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STORY

2023.05.27

東京工科大学学長の香川豊さん


++ Introduction ++

科学技術を使い、社会貢献につなげるというマインドで
日々研究を重ねている東京工科大学学長の香川豊さん。

『スポーツの選手と同じように研究者って
トップに出ないとつまらないんですよ。
例えばマラソンで走っている時を考えてもらえるとわかりますが
トップ集団って前だけ見て走ればいいんですよ
それが真ん中になったり、後ろになると
前も後ろも見ないといけなくなるのですごく大変なことなんですよ。
だから研究者はトップ集団に入って
世の中を自分で作っていきたいっていうのが
研究者の醍醐味で、一番面白いことだと思います。』

研究した内容がどのくらい世の中で役立ったのか、
その研究の結果によって、
同じような研究をする人がたくさん生まれたなど
他の研究者にたくさんの影響を与えるというのが
トップ集団で走る研究者なんだとか。

香川さんは引用回数の多い科学論文を書かれ
昨年、スタンフォード大学が公表した
「世界のトップ2%の科学者リスト」に選出。
他の研究者の方々に多くの影響を与えていらっしゃいます。

これまで自分しか知らなかったことを論文としてまとめ
世界に向けて発表するのが
研究の楽しさの一つだと香川さんはお話ししてくださいましたが
同時に研究中は他の人が同じ内容を先に発表してしまうのでは
という不安もあるそうです。

ですが、研究者としてトップを目指すのはそういった面白さ、
そして学生たちにトップを見せることで
多くの学びにつなげてほしいという思いもあるとのこと。



++ Until now ++

昔から算数が苦手で
いまだに数字の計算が好きではないという香川さん。
学生時代はアメリカンフットボールに熱を注がれていたそうですが、
研究に打ち込むようになったきっかけは卒業論文。

『卒業論文って当時は自分で割と好きなことをやらせてもらえたので
これは面白いなと思ってですね。
あとは、やればやるほど、わからないことが出てくるわけですよ。
わからないことが、どんどんと出てくるということは
これは面白いことだと思ってやり始めたんですね。
趣味の世界と同じかもしれないですね、
研究ってすぐに解決できないんですよね。』

「セラミックス」を専門に研究をされている香川さんですが
飛行機のエンジンの問題解決に向け研究中とのこと。
軽量化、効率化、環境問題などの解決を目的に
軽くするのと同時に高い温度で使えるようにしたいと考えているそう。
現在の飛行機には金属が使われていますが
その部分を軽くて高い温度で使えるセラミックの複合材料にできるように
今、研究を進めているとのこと。
今後は耐熱性があることから
原子力の燃料を入れる部分にも使われたり
様々な分野に使われると考えられている材料なんだとか。

++ Right now ++

研究を続けるためにも体力維持が必須。
日々、筋トレ・ジョギング・スキー・テニスなど
トレーニングを日々されている香川さん。

さらにプライベートでは車やドライブもお好きだそう。
よくドライブで信州の方へ行かれ
山並みを見たり、温泉を楽しまれているとのこと。

そういったプライベートの時間でも
今はどこでもインターネットを繋げられるので
仕事とはあまり離れていないようです。


++ From now on ++

現在、香川さんが進めているセラミックスの研究から
今後は飛行機や新幹線などが、
燃費が良くなり、移動も速くなったりなど
より快適なものに変化していくと考えているそう。

技術が進む一方で、人間の脳の処理能力の進歩は
昔と比べあまり変わっていないため
逆に人間が
最新技術の方に使われるようになってきていると考える香川さん。
そのため次の世代は
そういった部分の解決に向けた科学技術が必要だと
お話ししてくださいました。

『今あるものを、いかに我々の能力とフィットさせていくか。
今は人間の能力よりも機械の能力を進化させて
それに人間が合わせて使っています。
逆にこれからどのくらいまで一緒に行けるかで
地球環境を考えた時にバランスが取れなくなります。
だから使われるんじゃなくて、
技術を使いこなすような時代に入っていかないと
みなさん苦労ばかりするようになると思います。』

昨年、東京工科大学で八王子市の小学生を対象に
「小学生SDGsコンテスト」を開催。
子供たちによる自由にSDGsを達成するアイディアを募集したところ
大人が思いつかないようなことが多かったそう。

『本当にこれが科学技術で解決できたら良くなるな
ということも多々ありました。
だから小学生が課題を与えてくれているわけです。
我々、大人はそれが本当に良ければ
科学技術で応えてあげなければいけないですよね。』

東京工科大学学長の香川さん、
学生たちが自信を持ってこの学校を卒業したと言えるような
学校にしていきたいとお話ししてくださいました。

『「自分はこの大学を出たんだ」って後で言いたいじゃないですか。
だからその時に「大学ではこういうことをやっていた」とか
「東京工科大学はこういうところがすごかった」っていうことを
大学の中に何か作ってあげられれば良いなと思ってます。
将来、大学が100周年になった時に
「あの時、こういうことをやってくれたから、今があるんだ」
って言われるようになりたいですね。』

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