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時代の気になるキーワードを解説

「猛暑が続いた後の秋の気象で気を付けたいこと」 (気象・気候ダイナミクス研究室 教授・立花義裕 さん)

猛暑の次の秋は台風が多く来るかというのは風向きで台湾や中国の方へも行くので微妙なんですが、猛暑の次の秋は台風が強いです。それは水温が高いからです。ですから猛暑の影響は秋にまで及ぶという事なんですね。去年は実は8月の気温は高かったんですが9月の気象がもっと高かったんですね、異常な残暑で。そのせいで10月の水温は高くて関東に強烈な台風が来て、長野県のあたりでは新幹線が水没したりしたんですね。ですから去年のような事が起きるかもしれません。危険ですね非常に。水温が高い状況は続くので少しどころか強く警戒した方がいいと思います。あと、いま黒潮が大蛇行してるんです。その温かい海域が日本付近にぶつかってる場所があるんですよ、そこでは温かい水が膨らんでるので水位が高いんです。そういう場所はより高潮の危険があるので黒潮の動向にも注意してほしいなと思いますね。台風が来ると気圧が低くなるので海の水が吸い上げられるんですね。元々水位が高いところで吸い上げられたらさらに上がるから水が溢れる事になるので、今なら三重県から静岡県あたりは注意してほしいですね。夏と冬の異常気象の連鎖はまだ研究途中なので確証的な事は言えませんが夏と冬の機構の連鎖の研究報告はたくさんあります。私もやってます。例えば猛暑があると水温が高くなると、その水温が高い状態は秋も、さらに冬まで続くかもしれません。そうするとまた暖冬になるかもしれません。そのように異常気象は連鎖するという事は皆さんこの機会に知ってほしいと思いますね。

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