++ Introduction ++

7月に『神崎メソッド　〜自分らしく揺らがない生き方〜』を
発売された美容家の神崎恵さん。
こちらは美容本ではなく「現代女性のためのビジネス本」とのこと。
ファッション誌withで、神崎さんがこれまで歩んでこられた「生き方」についての
連載のお声がかかったのをきっかけに
その連載から新たに書き下ろし生まれたのがこの「神崎メソッド」なんだとか。

『根本的な私が大事にしていることだったりというのを
根こそぎ出したという感じですね。
世の中にサンプルが多ければ多いほど良いなと思ったんですよ。
選択肢だったりとか、
「こういう生き方をしないといけないよ。」という一つの生き方よりは
いろんな何百通り、何千通り、何万通りの生き方があって
それを知ることで、
「私はそれとは全然違うけど、私らしい生き方があって良いよね。」っていう
型に嵌めるんじゃなくて
いろんなことを知る上で自分らしくて良いというところに
気持ちが行ってもらえればいいなと
そう感じてもらえたらすごく嬉しいなという想いで書きました。』

神崎さん自身も若い頃は
「自分らしさ」「個性」「自分を大事にする」
ということに迷いを感じていたそう。
ですが、段々と元々、みんな持っているもので
それを認めることだったり、
伸ばしていくことが重要だと理解していったとのこと。

美容家として活動されていますが、
神崎さん自身の中では
美容の優先順位は上ではないとお話ししてくださいました。

『美容は私ができる誰かを元気付ける一つの方法。
なので自分が綺麗であることは大して重要ではないんですよ。
それよりは誰かに綺麗になる方法を
「こういうのがあるよ」というのをお伝えして
それによって「ちょっと綺麗になれた気がして気持ちがいいです」
って言ってもらえることが私の仕事なので。
美容っていうものの目に見えない力、
「気持ちが動く」「前向きになる」
「綺麗になると根拠はないけど自信が出るよね。」みたいな
目に見えないマジック的なところを伝えていきたいなと思っています。』



++ Until now ++

シングルマザーとして子育てをされていた時に
もう一度、人生をリスタートする時に
誰かに伝えられる何かを伝える美容家という職に
賭けてみたいと思ったことから
本格的に「美容家」を目指し始めました。
しかし、調べても出てこなかったため
どうやって美容家になるのかわからなかったそう。
そこで「美容家のなりかた」がないのであれば
自分で作り上げられる可能性あると考えた神崎さんは
自分の中で美容家という解釈のもと勉強し、
とにかく「美容家」と名乗るようにしたそう。
名乗るからには責任も伴うため、
最新情報も取り入れつつ、しっかりと知識を学んでいったとのこと。

今、技術が進み、選択肢が増えたことで
美容家として伝えることが交差しているとのこと。

『皆さん老いていきますから、
でも人類って長く生きたいとか、若々しく生きたいって
みんなが夢として持つ部分ではあるんですよね。
ただ美容も進化してきてしまって
今、老化も病気と一緒で直せるものっていう声が上がってきているんですね。
その中で、でもずっと若々しくいることが、
みんながみんな若くいたいということが果たして良いことのか。
私は選べていいと思っていて
ナチュラルに老いていくというのも美しいことだし
争って美を育てていくのも生き方として、
すごくパワフルで良いなと思うんですよね。
だから選択できるからこそ、これから美容というものをどうやって伝えて
どうやって体現してお話ししたり、表現していくべきか
今、別れ道だったり、交差していますね。』

今、歳を重ねても若々しくいる方が表にイメージが強く、
いつまでも若くいたいという方には勇気が出る世の中になりつつありますが
同時に「こう綺麗でなくてはならない」という
美容に対してのプレッシャーに繋がってしまう可能性もあるので、
これから老いと美しさが共存している女性がもっと
出てきて欲しいとお話ししてくださいました。

++ Right now ++

お仕事とプライベートと、
日頃スイッチを切り替えながら過ごしているという神崎さん。
時間で強制的に区切り、
例えお仕事の途中でも時間を迎えたら切り上げて、
そこから母親として切り替えているそう。

『そうやっていかないと、いつまでもできちゃうし
なんかメリハリがつかないんですよね。
結構その方が集中力も良いし、
潔く断ち切るというのは私の中で大事にしています。』

最近、プライベートで絵を始められたとのこと。
それもただの絵ではなく、美容家の神崎さんらしいものなんだとか。

『化粧品って余りませんか？
あれで何か作品を作れないだろうかと思って
リップとかアイシャドーとかで
作品を作ることを今始めて、面白いです。
発色・立体感とかいろんな色の組み合わせだったり
質感だったり、顔じゃないところに表現していくっていうのが
全部が面白くって。』



++ From now on ++

改めてご自身の活動を振り返り、
未来のことを考えてないと語る神崎さん。

『結構、その時の匂いを嗅ぎとったり
自分の行きたい方向の感覚をその場で嗅ぎ分けて行くんですよ。
だからあんまり先のことを考えたり、見えたりしないんですよね。
本当に最後の最後はどう生きるかわからないけど
最後は健康なおばあちゃんで仕事ができていたとしたら
「おばあちゃん起きてこないけど、幸せそうな顔して起きてこないね」
みたいなところで終わりたいなと思って。
原稿も半分しか書いてなくて、その半分を誰かに書いてもらって
出版してもらってみたいな、夢の途中で終わりたいなと思っています。
それまではずっと走っていたい。』

最後に今後、美容家して
美容の力を楽しむことを伝えたいとお話ししてくださいました。

『お肌をちょっといつもより丁寧にスキンケアをしてあげて
そのツヤめいたお肌を見て、なんとなく優しい気持ちになれるとか
サロンに行って髪でも肌でも綺麗にしてもらうと
なんかちょっと自分のことを特別に思えるとか大事にしようと思えるとか
そういう自分を勇気付けたり、背中を押したりっていう
自分への気持ちを育てるのにとても良いと思うんですよね。美容って。
なのでそういった意味での美容も楽しんでもらえたらなっていうところを
伝えていきたいなと思っています。』