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時代の気になるキーワードを解説

「年末に退職代行サービスを利用する人が増えるのはなぜなのか?」(センチュリー法律事務所 弁護士 小澤亜季子さん)

私は退職代行サービスを今行っているんですけれども、
簡単に申し上げますと退職したいんだけれどもお一人ではちょっとそれが
難しいという方の代理人として退職に関する様々な交渉を会社と行う
サービスです。私のお客様の場合は圧倒的に男性が多いですね。
7:3くらいの比率です。年齢はいちばんおおいのが30代ですが、
大体20代が3割30代が3割、40代でも2割程度いらっしゃいます。
私のところにいらっしゃる方というのが正社員の方が多いんですね。
それもあって男性のご相談者様が多いという事かもしれません。
私が初めて退職代行というサービスを知ったのは去年の夏ごろ、
インターネットのニュースで見たんですけれども。
その時に正直驚きまして、というのも弁護士からすると退職するのは
労働者の自由なので出来るはずなんですね。
それを業者に頼む人がいるってことにとても驚いたんですけれども、
同時に確かにこんなサービスはニーズがあるだろうと思いまして。
というのも私には実の弟がいたんですが弟は新卒で半年経った位の時に
突然心臓が止まって亡くなってしまったんですね。
とても健康でしたし若かったですし、なんで
死んじゃったかなっていうのがどうしても分からなくて苦しくて、
見てはいけないんでしょうけれども亡くなった弟のスマートフォンを
見たんですね母と一緒に。そしたら「仕事 辞めたい」とか
「仕事 辞め方」って検索している履歴を見つけて、
弟は家族の誰にも仕事を辞めたいって言わなかったものですから、
もしかして弟が「仕事 辞めたい」って調べたときに
退職代行サービスを見つけてそれで会社を辞めてたら
今頃まだ生きてたかもしれないなと思って、賛否両論あるサービスだとは
承知してるんですけれども弟のような人が1人でもいなくなればいいなと
思って始めることにしました。退職代行の相談は年末にかけて増えますね。
これは私の想像ですけれども年内にやめてスッキリしたい方が
多くいらっしゃるんじゃないかなと思います。
いろんな方がいらっしゃるんですけれど、
ご自身で退職届を出したんだけれど受け取ってもらえないという方も
いらっしゃいますし、メンタルの問題など様々な問題で
自分で退職届を出して退職の交渉をすることが難しいという方も
いらっしゃいます。

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