ARTS COUNCIL TOKYO
CULTURE COLLAGE

Podcast ART

東京に集うカルチャーをコラージュしていく10分間。
アーツカウンシル東京のプログラムの中から、ピックアップしたトピックをお届けします。

2026.09.13
多田美波―光、凛と ゆれる

9月13日の放送では、東京都現代美術館で開催中の「多田美波―光、凛と ゆれる」をピックアップ。 学芸員の小高日香理さんにお話を伺いました。

戦後の日本で抽象彫刻家、造形作家として活躍した多田美波さんは、台湾・高雄に生まれ、朝鮮で育ちました。

鉱物や天文が好きな学生時代を送りながら、西洋絵画も学びました。

戦後は画家として活動したのち、独学で彫刻をはじめ、高度経済成長の時代に表現の世界を切り拓いていきました。

キャリアの中で代表作とも言える作品として、皇居・新宮殿の一連の照明があげられます。

30代で依頼を受けた異例の大抜擢でした。 西洋のシャンデリアでもなく、伝統的な日本の照明でもない、現代の日本にふさわしい照明を求められたそうです。

例えば、エントランスホールには、クリスタルガラスを組み合わせて七色に光る雲を表現したような作品が設置され、大広間は天の川の星雲をイメージさせる作品となっています。

多田さんの作品には、「光」に対する姿勢が共通して現れていると言います。

人の心を動かす「自然の光」を人工的な素材を使って、人間にしかできない方法で作り出すことが多田さんの考えだったとのこと。

今回の展覧会では、すでに失われてしまった作品を、多田美波研究所の協力のもと、当時のパーツを使って復元したものも展示されています。

特に、アトリウムの空中を舞う彫刻は圧巻とのことです。

「多田美波―光、凛と ゆれる」は、東京都現代美術館で12月6日まで開催されています。10月10日から12日は学生無料デーとなっています。月曜日は休館日(12日は開館)ですので、ご注意ください。詳しくは、公式ホームページをご確認ください。

BACK NUMBER