バリ島のウブド発祥のナチュラルケアブランド『UTAMA SPICE(ウタマスパイス)』。その歴史や魅力を、日本での展開を担うウタマスパイスジャパン株式会社の佐藤佑樹さんに伺いました。
UTAMA SPICEは、バリ島に古くから伝わる【ジャムウ】という伝統文化をベースにしたブランドです。ジャムウとは、ハーブやスパイスを使った健康法や美容法の総称で、飲み物としてだけでなく、体に塗ったり香りを楽しんだりと、暮らしの中に息づいてきたもの。かつては王宮に仕える女性たちが美容や健康のために用いていたといわれ、世代を超えて母から娘へと受け継がれてきました。そんな貴重な文化が失われつつあることを危惧し、二人の女性が1989年に立ち上げたのがUTAMA SPICEです。
自社農園や養蜂、海藻の養殖まで手がけ、地域と連携しながら原料を調達。さらに「口に入れたくないものは肌にもつけない」という信念のもと、すべての製品を手作りしている徹底ぶりが特徴です。自然の力をそのまま活かす姿勢は、ブランドのものづくりの根幹にあります。
ブランドはもともと観光客のお土産として人気を集め、特に日本人旅行者の間でも知られる存在でした。現地で商品を手にした人が日本に持ち帰り、その魅力を伝えるうちに「ぜひ日本でも広めたい」という思いが芽生えたのだとか。現在は「UTAMA SPICEジャパン」として正式に展開し、多くの人に自然由来のケアアイテムを届けています。
本拠地のウブドでは、創業当初のメンバーが今も活躍中。年齢や役職に関わらず意見を出し合える環境があり、女性たちが主体となってブランドを支えています。バリらしい温かさと柔軟さが、そのまま製品の雰囲気にもつながっているようです。
季節に合わせたアイテムも人気で、たとえば「スイートドリームセット」は、オーガニックコットンのアイマスクとラベンダーのピロースプレーがセットになったもの。手仕事で仕上げられたアイマスクは軽くて柔らかく、光をしっかり遮断。そこにラベンダーの香りをまとわせれば、心地よい眠りに導かれること間違いなし。睡眠に悩む方へのギフトにもぴったりです。
UTAMA SPICEを代表するアイテムといえば、やはりお香とボディバター。お香はブランド最初の商品で、発売までに2年半かけて開発されたという逸品です。バリ島の祈りの習慣に欠かせない存在で、今も職人が一本一本手作業で仕上げています。特に虫よけ効果のある「BEGONE BUG」は、ハーブやスパイスがそのまま練り込まれ、自然素材ならではの力強さを感じられます。
一方、ボディバターは乾燥の季節に大活躍。ココナッツオイルやアロエ、東南アジア特有のイリペバターを配合し、保湿力が高いのにべたつかないのが特徴です。レモングラスとジンジャーをブレンドした香りは、爽やかでありながら心を温め、気分をリフレッシュしてくれます。
