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作家/空想科学研究所の主任研究員/柳田理科雄さんの学び③

各界のトップランナーに、
これまでの経験から得た
“学び”をシェアしていただきます。

今週は、
作家で、空想科学研究所の主任研究員/柳田理科雄さん!
漫画・アニメ・特撮などの世界が、現実世界に存在していたら
どんなコトになるかを科学的に分析・解説する
「空想科学読本」シリーズは累計880万部を超えるベストセラー!

今日のテーマは、「海外で学んだコト」

***
僕が行ったことのある海外っていうと、
中国、オーストラリア、そして台湾なんですね。

それぞれ思い出がありますけど、中国は1990年に北京に住んでいる
日本人駐在員の子供たちに勉強を教える塾を
建ててほしいっていうふうに言われまして、
新しく作った塾の塾長として出かけていったということがありました。
ある時書店さんに行ったんです。
中国ってどんな本が売ってるんだろう。
そしたら、書店の本は店員さんがカウンターの向こうにいまして、
背後に表紙がこちらから見えるような形で並べて売ってるんですよね。
棚に背表紙がずーっと並んでるみたいな売り方じゃなくて。
で、店員さんにその本をくださいって言うと「分かった」って
言って伝票をくれるんです。

伝票をもらって、お金を払う場所に行って、お金を払いますと、
そこの人も伝票をくれるわけです。
その伝票を持ってカウンターに戻ると、
やっとその本を売ってくれるっていう。
まあ、そんなことをやってたら本って売れないんじゃないのかみたいな。

そんなまどろっこしい仕事やってたらっていう風に思いましたけど、
そういうことは非常に多かったですよね。
日本人から見るとそんなと思うんですけれども、
それが当たり前なんですよね。
ですので、自分が当たり前と思っていることが
全然当たり前じゃなかったりとか、
自分が想像もしなかったことが当たり前っていうのは
本当いろいろあるんだなって僕は学びましたね。思い起こすとですね、
化学を勉強する時もそうなんですよね。

例えば相対性理論とかっていう時には、
光の速さに近づいていくと時間の進み方が遅くなるとか、
そういう現象がありますけど、
そんなの常識じゃ考えられないじゃないかって言って拒絶しちゃうと
全然理解できないんですよね。
もしかしてそういうことだったら、
一体どういうふうになってんだろうって思って考えていくと、
なるほど、そっちの方が確かに正しい、
そうなって当然だっていうふうな理解に至るので、
これはもう中国に行ったのは30歳でしたけど、
その後本を書いたりするようになって、
未知のことを受け入れるっていう経験を
いろいろするときにとっても役立ちましたね。
***

柳田理科雄さんの新刊『集英社最強科学マンガシリーズ
もしも桃太郎のおばあさんがマッチョだったら』。
お子さん向けのコミック本ですが、おとなも楽しめる内容。
ぜひ、手に取ってみてください。

もう一度聴きたい! という方は
こちらから

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