J-WAVE 81.3 FM
SATURDAY 21:00 - 21:54

STORY

2024.03.02

医学博士/脳科学者の藤井直敬さん

++ Introduction ++

医学博士で脳科学者の藤井直敬さんが
取締役をつとめる株式会社ハコスコ。
こちらではダンボール製のVRゴーグルにスマホを嵌め込み
専用のアプリを起動させると
誰でもVRを体験できるといったものを開発。

理化学研究所にいた時に
目の前にいる人が実在するのか
判別するのが難しいといった体験ができる
SR技術が元となっている、このハコスコ。
そんなSR技術を作った当初
すごい技術ということで多くの注目を受け
これを使ってビジネスに繋げてくれる方がいたら
いいなと思っていたそうですが
なかなか現れなかったため、自分で事業にしようと思ったそう。

『その時に、たまたま堀江貴文さんがきて
「これスマホでもできるんですよね」って言ったら
「やればいいじゃん」って言われて
そこで「そうか」と気がついたので
実はハコスコができたきっかけは堀江さん。』

藤井さんは理化学研究所で
“社会性”について研究されていたそう。

藤井さん自身、友人や家族、上司など
誰か目の前にいると
それによって「いる」時と「いない」時とで
できることが違う自分が嫌だったそう。
そんな社会的な環境によって
人の振る舞いがが変わる仕組みについて
解明できたら藤井さん自身の嫌な部分が改善されて
楽になれるのかなと思い研究を始めたそう。

当時、上下関係があるサルを使って研究をしたところ
一緒にいるサルによって
振る舞い方が違うという研究結果が出たとのこと。
しかし、人間は嘘をつくのでサルほど綺麗な結果は出ないそう。
なので人間で実験しようとすると
目の前にいる人の条件を切り替える
現実を操作することが必要になってくるので
このSR技術を開発に至ったとのこと。



++ Until now ++

10歳まで福岡県で育ち野球少年だったそう。
その後、東京に引っ越したタイミングから野球をしなくなり、
そこから体型が大きく。
一番多感な時期には100キロを超える大柄だったそう。
なので今でもご自身のボディーイメージは
その時の大柄な時なんだそう。

大学は医学部に進学されましたが
実はその後、眼科医として
大学院へ入り研究をしていましたが
そのうち楽しくなくなり
教授に「つまらないから、研究嫌です」と言ったそう。
そこで苦し紛れに「脳がやりたいです」と言ったところ
教授が脳の先生を紹介してくださり
脳科学の道へ。

藤井さんといえば熟成肉の『格之進』と共同開発された
カフェインの入ったハンバーグ「エナジーバーグ」。
元々、お肉好きの藤井さんがお客さんとして
『格之進』の千葉祐士さんと知り合い
いつか2人でタックを組み、何か立ち上げると千葉さんが
周囲に話していたそう。

ある日、ハコスコのスタッフが
エナジー系ドリンクとサラダチキンを
お昼ご飯として食べていた光景を藤井さんが見て
「カフェインを美味しいものに混ぜたら・・・」と思い
それを千葉さんにお話ししたところ
1週間くらいで千葉さんが試作品を製作。
それがエナジーバーグに。

++ Right now ++

10年前くらいに熱海に家を買い
週末だけ、そこで過ごされていたそうですが
コロナ禍でリモートワークが進んだことで
完全に移住。

藤井さんのプライベートで何年も悩んでいるのは
「お肉をどうやって焼いたらいいの」ということ。

『自分で良い肉を買って
これは本当に、このお肉の持ち味を
100%出せているのかと思うと・・・
ダメな時もあるんです。失敗する時。
僕じゃなかったら
もっと上手く焼ける人がいたんじゃないかなと思うと
美味しいんだけどしょんぼりしちゃうんですよね。
たまに上手くいくと本当に幸せになりますよね。
結局、お肉そのものが美味しくないとなかなか難しい。
焼き方は同じようにやっても全部違うから
誰もできないんじゃないかな。
格之進の千葉さんですら「お肉は難しいよ」って言っている。
めちゃくちゃ焼いているのにわからないって。』



++ From now on ++

藤井さんが今後チャレンジしてみたいことは・・・

『若い方とか、新しいことを始めたいという人たちを
上手く支える仕組みの一部になりたいなと思うし
その結果、今ない価値、新しい価値を
世の中にちょっとでも残したいなと思います。
大学で教えていたりするから、
学生さんに一つでも残るといいなと思いますし
ハコスコは昨年、DNPっていう会社にM&Aされたので。
DNPって大きな会社なんですけど
創業150年になろうという会社なんですよね。
だからどうしてもその中でいろんな仕組みが
今の時代に合っていないところがあったりして。
それを僕らのスタートアップ的なスピード感のある
いろんな仕事の仕方を、彼らの良さと結びつけて
今までにない何らかの形を作って
価値に転換するということをやりたいです。』

VRなどが進み、最新技術が私たちの生活の中で
どんどん当たり前の存在になっていく中で
これから必要なのは「現実とは何か」ということ。

『たとえばAIとかが今出てきて
普通に僕らの日常に紛れ込んでくるわけですよね。
その時に、「今の〇〇って本当?」って
疑うのか疑わないのか、わかった上で受け入れるのかとか
いろんな境界がこれから揺らいでいくんですよね。
その揺らいでいる境界を
どこにどう自分がセットしたら受け入れられるのか
社会はどう受け入れるべきなのかみたいなことを考えると
面白いんですけど答えがないんですよね。
巧妙な形で区別がつかないところで
いろんなものが操作されていくっていう可能性があるから
それは怖いところでもあるし、便利なところでもあるので。
現実を疑うっていうことを前提にした社会になっていくと思います。』

ON AIR LIST

  • PEG / STEELY DAN
  • HUMAN BEHAVIOUR / BJORK
  • エジソン / 水曜日のカンパネラ
  • HAPPY / PHARRELL WILLIAMS

ARCHIVE

MESSAGE TO STUDIO

メッセージを希望する方は、
下のボタンから専用フォームにて送信ください。

メッセージを送る
  • ORIENT STAR

INSTAGRAM

HOME