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CHOYA NATURAL BEAUTY

Aug. 19 2022

日本の割烹着とスモックを融合させた『kapoc』

今日は、新しい割烹着【kapoc】についてご紹介します。【kapoc】の名前の由来は、「kappogi」と「smock」を組み合わせた造語です。
お話を伺うのは、【kapoc】を手掛ける大阪市に本社がある増見株式会社製品部の坂本幸雄さんです。
この【kapoc】にはどんな特徴があるのでしょうか?

「【kapoc】は、ハウスワーキングコートっていう言い方もしてるんですが、言葉の通りお家での仕事着という意味があります。ただ仕事以外でも、近所へのお散歩や、ワンちゃんの散歩、趣味のガーデニングなど、幅広いシチュエーションでお使いいただけるように、素材やデザインに工夫を凝らしています。デザインでの最大の特徴は、今も言ったように様々なシチュエーションで着ていただきたく、外着としても対応できるように、【kapoc】は前後でそれぞれ着用可能な仕様になってます。表で着ていただくと割烹着のように、それをひっくり返して羽織っていただくとコートのように着用できます。素材についても、オールシーズン使える素に着目しました。オールシーズン使える素材を考えた時に、たどり着いたのが麻の素材でした。麻は日本ではだいぶ考えが変わってきた部分もあると感じているんですが、そうは言ってもやっぱり春夏素材のイメージが強いと思っています。しかしヨーロッパでは、冬は保温性がある素材として認知されており、麻はオールシーズン使える素材として考えられています。」

割烹着という概念は残したいですが、形をそのままというより、時代に合わせて残していこう!ということで、いろいろな工夫もされているようです。それが袖のリブとポケットです。

「割烹着の販売に関しては歴史がありまして、お客様も古い付き合いのお客様がいらっしゃるんです。お客様から元々ある割烹着の袖口に関してお話がありまして、共通してるのが袖なんです。袖に使用しているゴは細いゴムで、その細いゴムをたくし上げていると、例えば炊事や洗濯など、そいういったことを長時間たくし上げた状態でやると上に跡がついて、結構痛かったりするんです。そういった部分がなんとかならないのかと、お客様から言われて、具体的にジャージのようにできないの?と言われてたことがあるんです。【kapoc】開発時の打ち合わせ会議に、そういったお話も聞いていたので、マリブジャージというかリブを使いませんかという話をして、【kapoc】にはそういった腕に優しいストレスを感じないリブを使用したという経緯があります。暮らしにマッチしたっていう部分では、今、皆さんが当たり前のようにお使いになっている携帯電話です。そういったものを収納できるように何かないかということで、【kapoc】はポケットがあるんですけれども、そのポケットの中にもう一つ小さいポケットがあります。ちょっとかわいらしく親子ポケットって言い方をしてるんですけども、その親をポケットの子供ポケットに携帯電話が入るように設計しています。ただ古いものを復刻して作るのではなく、現代でも使いやすいようにしたいということで、このようなポケットをつけています。そしてそれがまた一つの特徴になると思っています。」

様々なデザインがある【kapoc】ですが、おススメのアイテムをご紹介していただきました。

「糸からではなく、製品になったものをを染めていくので、少ない数量で済むというのが一つあります。インディゴの糸から染めるやり方をすると、そのインディゴの糸から作っている生地で本当に少なくとも1000メーター作らなければいけません。通常であれば、5000メーター、1万メーターのデニムの生地を作らなければならない。それがミニマムロッドになっているんですが、この製品になってから止めるやり方をすれば、50枚程度で止められていしまうんです。なので、たくさん作って販売しきれなくなり、無駄が出てしまうということがなく、適正な数量を作ってきちんと止められるっていう部分で、いいメリットがあると考えています。今で言うサスティナブルですね。そういったものにも繋がってくると思っています。ただ、そういった製品染めがどこでもできればいいのですが、かなり技術力も必要になってくるんです。僕らの仲間の岡山の工場にはその技術力があり、ムラにならずにきちんと止めてくれます。その工場さんがあって初めて、僕らもこれを作ることができるんです。」

【kapoc】のホワイトというアイテムは、生地がポイントです。生地が重いというお客さん、けど薄すぎるとチープに見えるというお客さん、そんなお客さんの意見をうまく取り入れた作ったのがこちらです。

「頭のどこかでいつも、重たい生地を何とかできないかなと思っていて、そんな折にこの東炊きに出会ったんです。東炊きは、墨田区にある川井染工さんというかなり歴史のある染工場の社長さんが、江戸時代の染め方を現代に再現した染め方があることを教えてくれたんです。東炊きの特徴は、生地というか製品になってから染色するんですが、染上げ後に生地が非常に柔らかくなります。専門用語的には膨潤という言い方をするんですが、その繊維1本1本をふっくらとふわっとさせるんです。ふっくらとフワッとしているので、着用したときに肌触りが良くなり、柔らかく感じることができるんです。軽さとそのボリューム感をバランスを取ってできたのが、東炊きの【kapoc】と考えています。もの作りはバランスが難しいというか、そのバランスが難しくもあるし、きっとそのバランスをとっていくのが面白いという部分もあると思っています。」

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