木曜日は、みなさんから頂いた
想い出の1曲とエピソードをご紹介。
ラジオネーム: もちょこい さんの想い出・・・
1983年、春 札幌千歳空港
高校卒業を機に
東京へと離れてしまう彼女を見送るため、
早春の国道をバイクで走ってきた。
空港には場違いな赤いツナギ
雪解けの泥までついている・・・
という情けない姿だ。
ポケットに入れた手を出せないまま、
黙って彼女と向き合う。
もう最後、これで最後なのに。
見慣れたはずの口元のホクロまでもが
少し遠く見える。
「そんなに感傷的にならないでよ…」
笑うと細くなる目で、
彼女はそう僕に伝えると 小さく手を振り
搭乗ゲートに消えていった。
“ちょうど 波のようにサヨナラがきました”