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時代の気になるキーワードを解説

「海外のアニマルウェルフェア」(お話:NPO法人アニマルライツセンター代表 岡田千尋さん

学問としてはやはり海外の方が全然発展していまして、
日本でアニマルウェルフェアを学問として教えてくださる先生ってかなり少ないです。
海外だと1965年からずっと積み上げてきている学問なんですよね。
なのですごくたくさんの膨大な知識が積み上げられています。
家畜から始まってますけども、畜産動物に限らずいろんな動物の行動学、
習性、生体が明らかになって、
それに基づいて欧米だと法律に反映されていたりもしますし、
市民もそういった知識を大学で簡単に習うことが出来るという状況にあります。
欧米だとアニマルウェルフェアが動物に対してひどいというだけじゃなくて、
その動物が健康であるという事が人間の健康にも
反映されてくるというふうに考えられているんですね。
それは事実だと思うんです。OIEという国際機関もそうなんですけども、
動物福祉をあげて動物用医薬品を使わない、
抗生物質を減らすということができるという
社会は薬剤耐性菌の問題などを含めて人間の健康に直結してくるものなんですね。
そういった背景もあって欧米ではアニマルウェルフェアに
配慮した食品というのが一般的に売られています。
日本だと狭いケージの中で卵を産んでるのが一般的ですけれど、
欧米だと今はケージフリーの卵というのが主流になっていまして、
オーストラリアとかイギリスとかスイスとか、
いろんな所でケージフリーの卵ばかりがスーパーで売られるようになってきて、
売り場自体が変わってきていますので、
日本人がアニマルウェルフェア知らないと言うと向こうの方だと
ビックリされるんじゃないかと思います。
ドイツに行った日本人の方と話した時に欧米と日本で違うのが
「カワイイ」なんだって言われたことがあるんですね。
向こうの方は動物をそんなにカワイイっていう猫可愛がりみたいな事を
そんなにしないと言っていて、
それはやっぱり動物の本来の習性というのをキチンと
見てるからなんじゃないかなと思います。
私達日本人はどうしても全てがぬいぐるみのようなそんなイメージで
動物に接してしまいますし、
すぐ「カワイイ」って言ってれば全部許されるような
行動をしてしまうんですけれども、
相手からするとこの人間は一体何をやっているんだ、みたいなそんな感じですよね。

選んでください。