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あの雨SONGは、こうして生まれた!大江千里さん「Rain」大特集!

今日は、「あの雨SONGは、こうして生まれた!」

名曲を深掘りするシリーズですが、
雨ソングの名曲でJ-WAVEでも雨が降ると
必ずと言っていいほどかかる<大江千里さんの「Rain」>について!
どんな時に、そしてどのようにして生まれたのか!?
そのストーリーを直接ご本人に伺います!!!

ニューヨークにいる大江さんにZOOMで
インタビューさせて頂きました!

改めて、大江千里さんの「Rain」は1988年にリリースされた
7枚目のアルバム「1234」に収録。シングルカットされて
おらず知る人ぞ知る曲でしたが、
1998年に槇原敬之さん、そして2013年に秦 基博さん、
昨年は渡辺美里さんもカバーするなど、様々な方に歌われ、
愛される雨ソングとなりました。

シングルカットやタイアップなどもなかった、アルバム曲が
様々な人にカバーされ、どんどん広がっていった。
やはり曲が持つパワー、メロディ、そして詞が
よかったということですね。

「Rain」の作詞作曲を手掛けている大江千里さんに、
まずは当時の曲作りについて伺いました!

***
→当時、覚えてたの車で、ビデオレンタル屋に通って、
もう何本も借りて映画を見て、ストーリーとか感想ノートをつけて、
そこから物語を作って作詞作曲するみたいなことをやってて、
ちょうど「1234」ていう、「Rain」の入ってるアルバムを
作ってる時に、当時、ずっとマランツのカセットレコーダー持ってて、
120分のテープ入れて、降りてきたと思ったら、ガチャって押して、
そのままなりきって、
例えば今日は、松任谷由実さんとかビリー・ジョエルとか、
ホール&オーツみたいな。そういう主人公のタイプを決めて、
一気に1曲と一緒に歌い始めて、なりきっていろんなタイプの曲を
もう15曲ぐらい一気書きするっていうのが、大江ウェイだったんです。
***

映画をみて、感想ノートをつけて、そこから物語を作って
曲が降りてくるのを待ち、誰かになりきって一気に書くのが
“大江ウェイ”。

では、そんな大江千里さんの雨の名曲「Rain」は、果たして
どんな状況で、どうやって生まれたのでしょうか??

***
レンタル屋に通ってるつつじヶ丘の駅に、車を止めて、
雨が降ってきて、もやがかかって、会社帰りの人がちょうど6時ぐらい
急いで、歩く姿、雨に濡れないように。
常夜灯と、一気に浮かんできたっていうんで、
そのままビデオを借りずに家まで帰って、
当時はDX7っていうヤマハのキーボードをオンにして、
マランツのカセットをバッと置いて、一気に作ったんですよね。
だからその時の雨に濡れてちょっとひんやりしてて、
それはだから気温というよりは、どうしようもない人に
囲まれてても感じる孤独感みたいな。
なんでこんなに切ないんだっていうような気持ちのまま言葉にできず、
凍えたままで人前ではもうソーシャルな感じで、生きてて、
だけそなんでこんなに今日は一人なんだろうって。
そうだ、君をなくしたんだみたいな。

そんなフレーズが出てきて、もう一気に、Aメロ、Bメロ、Cメロ、
そのまま2番、「別々に暮らす、空を今はもう抱きしめられない」
みたいなのが出て、3番のこう改札を抜けていくっていうところまで
詞と曲と一緒に書いて。
本当に切ない自分の気持ちを吐露したいって誰かに聞いてほしい、
同じ気持ちで、雨の中にこう佇んでるような誰かに向けて
歌ったっていう、それが、曲が生まれた背景というか、
きっかけなんです。

・また曲名の「Rain」について大江さん的に最初、
納得いってなかったそうですよ。

***
「Rain」っていうあんなシンプルなタイトルになるとは思わなくて、
もっと自分としては長ったらしい、
誰もつけないような変わったタイトルにしよう、なんて思ってて。

だけど結局まっちゃんと相談してて、
シンプルで覚えやすいものがいいっていう話になって。
だから僕の中ではもっといろんなタイトルの案があったなーっていうのはいつも「Rain」って紹介された時に、いや「Rain」なんだけど、「Rain」はカッコで仮。仮タイトルが「Rain」なんだよな。

だからサビ頭の「どしゃ降りでも構わない、ずぶ濡れでも構わない」
っていうようなタイトルとか。あと、やっぱり難しいんですよね。

心理描写がいっぱい入ってるんで、
どこを起点に物語を読んでもらうかっていう
作者の意図によってタイトルも変わってくるんで。

でもやっぱり人によって聞き方っていうのは、もう十人十色なんで、
だからやっぱり「Rain」っていうような抽象的で、
誰にも経験がある「Rain」っていうぼやーっとしたタイトルの中で、
ゆるくスタートする入り口だったからこそ、
あの複雑なドラマっていうのがこう人々の中で、
気持ちの中で落ちていったっていうか、
そういうことなのかなと今は思いますけどね。
***

サビ頭の「どしゃ降りでも構わない、ずぶ濡れでも構わない」という
フレーズを曲名にしたかった大江さん。

シンプルな「Rain」という曲名だからこそ、聞いている
みなさんに先入観なく入っていけたのかもという話は納得ですね。

「Rain」の生まれた背景や曲名についてまで
掘り下げてきましたが、改めて名曲には色々なストーリーが
あるんだなと思いました。
さてここからは、そんな「Rain」をカバーしている
秦基博さんからもコメント頂きました!!

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実際、この曲をカバーさせていただくきっかけとしてはですね、
新海誠監督の「言の葉の庭」の主題歌として、
この楽曲を新海監督が選ばれていてですね、
その歌う人を探していらして、
僕の名前を挙げてくださったということで、
カバーさせていただきましたけれども、
この楽曲が持つ僕がとてもすごいなぁと思う部分はですね、
圧倒的なこう情景の広がり方かなと思います。

歌詞ももちろんなんですけど、メロディーの展開とか含めて
その途中で転調したりとか、そういうこう展開含めて、
なんか楽曲を持つイメージ、情景みたいなものがバーッと広がっていく。まあ、それがなんかこの曲のすごさというか、
圧倒的だなといつも思っております。

実際あの歌わせていただいて思ったのは、めちゃくちゃ難しい曲ですね。メロディーのいき方とか転調とか含めて、大江千里さんの
描くメロディーラインっていうのが歌ってみると、
すごくあの難しいんだなと。

聴いている時は、すごくポップに聴けると思うんですけど、
その辺はなんかすごく歌ってみて感じました。
もちろんね、大江千里さんの楽曲なので、
大江さんバージョンはもちろんなんですけど、
時々気が向いたら秦バージョンもぜひ聴いてみてください!
***

様々なインタビューで振り返ってきた、
Rainも聴けるかもしれません!
大江千里さん、来月からコンサートツアーがスタートします!

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2025年、夏、どんな夏になるか分かんないんですけども、
1回きりのこの夏に現在のINGの大江千里の音楽を、
是非生で楽しみに、会場に足を運んでいただきたいっていう
風に思います。是非聞きに来てください。
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大江さんのJAZZパフォーマンスが全国の主要クラシック専用ホールで
聞くことができます。さらに!全国各地の名門合唱団との
特別共演も!!これは見逃せません!!

大江千里ソロコンサート2025年夏
 「きみと生きたい〜I Wanna Live With You 」
7/13の静岡を皮切りに、9公演。
東京近郊は、7/26土曜日、東京文化会館大ホールです!
チケット現在発売中!

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https://classics-festival.com/rc/performance/oe-senri-2025/

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