2017.3.29
毎週水曜日はウェブマガジン「greenz.jp」にフォーカス。
今日はその中から、アメリカの食品ロスに対するアプローチをご紹介しました。
日本でも深刻な問題となっている「食品ロス」の現状。
いわゆる、まだ食べられるのに廃棄されている食べ物のことですが、その量は年間でおよそ632万トンと言われています。
消費期限が近い缶詰や保存食などは、食糧を必要とする人たちに配ったり、様々なアプローチが取られるようになってきている一方、生ものはどうしようもない、と、投げ出されてしまっているケースが多いようですが、アメリカでは一流シェフたちがこの食品ロスの問題に取り組んでいるんです。
オバマ 前大統領にも食事を提供したことがある人気シェフのダン・バーバーさんは、ニューヨーク郊外で食農一体型のレストラン「ブルー・ヒル」を経営、農業や材料に対する意識も高く、食品ロスの増加を懸念してきた人の一人。
そんな彼がオープンしたのが、形や色が悪くて捨てられてしまう野菜や果物を、ハイセンスで美味しいメニューに生まれ変わらせるというポップアップ・レストラン「wastED」。
例えば、捨てられてしまうズッキーニの葉は緑色が綺麗なパスタに変身。
テーブルランプは牛脂を使ったロウソクで、テーブル上のグリーンもハーブを育てたもの・・・など。
プレートに鮮やかに盛られる洗練された料理は、廃棄予定の材料から作られたと気づくことはできないものばかり。
お客さんたちも「環境のため」という意識ではなく、「食べてみたい」「行ってみたい」という好奇心で訪れる人たちばかりで、大反響となっているようです。
キャビアやフォアグラだけではなく、私たちが「ごみ」としてしまっているものでも一流レストランの一皿に生まれ変われるという可能性を示してくれています。
何を「ごみ」とするか・・・その定義、考え直してみませんか?