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STORY

2022.12.10

俳優・作家、そしてシンガーの中江有里さん

++ Introduction ++

現在、執筆として作品を発表されると同時に、
多くの書評なども寄稿されている作家、俳優、シンガーの中江有里さん。
そんな中江さんが思う「読書」の魅力とは・・・

『私にとって、本に会うことは人と会うことと似ているんですね。
違う世界の人、ジャンル、そういうものに気軽に触れられるとか。
そういった意味で本っていうのは世界への扉でもあるし、
特に自分では絶対に歩めない人生を小説を通して
擬似的に体験できるっていうのも魅力ですね。』

そして何回でも読み返すことができる。
昔読んだ本でも、時を経て今読み返すとまた捉え方が変わり
本を通して自分自身のことがわかるのも本の魅力と感じているそう。

『10代の頃は割と背伸びして、
何もわからないまま遠藤周作とか読んでいたんです。
遠藤周作は今読んでも結構難易度が高い。
でも当時はさらに読んでいてもわからないところがあったけど
ものすごく感じ入るところとかあるんですよね。
その時の記憶が続いていて
20代、30代、40代になってから読み返してみると、
同じところで「あっ、ここ良いな。」って思うところがあったり
昔だったら絶対止まらなかったところで、今は感じるとか。
そういうふうに読み比べることが面白い。
10代の頃はそんな考えはありませんから、
「あの時の私、読んどいてくれてありがとう」と思うんですよね。』

これからクリスマスを迎えるにあたり、ギフトとして
本を贈る時のオススメは絵本。
特にJunaida「Michi」、
ペーター・ヴァン・デン・エンデ「旅する小舟」は
中江さんのオススメの絵本。
この二つには共通して文字がなく、絵のみで構成されているそう。

『絵だけでもストーリーが何となく想像つく。
だから言葉がわからなくても大丈夫だし
大人の方でも何か心の中で読み取る。
もちろんイラストが素敵なんですよね。
だからそういう意味でも、もらうとちょっと嬉しいもの。
プレゼントとして絵本は結構オススメしています。』

音楽活動としては
今年は29年ぶりのフルアルバム『Impression -アンプレッシオン-』を発表!
14曲収録されているこのアルバム、
制作するにあたり「14人の中江有里」というのをテーマに
中江さんの音楽活動をプロデュースする作詞家の松井五郎さんが曲をセレクト。
作家、俳優、シンガーと活躍されている中江さんだからこそ
ご自身を客観視し、
「14人の中江有里」を演じるように歌うということを意識されたそう。



++ Until now ++

幼少期はインドア派で一人でいるのが好きだった中江さん、
その時から本は好きだったそうで
将来は作家さんになりたいと思っていたとのこと。
ですが赤川次郎さんのミステリーを読み始め、トリックが考えられないと
一度挫折したとか。
そこから本を読む方に徹していましたが、
中学時代にはテレビドラマにハマり、脚本家になりたいと思ったそう。
ただどうすればいいかわからないと思っていたところに
ご親族の方が中江さんの写真をとあるオーディションに応募。
最終選考まで残ったことがきっかけに、
それまで縁のない世界だと思っていた芸能界に興味を持ち始めたとか。
その後も何度か応募してみた結果
高校一年生の時にデビュー。晴れて芸能界の道へ進み始めました。
当初は恥ずかしい気持ちが強くて、慣れるのに時間がかかったとのこと。
そんな中江さんの俳優人生でターニングポイントとなったのは
18歳の時に演じたドラマの役。
中江さんとは正反対の性格を演じるため
役作りとして普段の洋服、メイク、ヘアスタイルなど変えたそう。

『自分を徹底的変えて、役に寄せていくことで、
自分の中にだんだんと役が芽生えてくるっていう実感を得た。
その時に「あっ、面白いな」と初めて思いましたね。』

演じていくうちにお芝居というものにハマっていく気持ちと
こんなストーリーで、こんな役柄があったら面白いと想像し、
脚本の興味が再び湧き始め、
そこで28歳の頃にラジオドラマの脚本のコンテストに応募。
その時、応募するために作品を描いている時間が楽しかったとのこと。

