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STORY

2022.07.30

料理人・農家の五十嵐創さん

++ Introduction ++

シェフとして活動してきて、その後農業へ。
農業をしながら命の根源は土だと気づいたことから
土にとって良くなること、
食と農業で循環ができることを考え活動されている
「土とシェフ」五十嵐創さん。

農業を始めるときに美味しい有機野菜を作るためには
土づくりからだと気づいた五十嵐さん。

『いろんな農家さんの野菜を食べ比べていくんですね、
ずば抜けて美味しい人たちがいるんですよ。
その方達に農法を聞いたら
土の作り方が一緒だったんですよ。
それは植物性のものだけで土を耕して
植物性のものの地力を上げて、その地力で自然に育てる、
自然農法と自然栽培のハイブリット的なやり方なんですけど。』

現在、五十嵐さんが行っている土づくりは
ゴミ類を完熟堆肥化するもの。
その中にはいろんな種類のバクテリアが自然に集まっていて
そんな堆肥を植物性のものだけで育てた土の中に入れることで
分解スピードが何倍にもなるので
早く良い土が作れたり、
普通なら1年に一作しか作れないものも
二作作れ生産量も増やすことができる土が作れるそうです。
五十嵐さんは育てながら
どうやったら循環型の農法ができるのか
ということを研究されています。

五十嵐さんが手がけるプロジェクトは他にもあり
後継がいない休耕地を次の世代に繋げるための土づくりをされています。
オーツ麦を育て、それを土の中にすき込むことを5年続けると
美味しい作物が育つ土になるそうで、
そのオーツ麦を使った土づくりと並行して
オーツ麦を収穫し、製品化して土を作りながらも
収益化できるようにした「ナツメとクコのグラノーラ」を販売されています。



++ Until now ++

ご実家は中華料理店を営んでおり
小さい頃からお店の手伝いをされていたそうで
学校以外の時間はお店を手伝うのが当たり前。
土日は何処かへ遊びに行くということはなかったとのこと。
そのため小さい頃から料理人を目指し
保育園の時の七夕の短冊には「世界一の料理人になる」と
書いていたとか。

オーナーシェフを務めていた
お父様が倒れてしまったことをきっかけに
五十嵐さんがメインで厨房に立つも
お姉様の五十嵐美幸さんの姿や
お父様の姿をみて、
ご自身のなりたい料理人像とは離れていたそう。
そこで一番理想の飲食の形を考えた結果
辿り着いた答えは
料理をする上で欠かせない野菜やお肉などの生き物の
邪魔にならない料理人になりたいと思ったそう。
そこで調理後に出るゴミたちはどこへ行くのか知りたくなり
五十嵐さんは自ら、焼却炉や埋め立て地などに足を運ばれたとか。
いざ行ってみると
ゴミを出すことでの地球を汚しているという現状を目の当たりにし
料理人に欠かせない生き物、
その生き物の根源である自然を壊していると感じ
料理をやめようと思ったそうです。

『その時に、命の循環とかゴミっていうのは実は堆肥として
昔はちゃんと土に還して、より良いものを作っているという文化が
250年前に日本にはあったということに気付いて
その世界に行こうと思いました。』

これを実現するために、葉坂勝さんの
高速発酵堆肥化施設ハザカプラントに注目。
これまでゴミを堆肥化するのはできていましたが
できた堆肥で良い土を作るというのが難点だったそう。
その難点がこのハザカプラントだったら可能だと思い
注目されたそうです。

ハザプラントについてはこちらから
http://hazakaplant.co.jp/

++ Right now ++

小さい頃から土日はお店のお手伝いをされてきた五十嵐さん、
そのため今でも休むというのが苦手なんだとか。
そんな中、プライベートでこれからやってみたいことは水彩画。

『水彩画って色を重ねていくじゃないですか。
ピーマンだったりキャベツだったりの野菜の色とかを表現する時に
「あれ、黄色入れるとこの色になるんだな」とかを知りたいんですよ。
そうすると今度はその表現を料理として反映できるし
野菜というものには向き合っているけど
形状とか色の濃さとか
そういうのに向き合う機会がないので
水彩画だったら味とかではなくて形や美しさに集中できるから
やってみたいなと思っています。』



++ From now on ++

7月から料理教室を本格的にスタートさせた五十嵐さん。
生徒さんの作りたい味に徹底的に向き合い、
作りながら生徒さんの声をレシピにすぐに反映させるなど
理想の味に近づける料理教室なんだとか。

『それがお子様とか地域の人とか
そういう人たちに残っていくので。
食文化というものを考えた時に
日本の食文化、地域の食文化だけじゃなくて
もっともっと踏み込むと各家庭の食文化が世界の食を形成しているので
そういうことが大事なんじゃないかなと思ったし
僕が伝えたいのは土によって食材は変わるから
本当に美味しいの作りたかったら
土を守ってというのが伝えたいことなんです。』

料理教室の他にも五十嵐さんはYouTubeで
畑のことや野菜のことなど
日々の研究や向き合っていることを配信中。
ぜひご覧ください。

現在、農業を行っていますが
野菜を売るのをやめたという五十嵐さん、
そこには野菜を収穫して洗って袋詰めして、出荷するまでの
作業の手間を考えた時に
別の時間に当てられるのではないかと考えたそう。
そして農作業は孤独であり、食べている人の顔が見えない
これら2つをどうにか改善できないかと考えた時に
直接、畑にきてもらい、
好きなだけ野菜を摘んで販売するということを考えているそう。

『農家さんのもとへ直接、消費者の方が来ることによって
農家さんの思い込みとか
頑なになっているところも解れたりするし。
それがちゃんとお金にならなかったら持続可能ではないので
それをどうやったらお金になるかということを
僕の畑で試したいなと。』

ON AIR LIST

  • IT DON'T MATTER / DONAVON FRANKENREITER
  • LOVE SOMEONE / JASON MRAZ
  • お茶 / UA
  • ROLL ON / LITTLE WILLIES

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