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2024/03/27

北和菓子のお店「SISIRI」

「北の癒しのある豊かな生活」をコンセプトに、昨年10月に恵比寿にオープンした和菓子のお店「SISIRI」。お店を手がけるのは、株式会社ノンフレームというデザイン会社。代表の寄谷真二さんいわく、4年程前に仕事漬けで疲弊していく日々を見直す機会があって、自分たちにも世の中にも何が今一番必要なのかを考えた時に、癒しが全然足りていないと感じたそう。そこから「癒しをデザインする」という考え方を会社の理念に変え、その理念を実現するために始めたのが、北の和菓子を東京から発信をして癒しを届けようというこのSISIRI。寄谷さんは北海道の富良野の出身ということで、故郷への愛もありながら、美味しい和菓子というのを考えていった時に、やはり行き着くのは“素材”ということで、豊かな食材に恵まれた北海道を主役にした「北和菓子」を作ろうと思ったそう。

SISIRIという名前は、アイヌ語で「SI・本物」と「SIRI・大地」を合わせた造語で、「本物の大地」という意味。SISIRIの和菓子に使われているのは、帯広の農家さんから直接仕入れているという有機栽培のえりも小豆のあずきや「風の子もち」という餅米や餅粉、特別栽培のあずきを使ったきな粉など、北の大地で育った身体にも自然にも優しい食材というのを選んでいるそう。

現在は大きく4種類の和菓子があって、看板商品は冷たくして食べる「雪もち」。ふわふわのお餅の中にグラスフェッドミルクで作ったクリームとつぶ餡が入った真っ白なお菓子。おはぎがつぶ餡ときな粉の2種類あって、少し柔らかめのとろっととろける食感に。どら焼きはグルテンフリーで作った白と黒の2種類で、白がプレーンの生地に塩バタークリームとつぶ餡。黒の方が、スパイスと黒糖を練り込んで生地の中にコーヒーバタークリームとつぶ餡が入っています。そして1ヶ月〜2ヶ月ごとに変わる季節のお菓子、今は桜餅。

お店は、恵比寿の住宅街にひっそりと佇む、古民家を改装した一軒家。暖簾をくぐって玄関を入ると、テイクアウト用のお菓子のショーケースが。奥には喫茶スペースもあって、目の前に庭が広がるリビングのような空間で、北の香草茶やSISIRIのお菓子に合わせて焙煎・ブレンドされたコーヒーなどの飲み物と和菓子のセットを楽しむことができます。室内には、庭に咲いている季節の花がしつらえてあったり、北海道出身のボタニカル研究所「vertbonheur」さんの装飾による大きな生け込みがあったりと、自然や季節を感じながらゆっくりとした時間が過ごせます。

また、お店では2ヶ月に一度くらいのペースで、北海道の作家さんやアーティストの方々を紹介する展示・販売会などのイベントも開催。それに合わせて、普段は店頭に出ていないお菓子や軽食を楽しめる会なども事前予約制で行なっています。店内で扱っている食器やおぼん、グラスなど、北海道の作家さんにお願いしてオリジナルで作ってもらっているものもあるそうで、そういった作家さんを中心に展示をおこなっているそうです。

「SISIRI」
JR恵比寿駅から徒歩13分程
営業日 : 土・日・祝日
営業時間 : 10:00 - 17:00
Instagram:@sisiri_tokyo
HP:https://sisiri.com/

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