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生成AIとクリエイターの共存、 どうあるべき?編集者が直面する現状を解説!

今日は、NewsPicksプロピッカー、
小説・ライトノベル専門の次世代型出版社
株式会社BookBase CEO
近藤雅斗さんにご出演いただきました!

テイラー・スウィフトの「AIクローン」、
ティックトックが排除約束
https://newspicks.com/news/9932406/?ref=user_277665

記事の内容としては…

誰でも簡単に有名アーティストの
声を複製できる、
音声ディープフェイク技術が普及。

特に人気があるのは、
あるアーティストの声で
他のアーティストの楽曲を歌わせる
「AI生成カバー」というジャンル。

そんな中、TikTokのユーザーは
10億人を超えるにも関わらず、
UMGの売上高において
TikTokからの収入が占める比率はわずか1%。

それを受けてTikTokは、
ユニバーサル・ミュージック・グループと結んだ
新たな契約で、AIが生成した未承認の音楽を
プラットフォームから削除することに同意。

TikTokと、
ユニバーサル・ミュージック・グループは、
AI生成音楽の拡散および
その補償を巡り、数カ月にわたって
訴訟を行っていました。

今後は、アーティストと
ソングライターへの帰属を
改善するツールを開発するとのこと。

●音楽業界に関する記事でしたが…
書籍出版の業界でも、
AIとクリエイターの共存、
難しさを感じることがあるのでしょうか?

→ 出版業界でも同じような問題があり、
編集者として活動する中で、
クリエイターからの相談多数。

例えばイラストであれば、
クリエイターさんの
見覚えのないところで、
その人ならではの特徴的な
画柄が使用されているなど。

イラストのデータセットが
勝手にディープラーニングに使用され、
そのAIで生成されたイラストが
そこに出てきている形です。

生成AIで作られたイラストには、
クリエイターの名前も載らなければ、
使用料が払われることもない。

また、
特定のイラストレーターさんの
作品のみを学習させて、出力に利用する、
といったものも出てきていて…

意識的にやっているところもあるし、
その逆に言うと、好奇心、趣味で
無邪気にやってる方もやっぱり
いらっしゃっていて…

なかなか難しい問題でもあります。

●出版業界では、対策として
どのようなことが考えられるのでしょうか?

→ どれだけ注意喚起したところで
ユーザーが使用をやめることはないです

そうなると権利者としては、
TikTokのようなプラットフォームに対して
異議申し立てをするわけですが、
いくらでも湧いてくるものに対して
どう管理するのかは、
答えが出ていないのが現状。

例えば、うちの場合では、
ライトノベルなどの作品では、
実際にこう、今までも、
ファンアート的な感じで
勝手に書いてもらうっていうことは、
暗黙のうちに承認はしてたんで
そこからクリエイターが
生まれる可能性はもちろんあるんですけど、
これAIになってくると、
問題なのは、それをイラストとして、
どこかのサイトで売るとかともできますし。

AIでの生成って言っちゃうと、
誰でもできて、かつ簡単なので、
かつ、それをこう、営業目的で
できちゃうことが問題ですよね。

例えば、コミケとかって、
基本的にはもちろんその、
電子データとかではなくて、
実際にこう部数を刷ってっていう形で、
利益目的ではないっていうのが
基本的な立て付けなので、
だから、それはもう個人の活動の
表現の範囲だよね、
って形でみんなが認めてるもの。

●法的にはどうなっているのでしょうか?

→ 著作権違反ではあるが、
学習させること自体は違法ではない。

急速な発展で、
法の整備が追い付いていない…

●近藤さんとしては、
こうしていきたい、
みたいなのはありますか?出版元として。

→クリエイターの保護、作品の保護、
というのは絶対に必要だと
僕は考えていますので、
いかに学習元になった
クリエイターの方々に、
どうお金が還元されるのか
っていうシステムであったり、
学習データなどが
クリーンになっていくことも求めたいし、
で、技術はやっぱり止めることは
できないので、今まで作品を
作ってきてくれた方への、
配慮っていうのもそうです。

やっぱそこがないと、
読者の方に対しても、こう
無邪気に楽しんでほしいって思えないので、
そこを、いかにやるかっていうところと、

人間が作るものの価値というものを
信じている部分が、出版社としてもあります。

人間がどう面白い、これから先
まだ出てないものを作るのかも含めて、
そういうのを、
生成AIっていうのをどう絡めながら、
より良い芸術を生み出していくのか、
エンターテイメントに僕らは、
挑戦していくっていうところなので、
なんというか、僕らがあんまり
心配せずに使えるようにしてほしいな
っていうのが思いですね。

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