DAIWA HOUSE Secret Notes

2018/06/27

雨を感じる名曲たち―3-

TOO MUCH RAIN / PAUL McCARTNEY   

「トゥー・マッチ・レイン」、雨降りばかり、というナンバー。
2005年に、ポール・マッカートニーがリリースしたアルバム、
ポールのファンが「名盤」と呼ぶ1枚、
『ケイオス・アンド・クリエーション・イン・ザ・バックヤード』
に収録されている1曲です。

実にポールらしい、美しくて、印象的なメロディ・ラインですよね。
一度聞いただけで記憶に残るというタイプの曲。
アルバム全体で、ポールがほぼすべての楽器を自分で奏でています。

ポールは、2005年のインタビューで、こう語っています。
「チャーリー・チャップリンが作った素晴らしい曲、
 『スマイル』にインスピレーションを受けて作った曲なんだ。
 多くの人が、チャップリンをコメディアンだと思っているよね。
 でも彼は、素晴らしい音楽家でもあった。

 人生には辛いとき苦しいときがある、でも、雨ばっかりじゃない。
 トゥー・マッチ・レイン、雨降りがものすごいときもあるけど、
 いつか雨はやんで、太陽が顔を出すはずだよね。
 これは、少しでも人々の助けになったらって思って作った歌なんだ」。

チャップリンが作曲した歌『スマイル』にはこんな歌詞があります、
「心がくじけたそうなときには、微笑んで」
ポールは、スマイルにインスパイアされた自分のこの曲でこう歌います、
「涙で目が真っ赤になったら、笑おうよ。
 心が、痛みや苦しさでいっぱいになったら、微笑もう」

西村由紀江 (ピアニスト/作曲家)

幼少より音楽の才能を認められ、ヨーロッパ、アメリカ、東南アジ ア諸国への演奏旅行に参加し、絶賛を博す。
桐朋学園大学ピアノ科に入学と同時にデビュー。
年間60本を超えるコンサートで、全国各地を訪れる傍ら、ライフワークとして「学校コンサート」や「病院コンサート」も行っている。

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