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「ナマコは、なぜ密漁されてしまうのか?について」(お話:一橋大学 大学院社会学研究科・社会学部 教授赤嶺淳さん)

1つは、といってもこれしかないんですが、中国のナマコ市場が非常に需要が高まっていて、
そこに世界中から集まってくるというのが1点と、ナマコって世界に1200種くらいあると言われているんですが、
その中で最も中国の人たちがおいしい、いいナマコだと思うのは、日本のマナマコという種類なんです。それも日本と朝鮮半島と中国の北方の一部くらいしか生息していないということで、
世界的にも産地が限られている、そこに尽きると思います。
日本列島でいえば、鹿児島の桜島のところから、北方領土にかけて、だいたいどこでもとれるんですが、おもしろいのは北に行けば行くほど高くなる。北海道が高くて、青森とだんだん南に下がっていくるんですね。
商業的な価値ということです。生物学的になぜかということは分かっていなくて、
最近DNAの研究で、実は北海道のと本州のと種類が違うという意見もあるんですが、
おそらく生物学的には一緒。現在の段階では。何が違うというと、体壁(たいへき)っていうんですが、肉厚で、あとはナマコってよくみるとトゲが立っている。
そのトゲが北海道というか北に行けば行くほど際立ってくる。
それが商品の価値を高めていると考えているし、そういう説明を受けるんですよね。
ナマコは高価ということもあって、乾燥させると黒いピカピカのきれいな商品になるので「海の黒ダイヤ」とかも言われていますが、
これは誰が言い出したのかはつかめませんで、2000年代の半ばから後半にかけてマスコミでも使われるようになりました。
中国では、もともと乾燥したもの、フカフレでも干しアワビもそうですし、
乾燥した海産物は高く評価されている中の1つが乾燥ナマコとなるわけですね。
乾燥品でカチカチの鰹節みたいなのが、日本出る時に北海道のが11万とか12、13万くらいなので、
中国で売られるときには、20万、30万になるんだと思います。1キロですよ。
これ乾燥品で、1個親指大、5グラムとして、200個で30万、40万円なのでびっくりしちゃう額ですよね。