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時代の気になるキーワードを解説

減酒治療をしなければいけないアルコール依存症について

アルコール依存症の患者さんは日本でおよそ100万人いると言われてますけども、
最近はお酒をほとんど飲まない、飲めない人も実際には増えています。
そしていろんな問題を起こすということも増えている事は確かです。
お酒を飲まない人も増えてるけど飲んで問題を起こす人も増えてます。
アルコール依存症っていうのは一応WHOの診断ガイドラインがあります。
これは3項目以上が同時に一ヶ月以上続いたかどうか、これが問題になります。
そのチェック項目は6つあります。
1番目は飲酒したいという強い欲望あるいは脅迫感がある、
2番目は飲酒の開始、終了あるいは飲酒量に関して行動を
コントロールする事が困難。
3番目は禁酒あるいは減酒したときの離脱症状がある、
4番目はアルコールに対する耐性の証拠がある、
5番目は飲酒に変わる楽しみや興味を無視して
飲酒せざるを得ない時間や効果からの回復に要する時間が延長する、
そして6番目は明らかに有害な結果が起きているにもかかわらず
飲酒を止めない。この6つの中で3項目が一ヶ月以上続いたという方の場合は
アルコール依存症の可能性が清めて強いというのが現状です。
ただお酒の飲み方というのはいろんな人によって大きく違って、
アルコール依存性というと本人の意思が弱いとかだらしないと思う人も
多いかもしれませんけども、それは違うんですね。
アルコールに限らず依存性は実は脳の病気なんですね。
そして自律神経や精神に影響が出て自分の意思の力では
中々コントロールできなくなる、そういう疾患なんですね。
にもかかわらず百万人の患者さんのうち
実際に治療を受けている方っていうのは4%くらいに過ぎないんです。
この受診率の低さが大きな問題で、普通の病気なら少なくとも
大体10%は治療されてます。アルコール依存性は4%ということで、
やはり受診率を上げるような、もっと治療しようという気持ちを
もっと持ってもらうのが大事だと思いますね。

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