TOKYO TATEMONO
MUSIC OF THE SPHERES
ピアニスト、角野隼斗が音楽を通した様々な”出会い”を語る20分
10月25日の放送では、
ヘルシンキ・フィルとのツアーや、
フィンランド滞在中のエピソードを語りました
さらに、角野が選ぶ
この1年のベスト映画についても話していただきました
****
今回は、東京のJ-WAVEスタジオからお届けしています。
今日のACROSS THE SKYは、「ACROSS THE 映画祭」を開催中とのことで、様々な方に「この1年間で最も心に残った映画」を紹介していただいておりますが、僕も今年見た映画の中からベスト映画を1本挙げてみたいと思います。
もうこれは迷うことなく「オデュッセイア」ですかね。
ノーラン監督の映画は、もう大好きで、インターステラーはじめとして、毎回見てますけども映画館で。
素晴らしかったですね、本当に。もう集大成という感じでですね、古代ギリシャのオデュッセイア、トロイア戦争を終えた英雄オデュッセウスが妻と息子の待つ故郷へ、10年くらいかけて帰るまでの旅を描く物語なんですけども。
音楽で言うと、メインテーマと言われるようなものが、サックスのような音が使われているんですけど、これがアウロスっていう古代ギリシャで使われていた楽器を再現したらしいんですね。
それが使われる場面っていうのが、ネタバレになっちゃうから、詳しくは言わないですけども、その音響的な効果も相まって、ものすごく心にぐっと深く沈んでくると言いますか。
とんでもない映画だなと思いましたね。
ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団とツアーをしてまして、日本ツアー7公演やらせていただきました。
そして、その前にはヘルシンキにも初めて訪れることができまして、ヘルシンキの「音楽の家」というホールで演奏してきました。
9月の末ぐらいだったんですけど、結構寒くて、でも天気は割と良かったんで。
割といい時期に行けたのかなと思いながら、ヘルシンキに行くのも初めてだし、ヘルシンキ・フィルと共演させてもらうのも初めてだったんですけども。
その弦のストリングスの着音の美しさと、金管の力強さ、木管の華やかさ、本当に共演できたことは
とってもいい経験でした。
僕はプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番という曲を今回演奏しまして。
プロコフィエフは、次何が起こるのかが予想するのが難しい作品が多いんですけど。
この第3番も、全体として、いろんな表情があって、いろんなところに連れて行かれて、非常にリズムが鋭い場面と、本気なのか本気じゃないのかよくわかんないところとか、ものすごく美しいストリングスの旋律があったりとか、とにかく盛りだくさんな曲なんですけど。
それを今回ヘルシンキと日本合わせて、9回演奏できたんでね。
面白かった。
ヘルシンキでジャズセッションに行ったんですよ。
ニューヨークで出会ったジャズギタリストがたまたまヘルシンキに帰ってきてて。
「まあ、hang outしよう」って話になって、地元の人が、ヘルシンキのジャズクラブに行って、そこで仲良くなって。
そのあとサウナに行ったんですね。
「フィンランドは車の数よりサウナの数の方が多いんだよ」みたいな力説をされたんですけど。
実際にいろんなところにサウナがあって、日本だと大浴場とか温泉と併設してサウナがあるっていうのが、よくあるパターンだと思うんですけど、サウナだけ、小屋がぽんと海沿いにあったりするんですね。
僕が行ったところはサウナの小屋が海沿いに3つあって、そのサウナエリア自体は、木々に囲まれてるんですけど、それ以外は仕切りもなければ、靴もでこで脱いで、地面を歩いてサウナの中に入っていくっていう。
サウナもめちゃくちゃ熱いんですけど、あのロウリュってあるじゃないですか、石に水をかけて水蒸気を発生させるやつ、あれを日本とは比にならないくらいもかけ、かけにかけまくってて。
だから、めちゃくちゃ熱いし、めちゃくちゃ湿度も高くなるんですよね。
3つぐらいサウナの小屋があった中の1つが、ドアにデンジャラスみたいな書いてあって。
僕も1分ぐらいしか入れなかったんですけど、皮膚が焼けるぐらい髪も含めて、熱いから。
目の前に海があって、みんなそこにこうダイブするんですよ、サウナを出て、バルト海にダイブして、水めちゃくちゃ冷たいはずなんですね、10度ないんじゃないかな。
ダイブして、体を動かしながら入るから、あまり冷たさを最初感じないんですよね。
広い海をバシャバシャ泳ぎ回って、1分ぐらいですけど。
するともうめちゃくちゃ気持ちよくて、「そりゃ車より多いはずだな」と思いましたね。
フィンランドの文化を全身で体感できたのよかったですね。
スオメンリンナ島っていうところに行って、ヘルシンキから10分、15分ぐらいで行ける小さな島があって、歩いて島の反対側まで行けるぐらいの島なんですけど、別にその陸と橋で繋がったりとかしてなくて、船で行って。
そのへんを散歩しながら。
ヘルシンキというかフィンランドの大自然を満喫したんですけど。
湾に囲まれているからなのか、海が限りなく静かで、人のいないところに行くと本当に何の音もしない、すーっと。たまに風が吹く音だけ聞こえてきて、たまに船が向こうの方に見えて、極めて平和的でしたね。



