++ Introduction ++

男性をターゲットにしたライフスタイルを提案するwebマガジン
講談社「FORZA STYLE」。
ライター・編集者の福田豊さんは
その中で動画連載「ロック福田の腕時計魂！」という
時計にまるわるさまざまな情報を紹介されています。

『今まで雑誌の仕事が長かったんですけども
動画になって気がついたのは
動画ならではの臨場感みたいなのがあるので
実際に時計を手に取って見ている感じとか
あるいはお店を訪ねた雰囲気っていうのを
疑似体験として動画で観てもらえればいいなと思ってやってます。』

さまざまな時計をこれまで見てこられた福田さんは、
時計コレクターとしての一面も。
そんな福田さんが思う時計の最新トレンドは
「機械式時計」

『機械式時計って昔の技術で、現代では必需品ではないと。
でもそれが復活してきて、必需品じゃないからこそ
趣味として愛でているみたいな。
必要じゃないのにみんなが買って、着けて、楽しんでいる。
というのが一番のトレンドなのかなという感じはします。』

そして技術的なトレンドとしては
ORIENT STARの時計でも使われているシリコン技術。
シリコンにすることによって
素材として軽く、摩擦係数が低い、磁気帯びをしない、
そしてしなやかな素材なので歯車の噛み合わせに向いている。
デジタル加工で作られているため製品としての精度も高いなど
あらゆる面から時計のムーブメントに適したパーツなんだとか。
ORIENT STARではガンギ車の部分でシリコンを使用。
シリコンを使うことで軽量化し、駆動時間が革命的に伸びたそうです。



++ Until now ++

3歳の頃に引っ越したところの２階に時計店があり
子供の頃は毎日、その時計店の窓に張り付いて時計を眺めていたそう。
さらに当時住まわれていたご自宅からの近くに自転車屋さんがあり
そこで見るパンク修理も好きだったとか。
今、改めて振り返ると機械好きはそこからだったのではと
お話ししてくださいました。

ライター・編集者の前は建築家だった福田さん。
しかしバブル崩壊と共に、
当時勤めていた会社の建築セクションが解散。
そして次に移動した部署がメディア事業部だったそう。
そこで「エスクァイア日本版」広告営業として活動を始めたのが
出版業界のスタートだったとのこと。

お仕事、そして時計コレクターとして
これまで様々な時計を見てこられた福田さん。
時計を選ぶときに大切なことは実物を見ること。

『ショーケースに並べてある時と、
実際に腕に乗せた時って
驚くほど表情が変わる時計があるんですよ。
「これ絶対に大きいよな〜」と思うものが意外にピタッと来たり
すごくクラシックなものが実は腕に乗せると
モダンなものだったりとか。
そういう風に表情が大きく変わるものほど
実は良い時計だったりする。』

自分で着けた時の時計の表情、
さらにその時計を着けた時、第三者からどう見られているのかも大切。
そのため自分が時計を着けてどう見られているのか確認できるように
良い時計店では大きな姿見が置いてあるとのこと。

表情が大きく変わるものほど良い時計だとお話しいただきましたが
他にも良い時計に共通する見極めポイントがあるそう。

『完全に僕の持論なんですけども。
良い洋服って、良いボタンがついているんですよ。
逆に良いボタンがついている服は、作りが良かったり
生地が良かったりする。
良い時計は針が良いんですよね。
大量生産の時計は金属を打ち抜いたみたいな
立体感がない、平たい針が多いんですけど
丁寧に作られた高級な時計の針は
立体的にできているんですよ。
だから針を見て、「この針、手間がかかっているな」とか
「綺麗だな」とかっていう時計って良い時計です。』

++ Right now ++

ロックTシャツがお好きな福田さん
ご自身のInstagramではロックTシャツを紹介されており
数々のロックTシャツをお持ちだそうですが
そんなロックTシャツで後悔していることがあるそう。

『The Alarmっていうウェールズで結成されたバンドで、
僕、大好きなんですが、残念ながらTシャツを持っていなくて。
それで電車に乗っていたら向かいにいる男性が
明らかにThe Alarmのセカンドアルバムのジャケットがプリントされた
Tシャツを着ていて。
お金と名刺を渡して「そのTシャツを譲ってください」って
言おうと思ったんだけど言えなくて
いまだに「あの時、言っておけば良かった・・・」って後悔してます。』



++ From now on ++

今後「ロック福田の腕時計魂！」で取り上げてみたいテーマは
地方都市の時計店巡り。

『その土地でずっとご商売されている時計店って
すごく良いお店が多いんですよ。
しかしCOVID-19で出張ができなかったので・・・
ようやく自由に行き来ができるようになったので
それをいよいよ本格的に始動したいなと。』

時計の魅力を発信し続ける福田さんの
今後の活動について、そしてメッセージを伺いました。

『こういうお仕事に携わっている身としては
これをファッション・流行ということで終わらせずに
スタイル・様式として残っていけるように
僕もちょっとでも力を添えられたら良いなと思っています。
絶対に目で見ることができない、手で触ることができない
「時間」というものに人間が気が付いて
それをどういう風に共有して可視化できるかというところから始まって
人間が発明した優れた発明の筆頭に挙げられる一つ。
それがいまだにお金を出して買えるわけなので
そう考えると普通に売っていて買えるなんてすごいじゃないですか。
人類の叡智の結晶が買えるんだよということに気が付いていない人は
一度買ってみてください。
既に分かっている人はもっと掘り下げて時計沼にハマってくださいと。』