KODANSHA CASE FILE

時代の気になるキーワードを解説

「戦争の記憶継承に大切なことの1つ、新しい事実を見つけること」

資料館が積極的に新しい資料を発掘していくってことがすごく大事なんですよね。
一見するともう戦後70年以上経って新しい資料とか新しい証言は
あんまり出てこないと思われがちなんですけども、
積極的に探していくと我々の知らない埋もれている資料とか
データっていうのはまだまだ出て来るんですね。
秘密戦に関する兵器の現物というのは敗戦の時に日本軍の手によって
徹底的に処分されていますので何も残ってないと思ってたんです。
ところがたまたま私たち長野県の駒ヶ根市に調査に行った時に、
実は敗戦の時に登戸研究所が疎開した先の工場、もともとは神社だったんですけど、
神社を工場に改造してそこで作っていた放火用の兵器、
要するにゲリラ部隊がですね、アメリカ軍が上陸してきたら民間人に
化けて火をつけて回るそのための兵器なんですけどその現物が出てきたんですね。
それは、その方が敗戦のどさくさの中で工場から持ち出して残り少なくなってきたと、
あと3本ぐらいしかないという所に私たちたまたま訪れて、
こんなのがあるんだけどって言うことでその現物を
ご寄贈頂いたっていうのがあるんです。
ですから思ってもみなかったものがひょっこり出てくるってのが一番驚きでしたね。
そんなものを今展示してますけど驚きでした。たまたまなんですよ。
そのお宅の近くを通りかかった時に調査に来てるんだって言うことを話をしたら、
その家のおじいさんが登戸研究所の工場で働いていて敗戦の時に
こんなのを持って帰ってきたんだと、
ご遺族の証言があって実際に火をつけて見せてくれたりしたんですね。
こういう事があるんですね。99%の資料は廃棄されたり焼却されたものだと
思われるんですがまれに残ってしまうものがあるんですね。
それは破壊が十分では無かったり個人が何かの理由で持ち出して
ずっと保管していたなんてものがまれにあるんですね。
でもそういうものは最初から我々は無いものだと思ってましたので
そんなのが出てきてちょっと驚きましたね。

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