『私、ずっとこれがやりたかったんだ!ということに気づいたんです。
演じる楽しさというのは知っていたんですけど
一役しか演じられない。
だけど自分で描くと
全部の役を頭の中で演じながら、脚本として描くことができるんですよね。
だから一人一人の中に自分が宿るというか
自分の属性として20代の女性というと
20代の女性の役しかやれないけど
それこそ50代の男性の役もできるし、
もっと小さな子供の役も演じられる面白さもある。
それを誰にもわかってもらえないですけど(笑)
でもやっている時間が楽しかったんですよ。』

++ Right now ++

10年以上続けているピラティスが中江さんにとってのリラックスタイム。

『ピラティスはコアを鍛える。
ゆったりとした動きに見えますが筋肉トレーニング。
コアを鍛えると同時に体をフラットの状態に戻すっていうのが
私には合っている。あとは呼吸ですよね。
正しく呼吸をする。
年齢を重ねてくると色々不具合が出てくるんですけど
例えば床に置いたものを取るときに、手で取るんじゃなくて
コアを使って取りに行く。
変な体制をとって、体を痛めるということはほぼありません』

お仕事により移動が多い時や、執筆が続いた際に
肩が凝ったりなど、体が不調な時にはピラティスで
体を動かしてメンテナンスをしているとのこと。



++ From now on ++

マルチに活躍されている中江さんですが
今後の目標について、それぞれの活動でより深みを目指し
特に「書く」ことに関しては
しっかり取材をして歴史的な史実を踏まえたような
小説を書いてみたいとのこと。
そして音楽と文学の融合した活動もやっていきたいと考えているそうです。

『これまで色々やってきた中で
自分一人じゃないなって思っているんですよね。
色んな方のお力添えがあって広い世界に行けているというのがあるので。
あと年齢的なこともあるので自分の区切りとしては
来年で半世紀生きたことになってしまうんですよ。
そうするとそこから一つ区切りができるんじゃないかなと思うので
なんかそこで「もうこれで十分」じゃなくて
もう一つ何か違う世界に飛び出したいです。
それは私が敬愛する
俳優の児玉清さんがおっしゃっていたことなんですけども
「人間は50歳から努力したものが伸びるんだ」って。
教えていただいた当時、
自分がその歳になるとは全然想像が付かなかったんですけど
児玉さんの言葉は
今の自分へのメッセージなのかなと思っています。
大体50歳って先が見えてくるイメージがありました。
先が見えてくるから多くの人が諦める。だからここから努力した者が伸びる。
そこから人間が変わるんだって、
だからいつも挑戦していたいというか・・・』

今月末にはスペシャルなライブを控えている中江さん。

・12月24日(土)松井五郎さんプロデュース
「GORO MATSUI SONGBOOKS 14th Christmas Special」出演。
場所:銀座ヤマハホール
会場チケット、配信の両方があります。

藤澤ノリマサさん、中村萌子さん、松城ゆきのさんと共に
松井さんが作詞された作品をそれぞれが歌唱。さらに朗読も。
クリスマスイブの夜にお届けする特別なひととき!

・12月27日(火) 中江さんの誕生日の翌日に開催
単独ライブ『中江有里 Bon anniversaire ! Vol.2』
場所:JZ Brat SOUND OF TOKYO
会場チケットはソールドアウトしましたが、配信(アーカイブつき)があります。

詳しくは中江さんのオフィシャルサイトをチェックしてください。

ON AIR LIST

  • LOVE NEVER FELT SO GOOD / JOHNNY MATHIS
  • わたしのような誰か / 中江有里
  • 六三四 / ADAM AT
  • SHE / ELVIS COSTELLO

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