TOKYO TATEMONO
MUSIC OF THE SPHERES

ピアニスト、角野隼斗が音楽を通した様々な”出会い”を語る20分

TOKYO TATEMONO MUSIC OF THE SPHERES
2025.02.09
角野隼斗ドキュメンタリーフィルム 不確かな軌跡

2月9日の放送では角野隼斗ドキュメンタリーフィルム
『不確かな軌跡』について語りました。

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ただいま全国ツアー2025Human Universeを開催しておりまして、
全国でソロリサイタルをさせていただいております。

なので、今回は日本からお届けします。
先週、福岡、岡山、鹿児島と周りまして、これからも色々なところを回るんですが、全16公演ですかね。まだまだ続くんですけれども。

今月の28日にはですね、僕のドキュメンタリー映画「角野隼斗ドキュメンタリーフィルム不確かな軌跡」が公開されるですね。
自分のドキュメンタリーが映画になるとは思っていなかったんですけども。
元々情熱大陸に出たことがあって、2021年ですね、その時にお世話になったディレクターの方がいたんですけど、その後も何度かご一緒して撮ってもらったりしてね。
そこからだんだんと話が膨らんでいき、映画にということになってしまったんですが、2021年に僕はポーランドのワルシャワでショパン国際ピアノコンクールというのを受けていまして。
それが1つの僕の人生のターニングポイントでありましてね。

そこから色々と自分の環境も大きく変わったし、
それがもう4年前ですけども、2023年にはニューヨークに移住することを決めて。
で、23年の後半ぐらいからですかね、だんだんと海外でやらせてもらうことが増えてきて。
という感じで、2021年当時からはもう全く想像もしていなかったような生活になってるなと思うんですけども。

そんな僕の半生と言いますかね。
半生というにはちょっと早すぎるんですが、でも1つのいいタイミングなのかなと思いまして。
2021年からの2024年まで、主には2021年のショパンコンクールと2024年に起きた出来事を追ってもらってるんですが、それが今回映画になります。

「不確かな奇跡」というと、とてもこう、理系っぽい、数学っぽいタイトルですけども、思いとしては、僕は何か目標に向かって一直線に頑張るというタイプではあんまりなくて、
その場その場で割と臨機応変に、即興的に生きているところがあって。
その中で自分のやりたいことっていうのはとても決まってるんですけど、

なんて言うんですかね。
環境に影響されるところもとても大きいですから、
その中で自分が歩んできた道のりっていうのは、よくわからない。

よくわからないというとちょっとあれですが、
普通ではないような人生をたどってきていて。
というのも、6年前までは僕はもう完全に理系の大学院生でしたから。

その頃から今までの歩みというのは僕も想像していなかったし、周りの人からしたってあまり想像がしにくいものでしょうから、それを一旦こういう形で映画にまとめてみるというのも面白いんじゃないかなと思って。

僕としてはね、これを見られるというのは恥ずかしさもありつつも
映画ってやっぱり家のテレビやスマホで見るのとね、映画館で見るのでは結構違う体験じゃないですか。
やっぱり映画館で見た方が印象に残りやすい。

最近だと僕はニューヨークでウィキッドを見たんですけど、大好きなミュージカルでね、映画化されたんで。

やっぱり音楽のある映画を映画館で見るときの、爽快感、没入感っていうのはとても充実感があって、音楽シーンもこのドキュメンタリー映画ではそれなりに出てきますんで。
僕のオフのシーンも映るんで、そういうとこは没入というとちょっと違うかもしれないですけども、ぜひ映画館でいい音響で楽しんでもらえたら嬉しいなと思います。

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今回、4年前ですか、2021年に最初に情熱大陸でお世話になった望月さんという方に監督になっていただいて、望月監督に日本だけじゃなくてアメリカとかヨーロッパにも来てもらって、色々とってもらってたんですね。

望月さんは割と僕は長いっていうのもあって、もうストレスなく、気を遣わずに過ごせる関係でですね、向こうは気を使ってるかもしれないですけど。

なかなかドキュメンタリーって結構裏側までずっとカメラを向けられるので、
人によっては、相性によっては結構ストレスを感じるケースもあると思うんですけど、そういうのは比較的なく、ただ自然体で過ごすという風にしていることができました。

ただ、望月さんもね、この映画のために鋭い質問をたまに切り込むんですよね。
僕がちょっと困るような。
そういうところも含めて楽しんでもらえたらなと思うんですけど。
あとは、なかなか映らない僕のマネージャー、日本のマネージャー、そして
アメリカのマネージャーとか、ヨーロッパのマネージャーも出てきたりしますね。
これはドキュメンタリーならではという感じで、いろんなシーンがきっとあると思います。
ということで、是非。2月28日公開「不確かな軌跡」劇場でご覧ください。

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MUSIC SELECT

ラヴェル:ボレロ / 角野隼斗

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