
2026.3.25
今日は、AI時代に増加の兆しを見せている
「しがみつき社員」の話題です!
株式会社アタックス・セールス・アソシエイツの代表で
経営コンサルタントの横山信弘さんに伺いました!
■「ジョブホッピング」から「ジョブハギング」へ
近年、アメリカを中心に「ジョブハギング」という
言葉が広まりつつあります。
短期間で転職を繰り返してキャリアアップを目指す
「ジョブホッピング」に対し、ジョブハギングは
「現在の仕事を抱きしめる」、
つまり「今の職場にしがみつく」傾向を指します。
これまでであれば、給与アップや待遇改善を求めて
転職を選ぶ人が多かったものの、現在はあえて1つの職場に留まり、
安定を選ぶ人が増えているのです。
■なぜ若手世代で「しがみつき」が起きているのか?
横山さんによると、このジョブハギングはベテラン層だけでなく、
本来であれば1〜2年で転職をして経験を積むはずの
「20代〜30代前半の若手層」で顕著に見られるといいます。
その背景にあるのは、以下の2つの大きな要因です。
インフレと経済的不安:激しいインフレが続く中、
生活への不安から確実な安定を求める傾向が強まっています。
AIの進化による仕事への危機感:AI技術の発展が止まらず、
「自分の仕事がAIに奪われるかもしれない」
「転職先でスキルが通用しなくなるかもしれない」という恐怖心から、「今の職場に留まったほうが安全だ」という防衛本能が働いています。
AIは本来、自ら学び使いこなすことで強力な武器になるはずですが、
現状では「リスク」として捉えられ、
新しいことへのチャレンジを躊躇させる
要因の一つになってしまっているようです。
■企業に忍び寄る「組織硬直化」のリスク
しがみつき社員が増加することは、企業や社会にとって
どのような影響をもたらすのでしょうか。
最大の問題は「組織の新陳代謝が低下すること」です。
現状維持バイアス(今の状態を変えたくないという心理)が強く働き、
チャレンジ精神が失われると、組織全体にその空気が波及し、
組織が硬直化してしまいます。
アメリカの場合は解雇規制が緩いため、成果を出せない社員を
レイオフすることで新陳代謝を強制的に促すことが可能です。
しかし、解雇規制が厳しい日本においては、
一度しがみつかれると企業側のアクションが難しくなります。
だからこそ、日本の企業は社員をただ解雇するのではなく、
「リスキリング」の体制をしっかりと整え、
社員が新たなスキルを身につけられる環境を提供することが不可欠です。
■個人が「ネガティブなしがみつき」にならないために
では、働く個人としては、この変化の激しい時代を
どう生き抜けばよいのでしょうか。
横山さんは以下のポイントを挙げています。
※「自分の仕事はここまで」と線を引かない
日本でもジョブ型雇用への移行が進みつつありますが、
「私はこの仕事をするためにだけ入社したのだから、
他の業務はやりません」と拒絶してしまうのは危険です。
※頭を柔らかくし、周辺領域にも挑戦する
例えば、経理担当であっても「マーケティングを学んでみる」
「SNSの発信に関わってみる」など、
自分の専門外の仕事にも柔軟に取り組む姿勢が重要です。
※自分を客観視する
チームのリーダーや会社が今何を求めているのかを客観的に把握し、
求められる役割に柔軟に自分をフィットさせていく力が求められます。
今の会社に長く留まること自体は決して悪いことではありません。
問題なのは「成長や貢献を放棄して、ただ居座る」ことです。
これからの時代は、どの職場にいても活躍できるよう、
頭を柔らかくして新しいスキルや業務を前向きに受け入れていく姿勢が、結果として自分自身を助けることにつながります。
もう一度聴きたい! という方は
こちらから