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STORY

2022.03.12

DJ/音楽プロデューサーの沖野修也さん

++ Introduction ++

DJ/音楽プロデューサーの沖野修也さんと
弟の好洋さんとで結成したKyoto Jazz Massiveは
昨年、19年ぶりとなる
ニューアルバム「Message From A New Dawn」をリリースされました。

ファーストアルバムが世界的にヒットしたことにより
このアルバムを超えなければというプレッシャーから
活動はしていたものの
アルバムを発売するまでに19年もの時間が空いてしまったそう。

『やはりファンの方もファーストアルバムより
良い作品というのを期待されているじゃないですか。
でもやっぱり音楽のトレンドも変われば、
僕たちの趣味嗜好も変わるので
曲は作っていたんですが、これが受け入れられるのかという。』

さらに弟・好洋さんのハードルが高く
16年間でOKがでた作品はわずか2曲。
修也さんはこれではまずいと思い、
未発表曲のみのライブを開催、
そこでハードルをそこまで高く持たなくても大丈夫というのを
お客さんの反応を好洋さんへ見せて
アルバムの制作に進めたそうです。

今回も様々なミュージシャンとコラボされていますが
沖野さん的に特に印象的だったのは
ジャズのレジェンド Roy Ayersさんとのレコーディング。

彼が来日公演でライブを行ったBlue Noteでのこと、
直前までコラボをやるかやらないか、
繰り広げられていたそうですが
前座で出演された沖野さんのDJを
Roy Ayersさんが聴き、その演奏が彼に刺さり
急遽コラボが実現したそうです。



++ Until now ++

長く、クラブDJとして活躍されている沖野修也さん、
最初に衝撃を受けた音楽はYMOとの出会いだったそう。

『音楽はもちろん、
それまでは音楽イコール歌だったんですが
歌がないし、しかもファッション奇抜で、
あとはレコードジャケットなんかも本人たち出てなかったんですよ。
音楽であり文化であるっていうものとの出会いが衝撃で。』

YMOに影響を受けた沖野さんは
キーボードやリズムボックスなど機材を買ったそうですが
機械をいじるのが苦手だったため一旦離れてしまったとか。

その後、クラブでロンドンから来たDJのプレイを見た沖野さんは
衝撃を受け、公演終了後のそのDJに話しかけ
「そんなに好きならロンドン来い!」と言われたことから
大学を休学し、ロンドンへ。
クラブカルチャーに触れるようになりました。

ロンドンでGilles PetersonというDJのプレイを聴いて、
彼のかける曲を全部いいと思い、
「自分にもDJのセンスがあるんじゃないか!」
と思いDJを目指していた沖野さん。

日本へ帰国後は、大学卒業し、
DJをさせてもらえる場所を探しながらも
仕事をしないとということで
学生時代に独学で学んだ
グラフィックやデザイン等の仕事を探し始めました。
そして、とあるBARにご自身の作品集を持ち込んだ所、
オーナーが京都に新しくクラブを作るというので、
その店の広告を一式を任せてもらえることになりました。
しばらくしてお店の空いている枠でDJをやらせてもらえないかと
オーナーに相談したところ、
快く許可がもらえたことからDJを始めることになったそう。

++ Right now ++

コロナ禍でご自宅で過ごされる時間が多くなった沖野さんは
体を動かすため奥様と一緒に
滋賀県のご自宅から琵琶湖まで走り、
そこで泳ぎ、帰りは自転車で帰られるそうです。

現在、滋賀県と東京の二拠点生活を送られていますが
東京でもランニングをされており
菅刈公園から西郷山公園と勾配がある場所を
ランニングコースにしているそう。



++ From now on ++

4月13日に「Message From A New Dawn」の
アナログレコードがリリース!
そして同日に、沖野さんの別ユニットKyoto Jazz Sextetの
3rd AlbumのCDとデジタルリリースが決まっています。

コロナ禍により延期をしてきた今回のアルバム。
クラブシーンでもコロナの影響は大きく出ています。
コロナ禍を経てこれから先、クラブには
「クラブの本質とは何か」というのが問われてくると沖野さんは考えます。

『やっぱり「地下で」「密で」と、
割と敬遠されがちな空間だと思うんですよ。
でもクラブのコンセプトやDJカルチャーって
閉鎖的な空間で音楽を爆音で流すことではないと思っているんですよ。
やっぱり新しいものを提案したりとか
人と人との出会いみたいな、クラブ=コミュニケーションとか
新しいものとの出会いみたいなエッセンスを読み解くことで
違う展開ができるんじゃないかなと思っていまして、
だからクラブの本質を問い直すことで
逆にクラブの未来が発展していくんじゃないかなっていう風に
前向きに考えています。』

そしてコロナ禍により
今、クラブシーンでは若い世代が続々と出てきており
世代交代の流れになっているそう。

『僕たちの子供の世代は生まれた時から
お父さん、お母さんの影響でハウスやヒップホップを
聞いていた子供たちが、いま成人しているので
実は20歳〜30歳以下のDJに限らずミュージシャンやお客さん、
めちゃめちゃセンスいいんですよ。
これひょっとして、このパンデミックが終わって
またクラブシーンが盛り上がってきたら
若くてセンスのいいオーディエンスが大挙押し寄せるじゃないか
という期待がありますね。』

今ではサブスクリプションサービスなどで
音楽を買うという文化が失われつつあり
アーティストが厳しい状況になっていると感じている沖野さん。
なのでこれからの音楽業界の未来について、
もう少しDJやアーティストたちのような
音楽を供給する側が豊かになるサービスが出てきてほしいと
お話ししてくださいました。

ON AIR LIST

  • FATE / CHAKA KHAN
  • GET UP / KYOTO JAZZ MASSIVE FEAT.ROY AYERS
  • SYLVIA / ARTHUR VEROCAI
  • EVERYBODY LOVE / ROBERT GLASPER FEAT.MUSIQ SOULCHILD,POSDNUOS

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