働きながら介護する「ビジネスケアラー」のサポートを考える…社会や会社ができることとは?
今日は、
LIFULL senior 代表取締役
泉雅人さんにご出演いただきました!
泉さんがピックアップした記事はこちら!
【「働きながら介護で9兆円損失】
https://newspicks.com/news/8350064?ref=search&ref_q=%E4%BB%8B%E8%AD%B7&ref_t=top
・働きながら家族を介護する人
「ビジネスケアラー」を巡り、
労働生産性の低下などに伴う経済面の損失が、
2030年に9兆円超に上るとの試算を
経済産業省が公表した。
・その内訳は
「仕事との両立困難による
労働生産性損失」が約7兆9千億円、
「介護離職による労働損失」は約1兆円
働きながら家族を介護することによる
損失が大きいということ!
働きながらの介護の
社会に及ぼす影響の大きさを表しています。
介護する人の中でも、
キャリアが途絶えてしまわないように
外で仕事をしながら介護もするという人が
増えている。
結果的にお仕事を辞めてしてしまう、
介護離職も問題になっているが、
それ以上に時短勤務による給与低下や
パフォーマンスの低下など、
働きながら介護を続ける方の数の多さが、
損失額の大きさにつながっているよう。
◆ビジネスケアラーをめぐり、
金銭的な事情もありますか?
介護の期間は約5年程度。
毎月平均およそ8万円。
総額400万円以上。
しかし実際には10年を超える方もおり、
金額も15万以上かかる方も。
仕事との両立が難しいと感じて離職することは
勤め先の会社への大きな経済的なダメージと、
自身の収入源がなくなることによる
更なるプレッシャーがあるとのこと。
◆ビジネスケアラー、
現状どのぐらいいる?
2020年現在、
ビジネスケアラーは約260万人いるとのこと。
しかし、2030年には約300万人を超える、
それは働かれている方の2割に相当します。
また、その多くが45歳以降が多く、
2030年には今の45~49歳の人の17.9%が
介護をしている状態に。
45歳といえば、企業において事業活動の中核を担う人材。
つまり、管理監督者やミドルマネジメント、
熟練した技能を有する人材である場合が多い。
=企業の事業活動への影響が懸念される。
◆現状、ビジネスケアラーの
サポート体制はどうなっている?
介護休暇や、
介護休業などの制度はあり、
活用している人もいる。
ただ仕事と介護の両立は
短期間で終わることでもなく、
一般的には、個人の
プライベートの問題として
扱われるため、
上長や同僚には相談しづらい。
話しても相手が
介護未経験だったりすると、
十分理解を得られなかったり
残念ながらサポート体制が
確立されているとは
言い難い状況だと言えます。
◆具体的にどんなところが、
仕事と介護を両立する
困難さに繋がっていると考えますか?
肉体的、精神的、金銭的な負担
例えば、夜のトイレ介助などが
続くと寝不足で体力が回復しないまま
翌日の仕事が始まる、というケースも。
体力面での負担の他にも、
「親のためなのだから、
自分がやらねば」と自身を
追い込んでしまったり、
育児と違い介護は
いつまで続くかわからない
→精神的な負担の蓄積に…
この大変さが当事者にしか
分からない上に、
周囲に話しづらいので、
ひとり抱えたまま負担が続くことで
仕事への影響は避けられない。
負の連鎖になり、徐々に
疲弊してしまうというケースを聞きます。
◆職場など、
ビジネスケアラーをサポートする
組織の体制づくりとして
どんなことができると考えますか?
・相談を受ける側も、
介護とは何かを知ることが大切。
・当事者の理解に繋がる、
休業制度取得の心理的ハードルも下がる。
・そして何より当事者のことを
理解してくれる人が
一人でも多い組織の方が、
心理的安全も生まれると思います。
・未経験のことを
知らないのは当然。
誰が悪いということでもない。
・人事や管理者に、
理解を得られる人がいるのは大きい。
社内で介護について知るための
セミナーなどの取り組みを
しているところもあるようです。
◆介護はいつ自分事になるか
分からない中で、仕事との両立への
漠然とした不安に備えるポイントは?
・介護はプロに頼ってもいいものだと知る。
仕事やキャリア、趣味や生きがい、
自身の健康を犠牲にするのは違う。
いちばん大切なのは、
自分自身の人生である、
ということを忘れない。
介護の施設など、
高額なイメージを持たれがちですが、
決して高額なものばかりではなく、
サポート体制によって、
価格を抑えたプランも多数あるようです。
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