時代の気になるキーワードを解説
2017.12.05
ローマ時代からずっとあると思うんですけど、本格的に戦争で使われるようになったのは世界大戦以降ということになると思います。
暗号に興味のある方でしたら、例えばナチスドイツのエニグマですとか,
本書でも紹介しているパープル暗号があるんですけど日本の外務省が海外との連絡のために使っていた暗号で、
海軍の美術研究所と言うところがあって九七式暗号というものを使っていたんですが、
これはアメリカではパープルと言われていて、それ自身は精巧な暗号機だったんですが
アメリカのウィリアムフリードマンという研究者がいて、解読に成功して、日本の通信が筒抜けだったということです。
そういう意味では戦争の要というか、深く関わっていたということです。
昔から使われてはいたんですが無線通信とかですね、そういったものが普及してから本格的に使われるようになったということだと思います。
日本の暗号もなかなか優秀なんですけど、それ自身が解かれたというよりも使い方がまずいんですね。
さっきのパープルの例でいうと、元々レッドというもっと弱い暗号があって通信されてたんですけど
レッドとパープルで同じ伝聞を暗号化してやると両方ともの違いが、暗号の違いが現れるわけですね、
それを利用して解読に成功しちゃったわけですね。だから扱い方が下手なんだということだと思います。
暗号自体、日本は、かなり進んでると思います。暗号は今どんどん進化してきていて、
本書の中でも少し触れているんですけど量子コンピューターができると今の暗号を解かれてしまうので、
それに対応できるような、量子コンピューター以後の暗号をどうすればいいのか、と盛んに議論されていて、
いくつか候補が上がっていますが、実用に耐える段階にあるものは今のところあまりなくて、
有力だと言われていたものもちょっとここがまずいねということが見つかったりして今は発展途上だと思います。
メリットというのは計り知れないものがあって、身の回りの物が皆つながってますけど、
無かったら全部筒抜けですよね、私たちが何をしているかが誰かに盗み見られてしまうし、
もっと深刻なところだと銀行口座にある預金とかそういったものを不正に引き出したりできるわけですね。
深刻な事態に陥ってしまうわけで、そういった世界で生きていくのは不可能に近いのではないかと思います。
今後IoTがもっと普及するので暗号の依存度はさらに上がっていくんだと思います。
もう一つ、デメリットはそんなにたくさんは無いと思うんです。
若干手間が増える位ですかね、Wi-Fiの暗号化のためのパスワードがちょっと増えるとか、それも最初だけで後はほとんど意識せず使えるようになると思います。