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STORY

2019.11.16

小説家の道尾秀介さん

++ Introduction ++

今年7月に出版されたミステリー小説「いけない」が
ベストセラーを記録している作家の道尾秀介さん。

架空の町「がまくら市」で起こった3つの事件とエピローグからなる
4章で構成されている「いけない」を執筆したきっかけについて・・・

『作家になって15年経ちますがこれまでいろいろな作品を書いてきて、
今まで自分が書いたことも読んだこともない小説を作りたかったんです。
で、各章の最後の1ページをめくると文字ではなくて写真が出てきて、
それをじっと見ているともう一つの真相が出てくるかもしれない…
しかも4章を繋げて読むとまた別のものが見えてくるという作品を
書こうと思いました』。

第1章の「弓投げの崖を見てはいけない」は10年ほど前に書かれた
単行本には未収録だった中編小説で、
出版社から新作の依頼を受けた時に
今しかないと思って2章目を繋げて書き、各章の最後に1枚の写真を
入れることを思い付いたということで、道尾さんによれば“体験型”。
読者が本の中に入り込んで自由に遊べる構成になっており、
その意味が分からないまま
ラストまで読み進んで再読という形も歓迎とか。

これまで数多くの作品を生み出している道尾さんですが、
執筆のスタイルについて・・・

『短編の場合は起承転結が全部決まっているケースが多いですが、
長編と中編は真ん中が結構曖昧で書いているうちにキャラクターや物語が
引っ張ってくれてだいたい違うところに辿り着くんです。
事前に設計図を書こうとは思いますが、その時間は面白くないんですよね。
結局、書き始めると違う方向に行ってしまうと思っているので
事前にはあまりきっちりとは書かないようにしています』。

「いけない」は大好評を受けて続編に取り組むということです。



++ Until now ++

初めて小説に触れたのは17歳の時で太宰治の「人間失格」だったという
道尾さん・・・

『書店に行って棚を見ていたら太宰治、「人間失格」という著者とタイトルを
両方知っていたのがそれくらいで、しかも薄かったので買って読みました。
ファーストインパクトは大きかったですね。
そこからいろいろな小説を読んでいくうちにこれは自分で書いたほうが
面白いのではと思って… 大いなる勘違いなんですけど(笑)。
何かものを作る人間は“勘違い力”が大事なんですよ。
100%自分の趣味に合っているものは本屋さんに無いと思って書きました』。

小説家としてデビューする前、約8年した営業の仕事で
知らない人に強制的に会って話しをして相手の好みを探った経験が
ある意味でトレーニングになって今に活かされていると感じるとか。

第1作目を発表して新人賞を受賞した当時は会社員との兼業で
作家の活動していくことを考えていたそうですが、
ある時、営業車の中でちょっとさぼってノートパソコンで第2作目を
書いていたら見つかってしまい、選択を迫られて半ば強制的に
専業作家の道を選んで現在に至っているということです。

++ Right now ++

オンとオフは大好きなお酒を飲むことで切り替えているという道尾さん、
最近のお気に入りは以前、観光で訪れたアイルランドのバーで飲んだ
アイリッシュウィエスキー「ジェムソンゴールド」で、
家でチビチビ愉しんでいるとか。

新作の執筆に追われる日々について道尾さんは・・・

『朝、起きた瞬間から行き詰まっているんですけどね(笑)。
「いけない」が30冊目になりますが過去に出した長編と同じ内容や
短編にちょっと出てきたようなことも書けなくて…
毎回全部を出し切るので出涸らしみたいになって行き詰まりなんですよ。
インプットは普通に生活している中で人と話をしたり、
いろいろなものを読んだり見たりしているとたまに引っかかってきますが
探すと無いですよ。ボケ〜っとしながら外を走っていると、
たまにパーっとアイディアが上がってくることがあって
直ぐにメモをとって家に帰って書くことが多いですね』。




++ From now on ++

活字離れが進む現在の状況について道尾さんは・・・

『世の中のあらゆる商品は売れなくなってきたら改良するじゃないですか。
でも、本の業界だけは買わなくなった人のほうが悪いと言われるんですね。
そうではなくて良いものを作れば戻ってきてくれるんですよ。
僕は必ずそうなってくると思って、「いけない」みたいな…
こんな本は見たこと無いでしょう、ほら面白いでしょう小説と
思ってもらいたいなと思って、こういう新しいものを書いたんですよね』。

近況としては10年前に発表されて映画化もされた「カラスの親指」という
詐欺師たちの物語の続編「カエルの小指」を10月25日に刊行。
現在は長編小説「龍神の雨」「風神の手」に続く新作を執筆中で
タイトルは未定ですが「雷神の◯」になるそうです。

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