株式会社リンレイ

J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL

RINREI NATIVE MUSIC JOURNEY

株式会社リンレイ

2019. 9.23 mon. 21:00-23:58

vol.6 総集編2エストニア

クリス智子

ナビゲーター
クリス智子

コムアイ

旅人
コムアイ
〔水曜日のカンパネラ〕

「歌う民族」として知られるバルト三国のひとつ、エストニア。

言葉や歴史とともに受け継がれる伝統音楽に『水曜日のカンパネラ』コムアイが出会いました。

旅人・コムアイが語る旅の思い出

エストニアは森林地帯が広いので、森に暮らす人の生活を覗かせていただくような旅でした。

「エストニアのビョーク」と言われ、みんなから尊敬されている音楽家のマリ・カルクンさんは、声とそれからカンネルという楽器を使っています。マリさんにカンネル職人のミヒカルさんを紹介していただいた際、せっかくなので私も手に入れました。

その時は弾ける感じがしませんでしたが、最近では自分のライブでカンネルを使うように。みんなから「あの楽器は何?」「すごく気持ち良い音がするね」と言われます。旅行中に持ち歩く楽器として一番のお気に入りです。

自然と音が付いてくる旅は、エストニアが初めてでした。その後、フィールドレコーディングをいっぱいしていますが、その最初がエストニアでしたね。

セト地方でお会いした、ウィアおばあちゃん。あの時に聴いた無形文化遺産の合唱「セトレイロ」は、すごく耳に残っています。

歌の中で、二回し目の終わりから二人目が入ってくる形だったのですが、日本の民謡でも同じ形があるんです。何なのだろうなって。全然違う地域でも似てくるのかな? そんな共通点からも、エストニアの音楽を思い出します。

 

コムアイ

 

首都タリンの旧市街は、狭い坂が入り組んでいて、すぐ迷子になりそうな街でした(笑) 高台で聞いたカロリーナさんのフィドルが、写真の奥の方に見える海に浮かぶ島で暮らした人々が、その島を出るときに故郷を思っている様子を書いた曲で、とても哀愁があって心に響きました。
〔コムアイ〕

エストニアを訪れた2018年が、ちょうど独立100周年でした。『歌う民族』として知られるエストニアの人々が、歌で独立への思いを強くした、という話がとても印象的でした。写真は、5年に一度開催される「歌の祭典」の会場で、今年2019年にも開催され、10万人以上の人々がこの広場に集まったそうです。
〔コムアイ〕

TRAD.ATTACK!の皆さんに、バグパイプの吹き方を教えてもらいました。酸欠になりそうでしたけど(笑)、一音だけ出せました。
〔コムアイ〕

モコルヌルク合唱団にセトレイロを聞かせてもらいました。体の揺らし方が特徴的でした。口をあまり開けず、喉を締めて歌う歌唱法が、他の地域の民謡と通ずるところがあるなぁ、と感じました。言葉を先導する詩人がいる、かつ即興であるのが面白かったです。
〔コムアイ〕

マリ・カルクンさんに連れていってもらったカンネル工房。ここで手に入れたミヒカルさんのカンネルが、今ではすごく大切な楽器で、旅のお供にもなっています。
〔コムアイ〕

旅のコーディネーターヤンネ・ファンク

ヤンネ・ファンク (コムアイ、カロリーナ、ヤンネ・ファンク)

 

約一年前、RINREI NATIVE MUSIC JOURNEYの番組の制作チームをエストニアでコーディネートをさせていただいたヤンネ・ファンクと申します。よろしくお願いします。一年経った今でも、あの日の思い出が頭に浮かんできて、心が温かくなります。

番組の旅人として水曜日のカンパネラのコムアイさんもエストニアにいらっしゃいました。日本で有名なコムアイさんはエストニアの田舎は大丈夫かな?と、お会いするまでは少し心配していましたが、実際にお会いしたコムアイさんはとても親しみを感じる、素敵な女性でした。

さらに、セト地方で、セト文化と独特な歌「セトレイロ」に詳しいウィアおばあちゃんにお会いした時、コムアイさんが娘のようにお話を聞いてくださり、セトレイロの歌い方をすぐに学んでウィアおばあちゃんと演奏しました。コムアイさんのことが大好きになりました。

制作チームのみなさんも現地の人ととても気が合ったみたいでした。取材を受けたエストニア人に感想を聞いたところ、日本人が優しくて、いつも笑顔で、思いやりがいっぱいだった、などの褒め言葉ばかり出て来ました。エストニア人がよく日本人に対して感じる「ボンド」は言葉にすることが難しいのですが、感謝の気持ちで溢れていたのは間違いありません。

エストニアの夏の終わりに訪れた素晴らしい出会い、スモークサウナの匂い、田舎の静けさ、穏やかな人たちと、空に消えていった歌は忘れられません。小さな国エストニアについての番組を制作していただき、大変感謝しております。

みなさん、お元気で!

 

ヤンネ・ファンク

日本で楽しめるエストニア!ライブ情報

DUO RUUT

エストニアで活躍する若きアーティスト、初の来日公演。
2019年9月26日
会場:『TOT STUDIO(THINK OF THINGS 2F)』 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-62-1
tosongs15.peatix.com

マリ・カルクン

2019年11月23日、24日
会場:『象の鼻テラス』 神奈川県横浜市中区海岸通1
zounohana.com

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