世界の「今」を切り取る「Emirates Airline FROM THE WORLD」
■From Nepal
人類が地球上で一番高い場所、エベレスト初登頂に成功したのは今日からちょうど60年前の1953年5月29日のこと。
エベレストのふもと、ネパールでは今、エベレスト登頂の最後の難所に、ハシゴをかけることを計画しているそうです。
標高8771m、頂上まであと少しというところに立ちはだかる「ヒラリー・ステップ」。
およそ12mの絶壁なんですが、一度にほぼ一人しか通れないということで、ハイシーズンのヒラリーステップ付近では登山客の渋滞が問題となっていたそう。
標高の高さと寒さから、長時間滞在するのは命にかかわるということで、ヒラリーステップ渋滞を解消するため、ネパールの登山観光業協会では、ここにハシゴを設置する計画を立てています。
「ハシゴは登る時ではなく、降りる時のため」としていますが、アルピニストたちからの反対の声も予想されていて、命を懸けた登山をとるか、身の安全を確保するか、今後双方の議論が続きそうです。
■From Brazil
ブラジル、リオデジャネイロに広がる「ファベーラ」。
ポルトガル語で「スラム街」を意味しますが、2014年のサッカー・ワールドカップ、そして2016年のオリンピックを控え、「ファベーラ」の様子が激変しているようです。
警察さえも介入できない無法地帯だったというファベーラが、ここ最近、観光客のみならず、地元の人々にとっても人気スポットになっているんだそう。
警察署の設置や、政府による保安対策で以前に比べると安全になったというファベーラなんですが、人々を惹きつけているのは、ファベーラのB級グルメ。
「ファベーラのグルメガイド」という本も出ていて、タピオカオムレツや、シーフードシチューなど庶民の味を求めてファベーラを訪れる人が急増しているそう。
■From United States of America
乾燥した大地が広がるアメリカ南西部。
住民や産業の貴重な水源となっているのはロッキー山脈から流れ出るコロラド川なんですが、近い将来、十分な水量を供給できなくなる可能性が高い、ということで深刻な問題になっています。
アメリカ南西部を抜けた後、メキシコ領のカリフォルニア湾に注ぐコロラド川。
コロラド川の水の使用に関してはアメリカ・メキシコ間で話し合いが行われてきて、昨年には、カリフォルニア湾まで十分に水が届くよう、アメリカ側での取水制限を設けるなど、2国間のルールも改めて決められました。
アメリカ南西部は昨年、観測史上5番目、そして今年は4番目に雨が少なくなることが予想されていて、制限された水量で、いかに水を供給するかが緊急課題となっています。
飲料水はもちろん、沿岸の農業地帯を維持するため、少ない水を有効利用する農業技術の開発などにも力を入れていくことになるようです。







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