J-WAVE 81.3 FM
SATURDAY 21:00 - 21:54

STORY

2023.04.29

エディター/ライターの渡辺祐さん



++ Introduction ++

渡辺祐さんといえば、
編集者であり、ラジオパーソナリティとしても長年活躍!
ナビゲーターをつとめるJ-WAVE 土曜の朝8時からのプログラム
「RADIO DONUTS」は、昨年15周年を迎えました。
リスナーからは番組「ゆるさ」が良いという声が多いとのこと・・・
渡辺さん自身、意図して緩くしているわけではないですが
土曜日午前中の緩い空気を壊さないように心がけているとか。

番組開始から15年半を振り返り、
特に記憶に残っている出来事は東日本大震災。
発生の翌日も生放送を行われました。

『もちろんライフライン情報やニュースなど中心に
通常の放送ではないですが
こういう言い方をしたらおかしいですが現実味がないというか。
自分がマイク前でそういう体験をしているのが。
それがのちのRADIO DONUTSに
どう生かされているかは置いておいて
ラジオの生放送の凄さ、大変さ、
もしかしたら何かの価値があったかなとか
いろんなことを思いますね。』

ここ数年で、ラジオの聞かれ方や楽しみ方は
大きく変化してきました。
昭和の深夜放送から聴き始め
仕事中に聴くお昼のワイド番組など
今ではナビゲーターとしてラジオに精通している渡辺さんが思う、
今と昔のラジオの変化とは・・・

『今の10代と聴き方が全く違うじゃないですか。
だからもしかしたら同じようにブームが戻ってきたのではなくて
新しいことが起きているような気がしますね。
昭和の「あのラジオ」が戻って来たんじゃなくて、別のこと。
そこの世代の差はすごくあると思います。
もし若い人たちがラジオという媒体に
どんどんと戻ってきているのだとしたら逆もありますね。
大人も、おじいちゃんおばあちゃんも、若者も聴いている
ということをしっかりと意識した媒体であれば
いいんじゃないかなと思いますけどね。』

編集者としても活動されてきた渡辺さんは
ラジオのメール紹介は読書投稿欄と似ていると
お話ししてくださいました。
投稿してくださったものをいかに面白く広げることができるか
最終的にラジオだったらコメントを入れる
雑誌はキャプションをつける。
今、ラジオで届くメールにコメントをすることができるのは
「街や新聞などで見かけた変な物」を投稿するコーナー「VOW」を
10年間担当し鍛えられたからだとお話ししてくださいました。



++ Until now ++

昭和時代に編集者として活動をはじめ、
平成元年の1989年に、ご自身が代表をつとめる
「ドゥ・ザ・モンキー」を設立。
昭和から平成のカルチャーシーンを振り返えり
1980年代は「なんでも面白がる」
という気風があったと感じていた渡辺さん。

『メジャーなものと、マイナーなものとか。
新しいものと古いものとか。売れそうなものと売れなさそうなもの。とか
そういうことをあまり気にせず、
どっち側からも面白がるというような気風が
なんとなく、特に若い人の間であった。
だから今まであまり取り上げていないものを
ピンポイントで取り上げて、
「これは絶対に面白いです!」という広げ方をするみたいな。』

メジャーからマイナーなもの、さまざまな雑誌で
同時多発的にそういった傾向にあったとのこと。
その傾向は大人気なお笑い芸人さんでも、
面白がってマイナーな雑誌に登場することもあったそう。
あまりコスパを考えず、
「面白さ」を追求する勢いが強かったのではと
お話ししてくださいました。

1970年代は古いカルチャーに対して
反発する「カウンターカルチャー」の要素が強くありましたが
古いものも含めて
全て面白いというふうに変わった1980年代のカルチャー。
現在、起こっている町中華人気も
実は1980年代にもあったそう。

『50年代や60年代のものを掘り出してきて
「これ面白いでしょ」って言って
提示するっていうカルチャーみたいなのがあって。
その頃からレトロって言っていたんだけど
そういう意味では今にも繋がるんですけど
昔のものは捨てて新しくなろうという感じでもなくて
新しいものも、古いものもどっちからでも面白いという空気は
80年代になってからだと思います。』

++ Right now ++

Instagramではご自身がこれまで足を運んだ記録として
様々な飲食店の写真をアップしていらっしゃいます。
渡辺さんが行かれるお店にはある共通点があるとのこと・・・

『町って使うものだと思っているので
自分にとって美味しくて、使い勝手が良くて、しかも落ち着ける
となるとどうしても古いお店とか、
長年やっているお店になりがちだったりするんですけども
それは自分が生きてきた年齢と関係があるので
自分のために残しておこうかなと思って。』

先日、雑誌で「町鮨」の特集をされた際に
町のお寿司屋さんへ行き、
久々に町鮨の良さを思い出したとのこと。
そして雑誌の取材中に歴史が長い町のお寿司屋さんほど
プラスチックがあまり使われていないということを発見した渡辺さん。
そういった町のお寿司屋さんの空気感を
子供たちは早くから体験した方がいいと感じたとか。

『別にファーストフードみたいな空間が悪いと言っているわけではなくて
いろんな木と瀬戸物くらいしかない空気とか。
成分が違うような感じましたね。
まあ、そんなに大袈裟に考えずに
人が落ち着く空間っていうのがあるよっていうのは思います。』



++ From now on ++

本やCD、レコードなど多数お持ちの渡辺さん、
最近はそういったものを少し整理していこうと考えているそう。

『自分に必要なものというか、
自分は何をしてきたのだろうかとか
一回整理整頓をしてもいい時期なんだろうと思っていて
それの延長線上で
もしかしたら少し自分のことを書き物として残してもいいのかなと
ちょっと思います。』

そして15周年を迎えたJ-WAVE RADIO DONUTSの
今後については・・・

『基本は変わらないと思います。(笑)
そんなに器用なこともできないので、あまり変わらないと思うのですが
とわいえ、ご出演いただく皆さんも世代交代するし
そうすると最若手のミュージシャンは
限りなく孫世代に近いところまで、そろそろ来るんですよ。
その来ていただくゲストの方々に失礼のないようにしたいと思います。
「なんでこのおじさんとお話ししないといけないんだろう」
って思われないように(笑)
逆にいうと新たにやりたいことですよね、
こちらが何かを教えるとかは考えていなくて、
どういう経緯でゲストとしていらっしゃるのかとかに
興味がすごくありますね。
だからそういったことの一つの発信の場として
RADIO DONUTSがあればいいなと思います。』

ON AIR LIST

  • SOUL MAN / SAM AND DAVE
  • SEXUAL HEALING(KYGO REMIX) / MARVIN GAYE
  • BOURBON STREET BLUES 〜伊勢佐木町ブルース〜 / 青江三奈
  • SIDESHOW / BLUE MAGIC

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