++ Introduction ++

今年、初めてとなる「１人」での「弾き語り」全国ツアーを開催中の
KIRINJI 堀込高樹さん。
以前、ライブが中止になったことを受け
配信で弾き語りライブを行ったところ
好評だったため、今回ツアーを開催したとのこと。

会場はライブハウスやホールではなく
普段音楽ライブを行うような場所ではない、
洋館や銀行だった場所で行っているため
一から作り上げるライブになっているそう。

これまでのKIRINJIの曲を弾き語りすることは
単なる再現とはまた別のものなのだとか。

『曲書いて、アレンジして、ミックスして、
完成という工程があったとして
その一番最初に戻るっていうわけでもないんですよね。
キーボードで曲を書いて、それがアレンジされて
全体が出来上がって、その印象を残してやろうとすると
うまくいかないんですよね。
だからギターで弾くにはどうしたらいいのかなっていう感じで
ギター用に再アレンジをするっていう感じですね。』

以前、冨田恵一さんがゲストにお越しになられた際、
堀込さんの歌詞について、「言葉と音のハマり方が心地よい」と
お話をしてくださいました。
そこで堀込さんの歌詞について、どのように書かれているのか伺いました。

『やっぱり色々試しますね。
例えば、文章に「〇〇が□□をした」ってあったとしたら
これが乗せたいのだとしたら
いまいちピシッとこないと思ったら
「□□をした、〇〇が」と入れ替えるだけで
ハマるじゃんっていう時もあるわけですよね。
そういうちょっとした工夫をしていくっていうことと、
あと、曲がパッと華やかにひらけるところがあるじゃないですか。
そこは感情が昂る言葉とか
視界がパッと開けるような言葉とか
曲が場面転換するところでは歌詞も場面転換するっていうことを
合わせて作るとか。
あとデモを作った人のスキャット具合で判断する。』



++ Until now ++

子供の頃はテレビの音楽番組の影響もあり
歌謡曲を主に聴いていた堀込さん。
その後、ビートルズを始めとする洋楽ロックも聴くようになったそう。

中学入学後、ギターを始め
中学3年生の時にはご自身で作曲されていたそう。
ですが、当時はプロは遠い存在で
特に目指していたというわけではなかったとのこと。
高校生になると軽音楽部に入りバンドを結成、
音楽を続けます。
高校卒業後は、音楽の専門学校へ進学を考えるも
親御さんの反応がよろしくなかったため、大学へ進学。
大学進学後もバンドを組んだものの、どれも長くは続かなかったとのこと。

『まずライブがしたくないっていうめちゃくちゃな理由ですよね。(笑)
バンドは組むけどライブはしたくない。
曲を作ったらデモテープを作りたいから、そのために人を集めるみたいな。
サークルも入ってなくて。
サークル入るとコピーとかカバーとかやらされるから。
やだなあ〜ってやりたくないとかとは言えないから(笑)
だから、俺のやりたい曲だけをやる環境を作ろうと思って
知り合いに集まってもらって演奏して
、、、お疲れ様でしたって終わる感じ。(笑)』

卒業後は、音楽の道へ進まず
ゲーム会社に就職。
ゲーム音楽を作られていました。
当時、スーパーファミコンの「ファミスタ」などの
音楽を作っていたとのこと。

『ファミスタは8和音で効果音が鳴ると
音楽の方のトラックは消えるんです。
だから8音丸々は使えなくて、大体5音くらいで作って
効果音も一本だとショボいので
例えば、「カキーン」っていう音だったら
「カッ」っていう音と、「ダスッ」っていう太い音と
「シューン」みたいなリリースされる音。
この3本くらい一気に使うので頑張って作っていました。
効果音がいっぱいなるとBGMの程がなさなくなるので
なるべく少ない音数で。』

++ Right now ++

ご自身で仕事をコントロールできる
アーティストという仕事だからこそ
休んでいると「休んでて大丈夫かな」と不安になるそう。

今の家に住んで15年ほど経つという堀込さん。
住み始めた当時は奥さんと息子さんと３人暮らしだったものの
今では次男もいらっしゃり、お２人とも成長し大きくなっため、
昔と同じ家のセッティングに違和感を感じるようになったそう。
そこでソファーが大きくて邪魔だと感じた堀込さんは
ソファーではなく、アウトドアで使う椅子がいいのではと
考えているとのこと。



++ From now on ++

現在、開催中の弾き語りツアー
「KIRINJI 弾き語り ?ひとりで伺います」の今後の予定は・・・
10月28日(金) 新潟・旧第四銀行住吉町支店
10月29日(土) 福島・旧広瀬座
10月30日(日) 宮城・塩竈市杉村惇美術館 大講堂

そして10月17日18日：渋谷CLUB QUATTROにて
久しぶりにバンド編成でのワンマンライブも開催！
タイトルは「KIRINJI LIVE 2022」

さらに！12月1日に東京Zepp DiverCity
12月3日に大阪Zepp NambaでTAHITI 80とツーマンライブも行います！

最新アルバム「crepuscular」の
アナログ盤を11月16日にリリースされますので
こちらもぜひチェックです！

今後のスケジュールが盛り沢山の堀込さん、
今後の目標はKIRINJIを長く続けるということ。

『来年で25年とかになると思うんですけど
兄弟でやっていた時のキリンジと
今のバンドのKIRINJIって結構別物じゃんっていう人がいるんですが
別物じゃないんですよ。
僕がやろうと思って始めたことなので。
これが30年〜40年と続いていって
大きなKIRINJIサーガができた時に振り返って
将来、KIRINJIを聴いてくれる人が何十年か後にもいたとして
そういう人が色々紐解く感じで楽しめるようにするっていうのが目標。
そうなるように頑張ろうかなと思っていますけどね。』