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「『映画 聲の形』の 制作エピソードについて」 (お話: 手話通訳士・手話パフォーマーの南瑠霞さん)

私たちは手話パフォーマンス黄色組という手話劇団を立ち上げて舞台活動したりとか、例えばアニメの映画『聲の形』(京都アニメーション制作)やドラマの『オレンジデイズ』、映画『バベル』の手話指導に入ったりさせてもらってます。私たちの活動の柱は手話を広めたい事よりも聞こえない人が持つ豊かな言葉・手話がいかに多くの聞こえる人にも役立つかということを情報発信していければ素敵だなと思います。『聲の形』については今回大きな被害があったということで関わった私達としてもすごく悲しい思いもあれば悔しいという思いの方が強いんですけど、皆さんにお伝えしたいのは私たち手話指導チームはやはり手話をよくしたいと思うので何度もこの絵が違う、ここはもう少し直してと、何度も上がってきた映像をお返しするんですよ。一回ずつ返すんですが、また一回ずつその絵はじゃあこれでどうだ、こんな風にしたらどうだと全て返ってくるわけですね。山田監督がおっしゃっていたのは「最高で直しが入ったのが8回もあったのよ」って言われて、私達そんなにNG出してたんだと思ったんですが、それは私達が出したNGに対して8回全ての絵が返ってきてたという事で、アニメーターの方がたくさんたくさん作り、たくさん直して仕上がったものがアニメ『聲の形』となってたくさんの方にご覧いただいているんですよね。わたしは作り手の一人として裏でこんなに苦労したんだよと見せて説明するのは本当の事を言うと映画を皆さんに見て頂くに当たってはルール違反なんじゃないかと思うんですね。その苦労を話さなくても感動してくれる事、それがアニメーターの皆さんも私達にとってもそこが勝負所で夢でロマンだと思ってこの活動は続けているわけですが、今回に限りこの事はとてもお伝えしたいなと思っています。例えば『聲の形』では皆さんに一個だけ覚えて頂きたい手話があるんですが、小指を両手で立てて両手で絡ませて頂きたいのですが、これは「約束」の手話です。「約束」「きっと」「必ず」などの意味の手話になります。この手話も『聲の形』の中に出てくるんですね。これがアニメ上でしっかり表現されてるかも何度もチェックして、皆の力を結集して出来上がっているという事ですね。

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