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STORY

2023.03.11

俳優の南果歩さん

++ Introduction ++

東日本大震災の発生から12年。
大きな被害を受けた東北で
被災者支援として多くのボランティア活動が行われました。
今回のゲスト、俳優の南果歩さんも被災地へ足を運び
避難所で色んな方々とお話しをされたとのこと。
そこで会話をする中で
「ドラマが見たい、ドラマに出てね」という言葉をたくさん頂いたそう。
どんなに大変な状況に置かれても、
人は物語を求めるのだと気づいた南さんは
震災発生からしばらく経った時に、これから何ができるのか考え
被災地の皆さんの心の癒しとして
「絵本の読み聞かせ」を始められました。

この絵本の読み聞かせはコロナ禍でもリモートで行われました。
しかしリモートで行うことで、絵本の権利関係により
読みたい本も読めない問題が発生。
そこで以前、南さんがオリジナルで描かれた物語を
リモートの読み聞かせイベントで披露したところ
たくさんの反響があり、
昨年12月にアーティストのダンクウェルさんが作画を担当し
絵本「一生ぶんの だっこ」として出版されました。

『コロナ禍でソーシャルディスタンスということが
私たちの日常に入り込んできて
人と距離を取らないといけない。スキンシップが取れない。
ハグも握手もちょっとした触れ合いも遠慮してしまうという中で
でも肌と肌が触れ合って温もりを感じるというのが
今だからこそ必要なんじゃないかなと思って。
これは(一生ぶんの だっこの原稿用紙)はタイミングを見計らって
出てきたんじゃないかなと思ってですね。
机の中に放って置いたんですけどね、
多少描き直しをして、読んだんですよね。』


今回の物語が生まれたきっかけとは・・・

『私自身が子育てをしている中で自分の子供に
何を残してあげられるのかなということを
ぼんやりと考えていたんですよね。
それは自分が愛された記憶じゃないかなと。
そして独り立ちして生きていく中で
絶対に一生自分を支える確かなものになるはずだと思って
嫌というほど抱っこしていたんですよね。
それで本来、過剰に愛情を与えたいというタイプなので
「今日も一生分の抱っこするね」みたいなことを
よく言っていたんだと思います。
その言葉が自分の中で残っていて
そういう話を描きたいなと思っていて。
何の目的もなく描いた原稿だったんですけど
日の目をみて良かったです。』



++ Until now ++

小さい頃から本を読むことが好きで
本を読みながら好きな言葉があると、
赤線を引くほど言葉に関して敏感だったそう。
学生時代にはダンスもされていたこともあり
言葉を使って表現したい想いが強くなり、
演劇を始められました。

南さんの俳優人生でターニングポイントとなったのは
デビュー作の「伽倻子のために」。

『あまりに自分が何もできないことに
落ち込む日々だったんですけども、
すごく良かったのはオーディションも時間をかけて
見てくださったことと
監督が「自分は果歩を選んだ責任があるけれども
果歩は選ばれた責任があるんだ」
という言葉をかける監督だったんですよね。
もちろん監督だし、自分は初出演だし、経験値の違いはあるけれども
「あっ、そういう対等さがあるんだ」ということを
すごく感じたんですよね。
だから初めて仕事の中で会った大人の価値観って
すごく強く残るじゃないですか。
そういう意味では小栗監督が色んな言葉をかけてくださったことが
仕事を続ける中での支えというか、指針になっていて
今でも感謝していますね。』

南さんがお仕事をする中で大切にしているのは
余力を残さないこと。
そして一つ一つのお仕事を新鮮に受け止めること。

『自分が新鮮に思っていないことなんて
人が見たいはずないから。
「あーこういうことか。」「こういうもんか。」
みたいな考えを持っている人の演技なんて
誰も見たくないと思うので。
自分がどういうアプローチできるかということに対して
自分を新鮮に保つことが一番大事かなと思っていますね。』

++ Right now ++

愛犬たちと遊んでいる時が一番のリラックスタイムだと
お話ししてくださった南さん。
7歳のママのシャンティーちゃんと、
娘の4歳のジョイちゃん、2匹の愛犬と
プライベートを過ごしているそう。

『娘のジョイも多少大人になってきましたけど
でもまだまだ悪い感じ(笑)
その悪いところがまた可愛いんです。
あの嘘のない真っ直ぐ見つめる瞳が大好きですね。』

2018年にはバンド「Nicochans」を結成、
南さんはボーカルを担当されています。
ご友人たちと結成されたバンドでコピーをメインに
ライブもされているそうです。



++ From now on ++

海外でもご活躍の南さん、
今後の活動について、日本と海外とを行ったり来たりしながら
好きなこと順に色々とやっていきたいとお話しされていました。

『俳優業は私の基本なので、
今までは俳優業が一番大事だから他のことを
セーブするスタンスだったんですけども
今はもうちょっと自由な発想になっていて
書くことも好きだし、自分が出演するだけではなくて
プロデュースに回ったりとか
色んな形を変えて表現していきたいなと思っているので
ここから先、やりたいことがたくさんありすぎて
だからやりたいこと順にやっていくしかないなっていう感じです。』

絵本についても次回作の構想を考えているそうで
今回よりも言葉がシンプルになっており
感情をメインに描かれる作品になるそうです。

最後に南さんの今後の夢について伺いました。

『一番最後の夢っていうのが
自分で自分を幸せにすることっていうのがあって。
今までは自分のことを後回しにしてきたんじゃないかな
っていう部分をすごく反省していて。
そうじゃなくて、まずは自分が幸せになって自分が幸せになったら
本当の意味で他者に対して優しくなれる。
だからそういう自分になりたいなというのが一番ですね。
そのためには好きなことをとことんやるっていう
性質を生かして、好きなこと順にやっていくっていう感じです。』

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  • A PLACE IN THE SUN / STEVIE WONDER
  • FLOWERS / MILEY CYRUS
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