++ Introduction ++

今年でデビュー20周年の安藤裕子さん。

『音楽としての変化というのは時間の経過の変化ではなくて
常に面白いことを探す意味での横に続く変化なんですよ。
でも自分も、一人間だから気がついたらすごい
社会人ぽくなったなっていう変化はすごくあります。(笑)』

お子さんもいらっしゃる安藤さん、
今ではママ友とのコミュニケーションなども取れるようになったりと
社会人ぽく変化したとお話しされていましたが
デビュー当時はラジオのコメント収録や生放送でも
混乱して泣いてしまっていたとのこと。

『話しかけられていることにだんだん息が詰まって泣き出して、
だからMCの方も「いろんな思い入れがあるんですよね」というように
話をつなげてくれたりして。
出演後に、レコード会社の担当の人に「下でお茶しよう」と言われて。
そこで「みんな困っちゃうからさ」って注意されて。(笑)
そんなところから考えたら、今、市川さんと初めましてで
フランクにしゃべるっていうのは大人になったなと思います。』

徐々に社会人としての対応を覚えていったそうですが
中でも大きな変化のきっかけは取材を受けた時に
自分では言っていないことを書かれることが多く
それが悔しかったのこと。

『だから一つ聞かれたら1〜100まで答えるみたいな。
今となって考えると余計な話をしすぎて何を言っているか
わからないとも言われるんですけど
そこから「しゃべるペルソナ」が自分の中で出来上がったんですよね。』

昨年から今年にかけてアコースティックツアーを開催され、
春の音楽フェスにも出演。
改めて安藤さんが思う、ライブの楽しさとは・・・

『これがいわゆるコミュニケーションだなというふうに一番思っていて。
SNSとかで身近に情報が出ているじゃないですか。
でもそれって発信の全てが虚像じゃないですか。
あんまり芯をとらえてないから、そんなに得意じゃなくて
こそばゆいいんですよ。嘘っぽいものが。
そういう意味ではライブっていうのは同じ空気を
同じ波動で動かすから、
そこで初めて取れるコミュニケーションっていうのがあって
MCは苦手だけど、同じ空気を一緒に混ぜあうっていうか。
そういう意味ではリスナーと言われる人との
本当のコミュニケーションっていうのが
ライブみたいなものになるのかなと思うんですけど。』



++ Until now ++

最初に興味を持ち始めたのは
音楽ではなく映像の世界だったそう。
高校生の時には文章や絵でショートストーリーを書いていて
ずっと形にしたいなと思っており、
文化祭の時には映画を作って上映したそうです。

『楽しかったんですよね。人と分かち合うことが。
自分のイメージだけではなくて、
人がセリフを読むと全然違うトーンで応えも違うし、
カメラ構えてもらって、自分が出る時の画を見たら
こういう風に画を撮っているんだとか
世界が広がるっていう楽しさ。』

映画を作る楽しさから
映画の専門学校を受験しようと思い願書を提出する直前に
元々、飽き性な性格だった安藤さんは
もし学校に入って飽きてしまったら、どうしようと心配になり
映画の専門学校の受験を断念。
結果、普通の大学に通うこととなりました。
学生時代には芸能活動も行っており、
あるオーディションで歌を歌ったことから褒められ
そのことがきっかけとなり音楽を自身で作り始めたとのこと。
しかし作ってみるとなかなか思うようにいかなかったそう。

『自分が作ってみたメロディーとか歌詞って
信じられないくらいダサくて
こういうワンフレーズの中にストーリーを落とし込むって
なんて難しいんだろうってやり始めて発見して
逆に燃えて、スイッチ入って。』

++ Right now ++

ライブに向けて体力づくりのためにバレエを習われている安藤さん。
元々、飽き性という性格で楽しさがないと飽きてしまうので
ジムではなくてバレエにされたそう。
１時間ちょっとの練習でもしっかりと疲れるので
体力づくりになっているとのこと。

そしてプライベートではシーズーを飼われており
安藤さんのInstagramには愛犬のお写真もアップされています。

『ちょっと小ぶりなんですよ、５キロくらいで。
で、永遠ふにゃふにゃしているから
前世ぬいぐるみなのって(笑)』



++ From now on ++

デビュー20周年の記念日
７月９日(日)、東京・LINE CUBE SHIBUYAにて
「安藤裕子 -20th anniversary- 我々色ノ街」開催。

『あんまり周年っていうのを考えてこなかったんですけど
今回は流石に感慨深いというか
20年というとすごく大きな時間だったから
だから結構、記念だなと思って
割と過去曲から自分の人生をなぞっていくような感じでやっていく。
そして新しいものも織り交ぜはしたいですけど曲数が多くてね(笑)』

デビューから20周年を迎えた安藤裕子さんの、
今の夢とは・・・

『今って時代が混沌としていて大きな変革を迎えているから
できる限りの平和があることだったり、
自分の肉体の時間も随分と経っていますから
健康がいつまで保つかなということと、
あとは時代が変わっていく中で
我々が普通だと思っていた平和な暮らしっていうのは
なかなか継続は難しいと思った時に
娘がいるので順調にお婆さんになってほしいっていうのは夢ですかね。』