代ごろから日本でも
当たり前になった「中途採用」。

結果、「部下が年下」というケースは
珍しく無い時代になっていますが
上司の方は、いろいろと気遣うことも多く、
対処法に悩んでいる方もいらっしゃるんです。

そこで今回は、アルー株式会社
https://www.alue.co.jp
人材育成コンサルタント
孔令愚さんにご出演いただきました!

Q:研修のテーマになっているくらいなので、
「年上部下」の対処法に悩んでいる方が
多いということだと思いますが…
いつごろから「年上部下マネジメント」
をテーマにした研修を?

→ 2021年に弊社のお客様である、
大手メーカーから
「年下上司による年上部下マネジメント」に
ついてのご相談があり、弊社のほうで
研修コンテンツを開発して
提供したのが始まりです。

2022年、2023年は、
ご相談いただいたお客様に対して
個別に研修を提供しておりましたが、
2024年に無料セミナーの形で
開催したところ、
大変多くの企業から参加されました。
推測ですが、2020年頃から
企業内でこの問題が
出てきたのではないかと考えております

Q:なぜ「年上部下」の存在が
“問題化”しているのでしょう?

→ 「日本の大企業で働く人の価値観」が
古いままアップデート
できていないことが根底にある。

というのも「年上部下」の
問題が出てくるのは、
ほぼ日本の伝統的な大企業であり、
外資系企業やベンチャー企業では、
ほとんど聞かれません。
外資系企業やベンチャー企業では、
「年齢」や「役職(肩書)」は属性に過ぎませんが、
日本の伝統的な大企業では、
「社内で出世することが
サラリーマンとしての成功」という
固定観念が強く
「年齢や肩書を過度に気にする文化」が形成されがち

また、日本の伝統的な大企業の多くは、
未だに「新卒一括採用」を行っているように、
日本では「就職」=「就社」という概念が強く、
いわゆる「メンバーシップ型組織」の
企業文化が未だに強く残っています。
「社内で出世することがサラリーマンとしての成功」
という生き方しか知らず、未だに
「上下関係」で仕事をしてしまうと
迷子になってしまいます。

Q:いまの時代、いろいろな
「ハラスメント」が存在していて、
“部下を持つ上司”は、
対応に気を使わなければいけないので
窮屈になっているのでしょうか?

→ 企業がハラスメント対策を行った結果、
上司や先輩社員が何も言えなくなった)

このパターンでは、
「厳しい指導の延長がパワハラ」
「親睦を深める行為の延長がセクハラ」
といった思い込みが根底にあり、
その結果「何でもハラスメントと捉えられる」と思って
事なかれ主義に走ってしまう。

Q:これまで研修を行うなかで
「年上部下」を持つ上司の方から、
どんな“お悩み”が聞こえてきましたか?

・かつての先輩や上司が部下になるので、
それだけでも気を遣ってしまいやりづらい

・業務について相手のほうが知識も
経験も上なので、自分は何も言えない

・年上部下のモチベーションが低く、
必要最低限のことしかやろうとしない

・残業など、プラスアルファのことを
お願いしたくても、どこまで
要求してよいのかわからない

・年上部下が昔のやり方に固執してしまい、
変えようとしない(それに対して自分も言いづらい)

・上司である自分のことを見下していて、
言うことを全然聞いてくれない



※単純に「部下が年上」というより、
かつての上司や役職定年や再雇用で
自分の部下になったような
「過去の関係性が逆転するようなケース」での
悩みがより多く聞かれます。

Q:孔さんは「年上部下マネジメント」を
テーマにした企業研修の現場で
教えていらっしゃるそうですが、
本来、上司から部下への指導や
コミュニケーションは、どうあるべき?

→ 本来厳しい指導は「コト」に
対するものであり、ハラスメントは
「ヒト」を痛めつける行為。
両者は全く別物になるはずです。
「ヒト」を責めることなく言うべき
「コト」を言うということが認識できれば、
適切なコミュニケーションが
取れるはずですが、どうしても「ヒト」と「コト」を
混同してしまう人が一定数いらっしゃいます。
研修では、この部分の固定観念(思い込み)を
解くようにプログラムしています。

詳細、もう一度聴きたい! という方は
こちらから

選んでください。