ARTS COUNCIL TOKYO
CULTURE COLLAGE

Podcast ART

東京に集うカルチャーをコラージュしていく10分間。
アーツカウンシル東京のプログラムの中から、ピックアップしたトピックをお届けします。

2025.12.14
歌劇『ブラームス マゲローネのロマンス byティーク』

12月14日の放送では、12月20日に東京文化会館小ホールで上演される歌劇『ブラームス マゲローネのロマンス byティーク』をピックアップ。
演出・構成を担当される岩田達宗さんにお話を伺いました。

ティークは18、19世紀に活躍した作家・詩人。
ドイツで民間伝承として受け継がれてきた昔話を文学にし、
その中には「歌」の要素が多数取り入れられていました。

そこで、その後音楽家ブラームスがティークの小説「マゲローネのロマンス」を実際に音楽にしました。

今回の歌劇『ブラームス マゲローネのロマンス byティーク』は、そんなティークが文学にし、ブラームスが音楽にした「マゲローネのロマンス」を岩田さんがオペラ化したものとなります。

岩田さんはこの作品をオペラにする上で大切にされたのは「ロマン」という言葉だったとのこと。
「ロマン」とは元々「ローマ語」という意味だったそうで、
ローマ時代、貴族が使っていた規則を重視するラテン語に対して、庶民が使っていたローマ語は規則よりも感情や自由を重視していたんだとか。
そこからローマ語を意味する「ロマン」には、もっと自分の気持ちを大事にしよう、もっと自由に生きようという意味が生まれて行ったのだそう。
今回のオペラは、そんな「ロマン」の本来の意味が詰まったものになっていると岩田さんはおっしゃいます。

今回のオペラの見どころは、岩田さんに「ドイツ人よりもドイツ語が上手い」と言わしめる小森輝彦さんのお芝居、そして繊細で柔らかく、親しみやすいドイツ語で、ドイツ語のオペラ、そしてブラームスの音楽の壮大で重厚なイメージを覆す、軽やかで楽しい舞台。
そして主役がダンサーで一言も話さないという見たことのない舞台になるとおっしゃいます。

歌劇『ブラームス マゲローネのロマンス byティーク』は、
東京文化会館小ホールで、12月20日(土)15時開演です。
チケットは公式サイトからお求めください。

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