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STORY

2022.10.22

キャスターでジャーナリストの長野智子さん

++ Introduction ++

2019年6月から、
国連UNHCR協会の報道ディレクターを務める長野智子さん。
より多くの日本の方に難民問題について関心を持ってもらうため
難民キャンプを訪問して現地をレポートし、
VTRを作り日本の方に観ていただいたり、
難民問題をより身近にわかりやすく知っていただく
映画祭、音楽祭などのイベントを行い、
アフガニスタンやロヒンギャ難民女性支援などの
プロジェクトを企画・実施しています。

昨今、ウクライナのこともあり、
日本での難民問題に関心が高まっていますが
その中で長野さんが感じるのは
「難民」と「避難民」を分けられていること。

『なんかアフガニスタンや南スーダンとかシリアとか・・・
たくさん難民がいる中で、その方達は「難民」で
ウクライナの方たちは「避難民」という感じで
見ている日本人の私たちも、日本政府の対応もなんか違うな。
やっぱり一緒なんですよ、自分の住んでいるところが
何かしら紛争だとかでいられなくなっちゃって他の国へ逃げざるを得ない
という状況では、ウクライナの方もアフガニスタンも南スーダンも
みんな一緒なんですよね。
だから今回、これだけ関心が高まったから、
ぜひ他の難民問題も一緒なんだよ。みんな「避難民」なんだよっていう風に
考えてくれたら嬉しいなとはすごく思いました。』

英語では難民も避難民も「refugees」で統一されているのに対し
日本語では「難しい民」で「難民」、
この言葉が日本人の関心を
遠ざけている理由の一つではないかと考えていらっしゃるそうです。



++ Until now ++

将来は学校の先生になるために
大学では教職を勉強されていた長野さん。
しかしその当時のアルバイトは深夜放送のラジオのDJだったそう。

『そのミスDJっていうのは華やかだし
しかも私、ポンコツで厳しくディレクターさんに叱られて、
嫌気がさしてやめますってなったんです。
本当に辛かったという思い出を残して、
また教職をやろうと思ってやっていたら
ちょうど大学4年生の春に路上で
そのディレクターに久しぶりに会ったんです。
それで「アナウンサーにならないの?」って言われて
「アナウンサーに向いているから厳しくしたんだよ」って
今更のように言われたんです。
それで怒られた人にそんなことを言われたから
まあまあ嬉しくなっちゃって、それで受けてみようかなと思った時に
調べてみたら、その時に残っていたのがフジテレビだけだったんですよ。
それで滑り込みで申込書出して受験したのがきっかけですね。』

フジテレビに入社されてからは様々な番組で活躍され
中でもバラエティ番組「オレたちひょうきん族」は印象的なお仕事だったそう。
名だたるレジェンドたちが出演され
毎週、視聴率25%くらいとる伝説的な番組を担当。
そんな番組だったからこそ、自分がどう振る舞えば良いのか
毎回悩まれていたそう。
そこで番組プロデューサーである横澤彪さんに相談。
その時に言われた言葉が、
今でも長野さんの支えになっている言葉だったそう。

『「目の前に厚くて高い壁があった時、
さんまさんや、たけしさんみたいな天才型は
自分で乗り越えていくんだ。
だけど長野みたいな普通の凡人は乗り越えるな。
乗り越えないで厚い壁の前をずっとあきらめないで
ウロウロ歩いていなさい。
諦めずにウロウロしていれば、いつか壁の中から扉が出てくるから、
そうしたらその扉を開けて向こうに行きなさい」
と横澤さんがいってくれたんです。これが沁みて。
つまり天才は天才でいるんだけど
そうじゃない人も続けることが才能になるっていう。』

これまで長野さんはこの言葉を胸に、
高くて厚い壁が現れた時には、乗り越えず
ひたむきにやり続けてきたと振り返りお話ししてくださいました。

++ Right now ++

プライベートでは乗馬をされている長野さん。
始めたのは50歳になってからなんだとか。

『テレビのキャスターをやっている時に
雑誌の取材を受けて「ご趣味はなんですか?」と聞かれた時に
「趣味は仕事です!仕事が大好きで!」と言ったわけ。
終わった後にマネージャーさんに
「50歳を過ぎて趣味が仕事とか、恥ずかしいからやめてください。
まともな趣味を持ってください。」って言われて(笑)
なるほどなと思って、仕事一筋でやってきたけど
何が私はやりたいんだと初めて考えた時に
いとこが乗馬の国体の選手をやっていて憧れていたんです。
それでやってみたいと思って始めてみたらすごくハマっちゃって。』

乗馬をしている時間はデジタルデトックスになり、
さらに馬に乗った時の目線の高さからは、別世界を感じるとのこと。
始めてから週一回のペースで乗馬をされていたそうですが
コロナ禍で2年ほど行けていなかったとか。
そしてようやく今年の春に久しぶりに乗馬をやってみたところ、
ブランクがありうまく乗れなかったとのこと。
なので改めて今、練習中とのことです。



++ From now on ++

これまで様々なお仕事をされてきましたが
今後、チャレンジしたいことは
長野さんがこの業界にデビューされたきっかけでもある
ラジオのパーソナリティーに再挑戦したいとのこと。

『この業界デビューがあまりにもポンコツだったので
なんか残っているんですよ。
その後、何年かテレビの世界で長く仕事をしてきたんですけど
そこそこ経験を積んで、いろんな仕事もして
もういっぺんラジオのパーソナリティーをやってみたいなと。
あの時にディレクターに口酸っぱくして言われた
マイクの向こうのリスナーに気持ちが届くような喋り手というのが
今の憧れですね。』

取材などジャーナリストとしても活動をされている長野さん、
現在、男性9割の衆議院に、女性の国会議員が増えるよう
超党派国会議員と「クオータ制勉強会」を月一回開催。
多様な意見が増える環境づくりを目指しています。
さらに難民支援についても
もっと顔がわかるような発信をしていきたいとお話ししてくださいました。

最後に長野さんの夢について伺いました。

『日本の価値観がものすごく大きく変わる転換期だと今思っているわけですよ。
だからできたら若い人たちの新しい未来づくりっていうのに
私が経験したことを後押ししたいと思って、
今、Z世代の人たちの政治参加とか社会参加みたいなのの
プロジェクトの応援やサポートをやらせていただいたり
審査員をやったりもさせていただいているんですけども、
だから夢は新しい時代に変わった時に
一緒に戦った人たちとお酒を飲みながら
「あの時代は大変だったよね」って笑い合いたいなというのが夢です。』

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  • ORPHANS / COLDPLAY
  • DOWN TOWN / EPO
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