++ Introduction ++

国内外でメディアなどでのスタイリングから
コンサルティングやイベントのお手伝いなど
あらゆる眼鏡にまつわる活動をされている
眼鏡スタイリストの藤裕美さん。

そして2019年には
ご自身のメガネ・ショップ「tö」をオープン。
カウンセリングから藤さんがお客さんにあった
眼鏡を提案する形のお店となっております。

実はお店の中にはほとんど眼鏡は展示されていないそう。
海外では割とそういった眼鏡屋さんはあるそうで
自分で選ばず、お店の方へ選んでもらう文化があるとか。
逆に日本では自分で選ぶことが当たり前になっていることから
合っていない眼鏡を選んでしまって
眼鏡に苦手意識を持ってしまっている方が多いとのこと。

オシャレ用か、度付きか、コンタクト後か、などの
「眼鏡の使用用途」から、
「普段の洋服の雰囲気」、「相手にどういう印象を与えたいか」などを
カウンセリングして藤さんがその人にあった眼鏡を選んでくださるそう。

『眼鏡で人は騙せますって言っていて
毎日眼鏡をかける日々で
100本くらいある中から毎日眼鏡が違うので
髪型と洋服を変えて毎日違う人みたいな。
でもそれによって周りの人の反応が
全然違ったりするのを分かっているので
だったら眼鏡でこうに見せようみたいなのを考えて選んだ方が。
逆にどんな人にでもなれるんですよ。眼鏡1本で。』

レンズの影響でどうしても目が小さくなりがちですが
そうした中でもその人に、よりベストな眼鏡選びを提案できるのが
レンズのことを熟知したプロだと藤さんは話してくださいました。

基本的に眼鏡のレンズの横幅に対して
黒目の位置が中心にあると
サイズがあっているそうですが、
そういった眼鏡をかけた時の目の位置によって
似合っているかも変わってくるとか。

さらに同じ眼鏡でもかける位置によって
似合うかが変わるそうで
大きい眼鏡の場合だと、
レンズの縦の中心から少し上あたりに目がくる方が良いそう。
逆に細いレンズの場合は中心に目がある方が良いとのこと。
なので、実は似合っていないと思っている眼鏡も
正しい付け方で似合うかが変わってくるそうです。



++ Until now ++

中学生時代から眼鏡をかけ始めた藤さん。
その当時は眼鏡が嫌いだったそう。
ですが16歳の時にお洒落な眼鏡屋さんに出会い、
そこで眼鏡を買ったことをきっかけに
藤さんの中で眼鏡に対する印象が変わったそう。

『部屋着がその眼鏡をかけるだけで
オシャレ着に見えて
雰囲気も眼鏡一個で騙せるんだ気づいて
眼鏡を好きになったというのがあって。』

周りの方からの反応も変わったのもあり
眼鏡好きになった藤さんは
20歳ごろから眼鏡のショップで働き始めました。
そこで眼鏡一つで人生が変わるという経験から
眼鏡の世界によりハマっていったとのこと。

『眼鏡をかけると単純に顔の印象が変わるので
人によってはモテるようになったりとか
全然オシャレに興味なかったのに
別人になったような気分になって
オシャレになったりして、ダイエットをして全然別人になる人も
実際にいらっしゃったり。
眼鏡って一つのアイテムなんですけど
他のアイテムより顔のど真ん中なので
嫌いだったら気分も下がるし、好きだったら上がるし、
周りの人の評価も変わる大きい・・・』

そして医療器具としての役割の大事さを
働きながら学んだとのこと。
視力が落ちてきたなと思ったら
放置すればするほど、悪化の恐れがあり、
後悔にも繋がってくるので
放置せず、すぐに眼鏡をかけることが
大切だとお話ししてくださいました。

++ Right now ++

お休みの日は
お気に入りの商店街まで歩き、買い物をされるそう。
そして買ってきた花を生けたりしてのんびりしているとのこと。
コロナ禍になり、
花のある生活に幸せを感じるようになったと話す藤さん。

『やはりいろんなところへ行けなかったので
あえて大きな枝物と花を買うっていうっていうようにして。　
とにかく家でご飯作って、友達呼んでとか
外に行くとかよりも、家でゆっくりみたいな・・・』

学生の頃は映画を見る時には眼鏡をかけている役者さんを
注目して観ていたそうですが
今ではカッコイイものや、逆に合わない眼鏡が
自然と目に入ってくるそうです。

『映画を見ていたりすると、
「上手いなこの映画の監督！」とか「この女優さん似合うな〜」とか
「ここでこの眼鏡使うんだ」とかは勝手に意識せずに思うみたいな。』

高校生の時から日常生活で
よく人間観察をされていたこともあり
その人にあった眼鏡がわかるようになったそうです。
なので、皆さんも日常生活の中から
眼鏡をかけている人を観察すると
自分に合う眼鏡がわかってくるかも・・・。



++ From now on ++

長い間、海外へ行けていないので
今年こそ、毎年パリで行われている
眼鏡の展示会に行きたいとのこと。
世界中の眼鏡ブランドが集まる大きな展示会だけあり
今のトレンドがわかるそうです。

『世界を知った上で日本で
どう展開するかとかセレクトが変わってくるので・・・。
あとはデザイナーたちに会いたいです。』

眼鏡選びの際に眼鏡をどんな時に使いたいのかでも変わってきますが、
一つを長く使いたいからといって無難な眼鏡を使うのではなく
かけてみて気持ちが上がるものを基準にするのが大切とのこと。
ただ眼鏡だけのデザインを重視するだけではなく
フィッティングをしてみて、顔の印象をメインに考えた方が良いそうです。

今後の藤さんの展望は・・・

『先のことを考えた時に
何年この業界で携われるかなと考えていて
最前線の情報をキャッチして
すごい歳をとっても20代の子とかに
「めちゃめちゃカッコイイです！」とか「素敵！」
って、言わせるスタイリングができる人になっていたいと思っていて。
アップデートをどれだけするか、
それには海外に大事なので、それが夢ですかね。』